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「母親に語る『しつけ』の精神分析」小此木啓吾 金子書房 1998年 ① [読書記録 教育]

「学校教育は,ちゃんと家庭教育が行われて,ある程度の自立と社会性を身につけた子ども
 が来るという前提で成り立っている」




今回は、小此木啓吾さんの、
「母親に語る『しつけ』の精神分析」1回目の紹介です。


「モラトリアム人間」の言葉で知られる小此木啓吾さんの「しつけ」に関する本です。
ぜひ、多くの保護者に読んでいただきたい本です。



出版社の案内には、

「子どものしつけは、親子関係が大切だ。その関係がくい違うと、様々な問題が起きてく
 る。幼児期・児童期のケースをもとに、対応法をわかりやすくアドバイスする。」

とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「心のしつけは,その背景にある親子関係がとても大切」


・「傷つきやすさを克服する  積極的な母親離れ」
- 父親の責任も大きいと感じます。


・「『分離不安』強引に押し込む → 心の傷 → 恐怖心助長」


・「楽しく安定した家庭」





浜松出身の女性講談師・田辺一邑さんの第11回独演会が8月18日(日)14時より、
浜松駅近くの浜松市地域情報センターホールで開かれます。
今回の演目は「青山士」他一席です。ゲストもいらっしゃいます。

青山士(あおやま あきら)さんは、静岡県磐田市生まれの土木技術者。
パナマ運河建設に関わった方として、知られる方だそうです。
不勉強なわたしは失礼ながら存じ上げませんでした。
楽しみです。

詳しいことは以下のサイトをご参照ください。
※浜松市文化振興財団のサイト
https://www.hcf.or.jp/calendar/detail.php?id=23106


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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
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☆「母親に語る『しつけ』の精神分析」小此木啓吾 金子書房 1998年 ①

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◇まえがき

 学校教育は,ちゃんと家庭教育が行われて,ある程度の自立と社会性を身につけた子ども
が来るという前提で成り立っている



 学校 「しつけは家庭教育の方で」
家庭 「学校でお願い」

  → 結局しっかりしたしつけを受ける機会のないまま中,高へ



□基本的な家庭でのしつけは親の責任である

 心のしつけは,その背景にある親子関係がとても大切


 三つのテーマ 
   ① 「幼小で身につけてほしい心」しつけの目標

   ② 「強い子になるために」課題を具体的に



③ そうなるための親子関係

 





◇すぐに傷つく子ども

 関係性傷害
   言語化・話し合いが重要



 傷つきやすさを克服する 
   積極的な母親離れ

調節

子どもの自己愛の度合い
     ~ 健康的な自己愛を!

 





◇学校嫌いにならないために
    
□母親から離れると不安なのび太



□心の母親離れができない
「分離不安」強引に押し込む → 心の傷 →恐怖心助長

まず大切なのは「一人でも大丈夫」


□見捨てられたという心の傷
分離 一時的分離と喪失

→ 再会期待しながら眼前からいなくなる ~ 不安


 
□多くの子どもは不安に耐えることで独り立ちが可能に

       ∥

□心の絆 

「離れていてもお母さんはいつも心のそばにいるし,会いたいと思えば,またすぐ再会で
 きるのよ。しばらくの間ひとりでみんなの中で楽しくやってください。お母さんは待
 ているね。」



□母親と二人で「いつも体が心配」のミカ
 
 「サナトリウム家族」
    ~ 母親は保健婦か女医

  体の故障についての心配が異常に



□「周りはみんな敵の一部」

「要塞家族」
    周囲が全部インディアンに囲まれ孤立している

→ 自分の家庭の外にあるある種の被害妄想



 母と子で学校環境を敵に回し,いじめっ子やいじめ教師ばかりの世界を頭の中に思い描
き,学校ぎらいになっている場合がある


 ※ 母親自身が被害妄想的な気持ちから抜け出さないと子どもが犠牲者に



□「父母を離婚から守る」とエミリー

 登校拒否

 ~ 安全な基地である家庭が安全でなくなり,自分が学校に行っている間に崩れ去って
  しまうのではないかという不安



  楽しく安定した家庭

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