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「モラトリアム国家 日本の危機」小此木啓吾 祥伝社 1998年 ② [読書記録 一般]

今回は、4月17日に続いて、小此木啓吾さんの
「モラトリアム国家 日本の危機」の紹介 2回目です。





出版社の案内には、


「名著(「モラトリアム人間の時代」)から20年。その病根は若者から企業の管理職、
 官僚、教師にまで波及した!権力志向のみ強く、責任をとらない人々…モラトリアム人
 間が「エリート」となった国の悲劇。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「安保体制下 日本は国際的義務と責任の支払いを猶予された」


・「弱肉強食の社会アメリカ → ビッグバンでアメリカになる?」


・「父親なき社会がモラトリアム人間を生んだ」


・「今や誰もが自己愛の満足だけを生き甲斐にする=ジャンバルジャンやコルベ神父は疎
んじられる」




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☆「モラトリアム国家 日本の危機」小此木啓吾 祥伝社 1998年 ②

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◇モラトリアム国家・日本

□平和で人に優しいモラトリアム国家の崩壊

「働かざるもの食うべからず」

  →「働くものも働かないものも仲良く楽しく一緒に暮らそう」


 安保体制下 
  日本は国際的義務と責任の支払いを猶予された



モラトリアムを大いに利用し平和で繁栄した社会に!



□モラトリアム社会を揺るがすビッグ・バン



□義理人情からの決別も強いられる



□第二の黒船がモラトリアム社会を脅かす



□精神科の入院治療が三週間しか許されないアメリカ

 弱肉強食の社会アメリカ

  → ビッグバンでアメリカになる?



□東独から西独へ移住した母の嘆き



□今なぜ徳川慶喜か

 ビッグバン開国か攘夷か?



□歴史的にモラトリアム国家だった日本

 開国 - 鎖国
 → 文化的モラトリアム状態をコントロールすることのできる地政学的歴史的条件を備
  えていた



□「甘えの構造」に生きるモラトリアム人間



□アウトサイドインとインサイドアウトの転換



□戦後日本の繁栄を築いた「モラトリアムなし人間」



□動乱期に実力を発揮するアイデンティティ人間
 




◇「父親なき社会」の行方

□家庭内で居場所のなくなった父親  
  父親不在と母親密着



□父親なき社会がモラトリアム人間を生んだ

 ミッチャーリッヒ 「父親の喪失」

子供たちを精神的に指導し,守り,すべての力を持った父親像の喪失

    ←→  産業化社会の発展



□日本における父親不在の出発点 

 昭和30年~昭和40年代



□ドイツの父親喪失

 ドイツ人も日本人もエコノミック・アニマル化した

 ナチスを精算したドイツ と 天皇を存続させた日本

 天皇 = 最後のよりどころ,団体維持



□昭和天皇は傷ついた父親



□フロイトの原点も「傷ついた父親体験」



□アメリカに「強い父親」を見た団塊世代



□モラトリアムであることをアイデンティティにした人々
 





◇モラトリアム二世世代

□自我理想と理想自己はどう違うのか



□モラトリアム・エリートが接待に弱いわけ

今や誰もが自己愛の満足だけを生き甲斐にする
  = ジャンバルジャンやコルベ神父は疎んじられる

  ↓

自己愛追究



□誰もが「お客様」で大事にされる

 モラトリアム日本 
  共通価値観=互いに相手の自己愛を尊重しなければならない
 それぞれお客様扱い ~ 平等幻想の中



□キリスト者 賀川豊彦



□獄中18年 徳田球一



□傷ついた父性としての昭和天皇 一貫性と連続性



□日系三世 

 自由に憧れる

勤勉,団結心,思いやり,謙遜に反発


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