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(1)『日本例話大全書』有馬朗人・中西進他 四季社 2001年 ⑫ (2)「子どもは自分の両親を見て育つ」 竹原泰三  『月刊少年育成』2005年7月号より【再掲載】 [読書記録 一般]

いよいよ師走

今回は 11月1日に続いて
「日本例話大全書」の紹介 12回目です




出版社の案内には

「朝礼・祝辞・講話・挨拶・激励・人生相談にも活用できる“生き方の指針”。先人の
 軌跡と人柄をより深く知るための人物関連書籍データ、テーマ別索引、人名索引付き」


と あります


子どもたちに話すのにちょうどよい分量のエピソード集
子どもたちに(高学年以上)聞かせたい話が詰まっています



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「鎌倉新教の各祖は皆、はじめは天台宗を学んだ」


・「智者では救われない  → 一文不知の愚者になるべき」
- 考えすぎない こだわらないことでしょうか




もう一つ 再掲載となりますが 休刊中の月刊誌『月刊少年育成』2005年7月号より
竹原泰三さんの「子どもは自分の両親を見て育つ」を紹介します

 作者の言いたいことをひとことで次のようには言えないだろうか。

竹原さんは 

「親がしっかりしていれば、子どももしっかり者に育つ。」

を まとめとしています

しかし そうともばかりいえないところが教育のおもしろさであり辛さでも…



<浜松ジオラマファクトリー 再開館 12月4日!>

 およそ一か月間閉館となっていた浜松ジオラマファクトリーが
 同じザザシティ西館で 12月4日に開館します
 山田卓司さんのジオラマ作品をお楽しみください 

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浜松ジオラマファクトリー








(1)『日本例話大全書』有馬朗人・中西進他 四季社 2001年 ⑫

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○最澄(767~822)

 「愚かの中の極愚、狂が中の極狂」


 鎌倉新教の各祖は皆、はじめは天台宗を学んだ


「法華経」五つの願を立て山中に
   → 問題意識 ~ 厳しい修行

 



○空海(774~835)

 金剛峰寺 真言宗 虚空蔵求聞持法 大学



 大学退官 ~ 修める 自然が豊かに仏の真実の法を開示
 
          |

空海の修行の跡をしたい四国の山野を歩き回る修行僧が現れ、後世にその経路も
  定められ、一般の人々も回れるようになり、四国八十八箇所の弘法大師霊場の「遍
  路」となった



山伏の修験道 呪術宗教的活動
   大自然の中での苦行

 




○佐渡に参ります

 日蓮(1222~1282)『立正安国論』の筆禍で佐渡に流される
 




○民衆を救うための仏像づくり

 円空(1632~1695)美濃出身 1663~ 仏像各地に


 行基を慕い12万体の仏像づくり発願

→ 池や山の神々を供養するための仏像づくり

 



○すべてにとらわれるな

 法然(1133~1212)


 一文不知の愚者となって


 智者では救われない
  → 一文不知の愚者になるべき

 



○良寛(1758~1831)

 子供らと手鞠つきつつ今日も暮らしつ


 越後 本来は無一文精神 - 托鉢生活

五号庵 清貧の生活

 



○炎の中の座禅

甲州恵林寺 快川紹喜禅師
信長は激怒 → 山門の上に追い詰め火

  「宗禅はかならずしも山水を用いず、心頭滅却すれば火も自ら涼し」









(2)「子どもは自分の両親を見て育つ」 竹原泰三  『月刊少年育成』2005年7月号より【再掲載】

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 あなたは自分の子どもをどんな人物に育てたいと思っているのだろうか?


「腕白でもいい。たくましく育ってほしい」


 こんなテレビコマーシャルもあった。元気な子、優しい子、人に好かれる子、頭のい
い子、社会をリードできる子、子どもを持つ親なら、自分の子どもはこんなに育ってほ
しい、という夢を持っている。

 しかし、どうやったら子どもは両親の思うよう育つのか、子育ての難しいところだ。

 こんな悩める親たちの参考になるような詩が最近話題になっている。




 批判ばかりされた子どもは

  非難することをおぼえる

 殴られて大きくなった子どもは

  力にたよることをおぼえる

 笑いものにされた子どもは

  ものを言わずにいることをおぼえる




 皇太子殿下が誕生日の記者会見で、愛子様の教育方針について話した中で紹介したも
のだ。


 この詩は「子ども」というタイトルがついていて、スウェーデンの中学校の社会科の
教科書に載っていたという。


 この詩は、もともとはアメリカの家庭教育の専門家が1954年に作ったもので、19
の内容からできている。

 スウェーデンの教科書は日本語でも出版された。


 作者は後に、詩の一つ一つについて、詳しく解説した本も出版している。日本では
『子どもが育つ魔法の言葉』というタイトルで発売され、200万部以上が売れたと言
うから、本屋で見かけた人も多いだろう。


 皇太子殿下が取り上げたことで売れ行きはさらに伸びたようだ。


 作者はこの詩を「子は親の鏡」と呼んでいる。詩を作った動機については、


「当時の親御さんたちの悩みに答えたいと思っていました。どんな親になったらいいのか、
その答えをこの詩に託したのです」


と書いている。そう思って読むと、



 誉めてあげれば、子どもは

   明るい子に育つ

 愛してあげれば、子どもは

   人を愛することを学ぶ

 認めてあげれば、子どもは

   自分が好きになる



といった具合で、「そうか、こうすればいいのか」という気分になる。

 子育ての方法がわかったような気がするから不思議である。



 しかし、それでも、私は世の親たちがこの詩の通り実践すれぼ、子どもたちが立派に
育つだろうという確信を持つことはできなかった。


 第一の理由は、子育ては「こうすればこうなる」というほど単純ではないからだ。同
じように育てれば、子どもはみんな同じように育つのなら、苦労することはないだろう。

 誉めてあげれば調子に乗るかもしれないし、認めてあげればうぬぼれるかもしれない。
子どもの受け止め方も千差万別である。



 次に、全体的に甘やかしすぎという印象が残る点である。

 注意深く読むと、決して甘やかしているわけではないが、「子どもに好かれるいい親
でなければ」という気持ちになりかねない。

 場合によっては、毅然とした態度で叱ることも必要だと、もっと強く言う必要がある
ように思う。

 親は子どもの友達ではなく、尊敬される存在でなくてはならない。



 第三は、作者の言うことを素直に受け入れたとして、これだけのことがすべて実演で
きるだろうか、という心配である。

 子どもたちが悪いこと、間違ったことをした時も、感情的にならず、冷静に対応する
には、親にも相当な精神修養が必要だ。

 どこまでなら許して、どこから注意するかの判断も容易ではない。

 こうしたことができるという自信を持った親がどれだけいるだろうか。



 それでも実際に子育てに悩んでいる人数育に関心のある人には、是非一度読むことを
お勧めしたい。

 そして、自分の子育てについて、もう一度考えてみてほしい。




 特に注目してほしいのは、作者は、子育ては親の責任、家庭の役割としていて、決し
て学校や幼稚園にまかせていないことである。



 作者が名付けた詩のタイトルは「子は親の鏡」である。



 日本では子どもが悪いことをしたときは「親の顔が見たい」という。


「子どもは、毎日の生活の中での親の姿や生き方から、よいことも悪いこともすべて吸
 収しています。口で何かを教え込もうとしてもダメなのです」。



 作者の言いたいことをひとことで次のようには言えないだろうか。




 親がしっかりしていれば、

   子どももしっかり者に育つ。

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コメント 4

天神堂牛笛

こんばんは。
鎌倉仏教のほとんどが天台宗から派生したのは最澄上人の教えがまだ改善の余地ががあり、真言宗から派生したものがないのは空海上人の教えがあまりにも完璧すぎたからとも言われていますが、それは空海上人があまりにも仏格化されたからかも知れません。四国八十八箇所のお遍路の始まりは諸説ありますが、衛門三郎の伝説が面白いですよ。
by 天神堂牛笛 (2015-12-01 20:06) 

ハマコウ

天神堂牛笛さん ありがとうごさいます

講談「空海密教の奥義を受く」に取り組まれている天神堂牛笛さんのお言葉
そうだなあと思います
高野山はお勉強の一環だったのですね 
現地に足を運ぶ…さすがだと思います

「衛門三郎の伝説」確かめます
by ハマコウ (2015-12-01 20:45) 

NovelKalevala

こんばんは。
ジオラマファクトリー開館するんですね。それはよかったですね。
子育ては難しいですね。子供は親を見て育つといいますけど、その通りだと思いますよ。
たくましく育ってほしい・・・。懐かしい言葉ですね。

by NovelKalevala (2015-12-02 22:46) 

ハマコウ

NovelKalevalaさん ありがとうございます
子どもは 思うようには育ちませんよね
ついつい自分のものという意識があったのではないかとを今反省します

ジオラマファクトリーの開館 うれしいです
by ハマコウ (2015-12-02 23:35) 

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