(1)「佐藤学さんはこんなことを」⑤ (2)「朝には紅顔ありて」 大谷光真 角川書店 ① 【再掲載 2011年10月】 [読書記録 教育]
「いったい誰が子どもたちの未来と日本社会の未来に責任を負っているのだろうか」
今回は、7月31日に続いて、キーワード「佐藤学」さん、
佐藤学さんはこんなことを」5回目の紹介です。
教育学者・佐藤学さんは、教育現場と強い結びつきがあります。
著書等から多くのことを学んできました。
今回紹介文より強く印象に残った言葉は…
・「日本の教育改革はネオ・リベラリズムの路線」
・「経済同友会『学校から合校へ』(合校論)」
・「合校論は教育の公共性を崩壊させ,日本社会の民主主義を破壊へと導くだろう」
・「教育改革の翼賛体制と呼ぶべき状況」
もう一つ、再掲載となりますが、大谷光真さんの
「朝には紅顔ありて」 ① を紹介します。
言葉が心に浸みます。
浜松出身の女性講談師・田辺一邑さんの第11回独演会が8月18日(日)14時より、
浜松駅近くの浜松市地域情報センターホールで開かれます。
一邑さん、真打ちになられてから早10年。
今回の演目は静岡県磐田市生まれの土木技術者「青山士」他一席です。
パナマ運河建設に関わった方として、知られる方だそうです。
ぜひ、お聴きください。
詳しいことは以下のサイトをご参照ください。
※浜松市文化振興財団のサイト
https://www.hcf.or.jp/calendar/detail.php?id=23106
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
(1)「佐藤学さんはこんなことを」⑤
<改革の構図>
◇二つの岐路の選択
◎ネオ・リベラリズム(個人の自由な選択と競争が基礎 )VS社会民主主義( 多様な人々が共生し合う)
↑
日本の教育改革はネオ・リベラリズムの路線
= 1984年の臨教審が出発点
・個性重視の教育
・公教育のスリム化
・民間活力の活用
・情操教育の推進
・学習指導要領の推進
・学習指導要領の拘束力の緩和
・特色ある学校と選択中心のカリキュラム
・国立大学の独立行政法人化
・学校選択の自由の構想
↓
□1995年 新段階に
経済同友会『学校から合校へ』(合校論)
①「基礎教室」従来の学校をスリム化
「言語能力」国語 「論理的考え方」算数
「日本人としてのアイデンティティ」
②「自由教室」親が自由に選択し異年齢で学ぶ地域の専門家と
③「体験教室」ボランティア,スポーツ教室
∥
公教育の徹底したスリム化
□いくつもの危険
① 教室の公共性の衰退と解体
② 地域差・階層差の拡大
③地域の教育産業やボランティアが提供する教育の質と内容については市場競争にゆだ
ねる
※ 合校論は教育の公共性を崩壊させ,日本社会の民主主義を破壊へと導くだろう
↑
教育改革の翼賛体制と呼ぶべき状況
|
「いったい誰が子どもたちの未来と日本社会の未来に責任を負っているのだろうか」
(2)「朝には紅顔ありて」 大谷光真 角川書店 ① 【再掲載 2011年10月】
◇人はなぜ生きるのでしょう
その答えを探すために生きるのです
なぜ生きるのかと悩み、生きる目的を考える力こそ人間のすばらしさ
◇人は皆願われて生を受けています
名前の意味
初参式 ~ たくさんの願い 社会から
「生かされている」いのち
- 願いの中に人生の味わい
◇人は誰でも自分に都合良く生きようとするものです
善人とは誰?
人間の考える「善」はどんなに本人がそのつもりでも独りよがりなもの
↓
常に「自分の至らなさ、悪さ」に気が付く生き方を!
◇洗いざらい思い返せばそんなに潔白な人はいないはずです
真宗の「悪い人」 - 「我」を破る者
(例) 生き物を殺さない
→ 誰もがいのちを奪って生活 = 皆が「悪人」
親鸞
「煩悩を捨てられず戒めを破っているような人間であっても救われる道はあるはずだ」
と考えた
∥
自己を真摯に振り返り自らの行いに「悪人」の自覚をもっている
人間こそが救われる ~ 「悪人正機」
※ 本当の意味での善人すべてにおいて潔白な人などいるはずがない
◇欲望はあって当然 押さえつける必要はありません
二千五百年前のインド
「三衣一鉢」当時ゆとりがあったらからこそ
お釈迦さま
~ 「中道を歩む者がよし」とされた
「少欲知足」 禁欲ではない
知足の精神こそ大切 管弦楽の弦と同じ
仏教の五戒(在家)
① 殺生しない
② 盗んだり働かなかったりしない
③ 邪淫を犯さない
④ 嘘をつかない
⑤ 酒を飲まない
しかし、浄土真宗には戒めはない
~ わたしたちが戒めを破ってしか生きられない悪人だから
自分の意志による戒め
↓
少欲知足 自分自身で判断
※「ふと立ち止まり、自分がよい音色を奏でる楽器となっているかどうか思い浮かべてみ
たいものです」
◇憎しみも怒りも元を正せばあなたの欲望です
人間は欲望があって当然
|
憎しみも怒りも自分の欲望がなせるわざ = 自分の心が生んだもの
◇弱き心を映し出す鏡を持ちましょう
食品会社の偽り
~ 自分の会社の利益を考える
∥
自分たちだけ物事を測る尺度
※ 一歩引いて考える行為が大切
◇同情や励ましの裏に「自分の方がましだ」とほっとするこころが見えます
「隣に蔵が建つと、うちでは腹が立つ」
「隣の花は赤い」
「隣の芝生は青く見える」
「人よりもましだ」と安堵する心を野放図にしない!
↓
※ 常に自分のこころをのぞく鏡をもちたい
◇打算や物事への執着のない生き方を忘れていませんか
やけどした猫の話
- 五匹の猫を助けるために
たとひ身を諸々の苦毒のうちに止くともわか「行」、精進して忍びてつひに悔いじ
「仏説無量寿教」 |
無罪の七施
① 顔施
②言辞施
③身施
④心施
⑤床座施
⑥和癌悦色施
⑦房含施
<鎧を脱いで接したら世の中はずっと生きやすい>
◇親が子を選べないように子も親を選べません
「お父さんの年齢」
子どもが10歳ならお父さんの年齢も10歳
親子は同じ年齢 = 子どもは親の持ちものではない
人間のおごり
「子どもを作る」 かつては「授かりもの」
「柳は緑、花は紅」
柳緑に赤い花は紅に輝くから美しい
※ いかなる理由であろうと親は一方的な考えで子に夢や希望を押しつけ、それを無理
強いすることはできない
◇生きて役に立たない人などいないのです
その人は唯一の存在
だれにも迷惑を掛けないで生きていくことなどできない
↑↓
※ 人間が支え合って生きているから
人に対して反省したなら素直に悪いなと表現すればよい
◇「おかげさまで」の心を思い出しましょう
「手間返し」-農作業
大変なときはお互いさま
↑↓
資本主義により廃れてきた = 何でもお金
「お互いさま…」 人を思いやる心が薄れてきた
←→ お金以外~ 心に潤いがあった
年賀状、中元、歳暮 = 季節のあいさつ
= 相手のことを考える時間が大切
「親孝行したいときには親はなし」
→ 手遅れではない
→ 恩や感謝を次の世代を育てることで返していく
◎ 大切なのは「返したい」と思うことと「おかげさまで」の心
◇けさ、大きな声で「おはよう」と言いましたか
まず大人が姿勢を正す
「あいさつができない」テレビ文化
あいさつの大切さ
今回は、7月31日に続いて、キーワード「佐藤学」さん、
佐藤学さんはこんなことを」5回目の紹介です。
教育学者・佐藤学さんは、教育現場と強い結びつきがあります。
著書等から多くのことを学んできました。
今回紹介文より強く印象に残った言葉は…
・「日本の教育改革はネオ・リベラリズムの路線」
・「経済同友会『学校から合校へ』(合校論)」
・「合校論は教育の公共性を崩壊させ,日本社会の民主主義を破壊へと導くだろう」
・「教育改革の翼賛体制と呼ぶべき状況」
もう一つ、再掲載となりますが、大谷光真さんの
「朝には紅顔ありて」 ① を紹介します。
言葉が心に浸みます。
浜松出身の女性講談師・田辺一邑さんの第11回独演会が8月18日(日)14時より、
浜松駅近くの浜松市地域情報センターホールで開かれます。
一邑さん、真打ちになられてから早10年。
今回の演目は静岡県磐田市生まれの土木技術者「青山士」他一席です。
パナマ運河建設に関わった方として、知られる方だそうです。
ぜひ、お聴きください。
詳しいことは以下のサイトをご参照ください。
※浜松市文化振興財団のサイト
https://www.hcf.or.jp/calendar/detail.php?id=23106
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
(1)「佐藤学さんはこんなことを」⑤
<改革の構図>
◇二つの岐路の選択
◎ネオ・リベラリズム(個人の自由な選択と競争が基礎 )VS社会民主主義( 多様な人々が共生し合う)
↑
日本の教育改革はネオ・リベラリズムの路線
= 1984年の臨教審が出発点
・個性重視の教育
・公教育のスリム化
・民間活力の活用
・情操教育の推進
・学習指導要領の推進
・学習指導要領の拘束力の緩和
・特色ある学校と選択中心のカリキュラム
・国立大学の独立行政法人化
・学校選択の自由の構想
↓
□1995年 新段階に
経済同友会『学校から合校へ』(合校論)
①「基礎教室」従来の学校をスリム化
「言語能力」国語 「論理的考え方」算数
「日本人としてのアイデンティティ」
②「自由教室」親が自由に選択し異年齢で学ぶ地域の専門家と
③「体験教室」ボランティア,スポーツ教室
∥
公教育の徹底したスリム化
□いくつもの危険
① 教室の公共性の衰退と解体
② 地域差・階層差の拡大
③地域の教育産業やボランティアが提供する教育の質と内容については市場競争にゆだ
ねる
※ 合校論は教育の公共性を崩壊させ,日本社会の民主主義を破壊へと導くだろう
↑
教育改革の翼賛体制と呼ぶべき状況
|
「いったい誰が子どもたちの未来と日本社会の未来に責任を負っているのだろうか」
(2)「朝には紅顔ありて」 大谷光真 角川書店 ① 【再掲載 2011年10月】
◇人はなぜ生きるのでしょう
その答えを探すために生きるのです
なぜ生きるのかと悩み、生きる目的を考える力こそ人間のすばらしさ
◇人は皆願われて生を受けています
名前の意味
初参式 ~ たくさんの願い 社会から
「生かされている」いのち
- 願いの中に人生の味わい
◇人は誰でも自分に都合良く生きようとするものです
善人とは誰?
人間の考える「善」はどんなに本人がそのつもりでも独りよがりなもの
↓
常に「自分の至らなさ、悪さ」に気が付く生き方を!
◇洗いざらい思い返せばそんなに潔白な人はいないはずです
真宗の「悪い人」 - 「我」を破る者
(例) 生き物を殺さない
→ 誰もがいのちを奪って生活 = 皆が「悪人」
親鸞
「煩悩を捨てられず戒めを破っているような人間であっても救われる道はあるはずだ」
と考えた
∥
自己を真摯に振り返り自らの行いに「悪人」の自覚をもっている
人間こそが救われる ~ 「悪人正機」
※ 本当の意味での善人すべてにおいて潔白な人などいるはずがない
◇欲望はあって当然 押さえつける必要はありません
二千五百年前のインド
「三衣一鉢」当時ゆとりがあったらからこそ
お釈迦さま
~ 「中道を歩む者がよし」とされた
「少欲知足」 禁欲ではない
知足の精神こそ大切 管弦楽の弦と同じ
仏教の五戒(在家)
① 殺生しない
② 盗んだり働かなかったりしない
③ 邪淫を犯さない
④ 嘘をつかない
⑤ 酒を飲まない
しかし、浄土真宗には戒めはない
~ わたしたちが戒めを破ってしか生きられない悪人だから
自分の意志による戒め
↓
少欲知足 自分自身で判断
※「ふと立ち止まり、自分がよい音色を奏でる楽器となっているかどうか思い浮かべてみ
たいものです」
◇憎しみも怒りも元を正せばあなたの欲望です
人間は欲望があって当然
|
憎しみも怒りも自分の欲望がなせるわざ = 自分の心が生んだもの
◇弱き心を映し出す鏡を持ちましょう
食品会社の偽り
~ 自分の会社の利益を考える
∥
自分たちだけ物事を測る尺度
※ 一歩引いて考える行為が大切
◇同情や励ましの裏に「自分の方がましだ」とほっとするこころが見えます
「隣に蔵が建つと、うちでは腹が立つ」
「隣の花は赤い」
「隣の芝生は青く見える」
「人よりもましだ」と安堵する心を野放図にしない!
↓
※ 常に自分のこころをのぞく鏡をもちたい
◇打算や物事への執着のない生き方を忘れていませんか
やけどした猫の話
- 五匹の猫を助けるために
たとひ身を諸々の苦毒のうちに止くともわか「行」、精進して忍びてつひに悔いじ
「仏説無量寿教」 |
無罪の七施
① 顔施
②言辞施
③身施
④心施
⑤床座施
⑥和癌悦色施
⑦房含施
<鎧を脱いで接したら世の中はずっと生きやすい>
◇親が子を選べないように子も親を選べません
「お父さんの年齢」
子どもが10歳ならお父さんの年齢も10歳
親子は同じ年齢 = 子どもは親の持ちものではない
人間のおごり
「子どもを作る」 かつては「授かりもの」
「柳は緑、花は紅」
柳緑に赤い花は紅に輝くから美しい
※ いかなる理由であろうと親は一方的な考えで子に夢や希望を押しつけ、それを無理
強いすることはできない
◇生きて役に立たない人などいないのです
その人は唯一の存在
だれにも迷惑を掛けないで生きていくことなどできない
↑↓
※ 人間が支え合って生きているから
人に対して反省したなら素直に悪いなと表現すればよい
◇「おかげさまで」の心を思い出しましょう
「手間返し」-農作業
大変なときはお互いさま
↑↓
資本主義により廃れてきた = 何でもお金
「お互いさま…」 人を思いやる心が薄れてきた
←→ お金以外~ 心に潤いがあった
年賀状、中元、歳暮 = 季節のあいさつ
= 相手のことを考える時間が大切
「親孝行したいときには親はなし」
→ 手遅れではない
→ 恩や感謝を次の世代を育てることで返していく
◎ 大切なのは「返したい」と思うことと「おかげさまで」の心
◇けさ、大きな声で「おはよう」と言いましたか
まず大人が姿勢を正す
「あいさつができない」テレビ文化
あいさつの大切さ
「朝に紅顔あって・・・」は浄土真宗のお葬式に読む蓮如上人の、「御文章」(白骨の御文)として有名ですが、本来、藤原義孝の詩(和漢朗詠集) の一句ですから、蓮如上人はパクったんでしょうね。
原文は『朝有紅顔誇世路 暮為白骨朽郊原』=読み=アシタニ コウガンアリトセジニホコレドモ ユウベニハッコツトナッテコウゲンニクチヌ
ご存知の通り、人生のはかなさをうたっていて、義孝本人も確か若くして疱瘡で死んでいますね。わたしはゆえに「而今」をモットーにしています。
朝顔づくりも、この詩に出会ってからです。
by 暁烏 英(あけがらす ひで) (2019-08-09 21:49)
暁烏 英さん、藤原義孝の詩とは知りませんでした。お教えいただきありがとうございます。
真宗の葬儀のたびに耳にします。一日一日を大切にしなければと思います。
by ハマコウ (2019-08-09 23:12)