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東井義雄さんの言葉⑥ [読書記録 教育]

わたしは東井義雄さんの大ファンです 
書き留めた言葉は ノート50ページ以上になっています
今回は 「東井義雄さんの言葉」の6回目

わたしが教職に就いた頃 東井さんはまだ御存命で
たくさんの本を出版されていました

テレビやラジオにもしばしば出演され
それを見たり聞いたりするのを楽しみにしていました

ラジオ深夜便「心の時代」にも出演し
NHK通販で求めた カセットテープは 宝物になっています

今回の 東井さんの言葉からも たくさんのことを学びました
学んだことを なかなか実践に生かせないことを
いつも もどかしく感じています 

「一人の中にみんなが生きているような一人一人を」

これこそ 学校で学ぶ意義を表す言葉だと わたしは思います



一昨日 ふた昔前 一緒の学校に勤めた 3人で 夜の会を持ちました
現在は 浜松の南、中央、北と 勤務校は離れていますが
「乾杯」の声で 一気に二十年前 気分は 青年教員に戻ります

同じ市とはいっても 地域によって 少しずつ学校の様子は違います
現在の様子を報告し合い 励まし合い 楽しい時間を過ごしました
学校が変わってから 1年に2~3回 集まる仲間


いいものです






☆東井義雄さんの言葉⑥

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◇国語授業の実践

 にせものは本物ではない
  「本物の力」はのびる 頭だけの勉強ではないもの
「本当の学力は,詰め込みや点取り競争,テストの脅
         かしでは育たない」 ~ 幅広い学習
性根を据えて伸びていく本物の力を

 「学力」の底に 国の主人~愛国心
 
 「たたかいは問題を解決するか」敵と味方の区切りをつくる日本人

 望みなきにあらず
国語教育-日本人の言葉の磨く教育 命と言葉を耕す
  

 但馬の教師~最近の子どもの作文
    |
   井上和正  本当に子どもの表現活動を愛し,教育の大事さを信
        じるほどの教師なら
  教育実践の全領域を大事にせずにおれないはずであ
        るし,それをやることが大切。 ~ 生活綴り方人


◇身体で読む

○読み取る力
読み取る力を鍛える
・言葉との関連の中で指導
・聴覚訓練・発音訓練を別にしない
・仮名は漢字より難しい
・50音図の活用 口の体操
・漢字の読み書き

◇漢字の間違い
①複雑な形,煮たような漢字が多いことが原因の間違い

②漢字の「音」からくる間違い。同じ漢字をいろいろに読み分
    けたり,同じ音で用法が違う漢字がたくさんあることが原因
    の間違い。

③漢字の「意味」に関連した間違い。

④その他  送りがなの付け方 語彙の狭さ


・読解力 「書いてあることが分かること」

大事なことそう大事でないことを選び分けること

正答・誤答を取り混ぜたものを用意し,この中から自分
    の正しいと信じる答えを取り出させ,論じ合わせ,磨き合
    わせる努力が大切
 
   基本となる文型 何がどうした
何が何をどうした
何が何と何をどうした


○調べる学習
調べる学習  ひとり調べ → 大勢調べ →ひとり調べ

「読方教室」における調べる学習
 
調べる構え 読み方 ア 字だけを読む読み方

イ 端くれだけをかじりとる読み方

ウ 話の筋だけを読む読み方

エ 楽しみ読み・遊び読み

オ 調べ読み・研究読み

カ 考え読み・批評読み

キ 味わい読み

ク 自分を深めたり高めたりする読み方

口で → 目で → 心で → 体・生活で


○一人の中にみんなが生きているような一人一人を

中国のやり方 「テストに全部百点を取っても『4』しかつかな
          い仕組みになっているという。満点を取るだ
          けではなく,『分からないでいる仲間』を分か
るようにしてやらなければ『5』がもらえない
仕組みになっている。」

算数病院       先生   … 院長
  90点~100点…お医者さん
80点 …看護婦さん 直すと上に
60点~70点 … 病人
50点以下 … 重病人


◇教科の論理と生活の論理

○「生活の論理」について (生活様式の中を流れている論)
授業の試合

野村芳兵衛「身体的・生物的・本能的必然を踏まえて教育実践が
        展開されなければならない。」



生活の論理  一人一人の受け取り方・・考え方
それをそう感じ思いそう考えそう受け取りそう行
        わずにはおられない理屈(論理)

力=生きて働くもの生きているから伸びる

○「教科の論理」について(教科それぞれの系統の中を流れている筋道)
生活の論理だけでははい回る経験主義に陥る

教科の論理と生活の論理をかみ合わせることが大切
教科の論理=教材の価値を価値たらしめている法則性・論理性
教材と教材とを結ぶ筋

道徳との違い:心情に触れる「手順」を身につけさせることが
            教材の値打ち

  国語  文章の論理や言葉の機能を手がかりに心情に触れてい
        くのが国語教育の進み方

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コメント 8

orange

"口で → 目で → 心で → 体・生活で"同感です。
外国語の習得に関わる仕事(主に成人を対象としていますが)を
していますが、読めない単語は聞き取れない、意味を体感できない
単語は記憶に残らない。単語も文の中での意味をたくさんしらないと
正しく使いこなせない。実感しています。
そして日本語(母語)に興味を持つと
外国語の習得も楽しくなると思います。
by orange (2011-12-05 12:36) 

ハマコウ

orangeさん nice!とコメントをありがとうございます
日本語に詳しくなると外国語が習得しやすくなる…
なるほどと思います
by ハマコウ (2011-12-05 19:52) 

おれんじわに

なるほど!以前のA子さんB子さんの話はまさに
「一人の中にみんなが生きているような一人一人を」
の実践ですね。
by おれんじわに (2011-12-05 23:33) 

蕪

ご訪問,nice!に感謝です。
「一人の中にみんなが生きているような一人一人を」
「死んだ子どもたちの言葉をみんな受け継いでいるのではないか・・・」
という大江氏の考えに通じるものがあるなぁと思いました。
それにしても,簡潔でいい言葉。
「一人の中にみんなが生きているような一人一人を」
何度も繰り返したくなります。
by (2011-12-06 00:13) 

PATA

「一人の中にみんなが生きているような一人一人を」
いいお言葉ですね。

by PATA (2011-12-06 01:12) 

ハマコウ

おれんじわにさん nice!とコメントをありがとうございます
一人のよさと みんなのよさ 二つを味わえる学校生活にしていきたい…と思っています
by ハマコウ (2011-12-06 04:49) 

ハマコウ

蕪さん nice!とコメントをありがとうございます
東井さんの本は 「簡潔でいい言葉」をたくさん教えてくれます
それこそ何度も繰り返したくなる言葉ばかりです
by ハマコウ (2011-12-06 04:52) 

ハマコウ

PATAさん nice!とコメントをありがとうございます
当時の状況からでしょうか 中国・ソビエトの教育状況からの言葉がたくさんあります

「一人の中に…」

わたしも大好きな言葉です
by ハマコウ (2011-12-06 04:54) 

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