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キーワード「国語」⑳(最終) [読書記録 教育]

今回は、7月24日に続いて、わたしの教育ノートより
「キーワード国語」についての紹介20回目 最終です。



国語科の授業を計画する際、心に留めておくべき10か条です。




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☆キーワード「国語」⑳(最終)


◇「国語科における指導力の基礎基本10か条」の作成(出典不明)

 数々の授業を参観し、分析することで、以下の問題点が見えてきました。


(1) 計画の問題(授業の準備段階の問題)

  → 授業を計画するときに必要になる「指導力の基礎基本」は何か。


(2) 状況の問題(授業中の学習者との対応の問題)

  → 授業で指導者と学習者が対するときに必要になる「指導力の基礎基本」は何か。



 この2点から、「国語科における指導力の基礎基本10か条」を作成することにしました。


 以下、10か条を示し、1つ1つの項目のもつ「意味」を説明します。




① 他教科・領域で生きる学習を計画せよ。 

  国語科は、それ以外の教科領域の基礎となる教科である。他教科・領域で、どのよう
 な言語活動がその学年で行われるのか考えてみよう。その言語活動がスムーズにできる
 ように教え、鍛えるのは国語科の仕事である。そのことを頭に置いて授業計画をたてよ
 う。



② 今日、この授業で児童にどんな言葉の力を付けるのか、一言で言えるようにせよ。 

  学習指導要領が、能力主義から活動主義へと考え方を変えた。教科書もそれに伴って、
 活動を多く取り込んだ単元構成になった。えてして、活動あって指導なしの授業になり
 がちである。そうならないよう、この時間で育てる言語能力とは何か、一言で言えるよ
 うにしよう。



③ 負荷のある問いを用意せよ。 

  国語科では、教材文をもとに学習が進むことが多い。発問を計画する際に、言葉を置
 き換えるだけの安易な問いになっては、児童の言語能力を育てない。反対に、読んでも
 分からない問いも慎むべきである。ちょっと読んだだけでは分からない。しかし、よく
 読んだら分かる。そのような「負荷のある問い」を用意しよう。



④ 教師がモデルを示せ。自らを鍛えよ。 

  国語科における様々な活動は、児童が何気なく日頃行っていることである。聞く・話
 すなどは特にである。児童の何気ない言語活動にメスを入れるためには、教師自身の言
 語能力の高さが求められる。スピーチ・討論・作文・音読…。児童に求める活動は、教
 師が事前にやってみることが求められる。教師自身が手本を示すことに挑戦していこう。



⑤ 理由を示せ。 

  活動主義に流れる国語科の授業が増えている。活動には必ず「目的」がなければなら
 ない。国語科においては、「児童の言語能力」に関連する理由がなければならない。「な
 ぜ、あなたは、あそこで□□の活動を取り入れたのか」と問われたら、「子どもの□□
 の言語能力が△△によって向上するからです。」と、言語能力に関わる理由を答えられ
 るようにしておこう。そして、理由もないような活動は止めてしまおう。


⑥ 誤答を喜べ。 

  児童が、教師の思い通りの反応を示すとは限らない。教師が思わないような間違いを
 するのが、子どもである。教師は児童が誤答をした時に「しめた」と思うべきである。
 誤答をした時に「なぜ、そう考えたのか」教師が判断し、誤答に適応した指導を組み立
 てよう。



⑦ 相手意識をもたせよ。 
 
  国語科は、言語活動を通して、言語能力を育てる。言語活動は、必ず「相手」がいる。
 話す・書くなどの表現活動をさせる際には、「相手」意識をもたせることが大切である。
 「□□さんに聞こえるようにいってごらん。」「お母さんが喜ぶように書きましょう。」
 という相手意識をもたせてから活動に移ろう。



⑧ バレーボール型の指名をせよ。 

  国語科の授業は、言語能力を育てる。児童に発言をさせた時にすぐに教師が応答する
 「ピンポン型」では、児童の聞く力を育てない。「今の□君の発言がよかったと思う人?」
 というような投げかけをしていき、バレーボールのような反応を積み重ねていく発言を
 組み立てよう。



⑨ 日常的に鍛えよう。 

  言語能力は、言語活動を通してしか育たない。多様な言語活動を、日頃の授業に組み
 込むことが大切である。自分の意見をノートに書く。書いたことをもとに話し合う。教
 材文を読む。友達の意見を聞く。日々の授業の中にそれらの活動を組み込む。そして、
 それぞれの活動に適切な教師の評価を組み込み、緊張感のある授業をしよう。



⑩ 楔を打ち込め。 

  1から9までの事項を実現していくためには、教師自身の時間を、授業のために使う
 ことが求められる。教師は忙しい。しかし、その忙しい生活の中で少しでも向上するに
 は、自分の生活の中に楔を打ち込み、授業のため、自らを鍛えるための時間をこじ入れ
 ねばならない。少しでもいい。自分の生活に楔を打ち込み、自分を鍛える時間を生み出
 そう。


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