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草柳大蔵さんはこんなことを37 [読書記録 教育]

「人は人を浴びて人となる」



今回は、12月 8日に続いて、わたしの読書ノートから、
「草柳大蔵さんはこんなことを」37回目の紹介です。





今回も、「続午前8時のメッセージ」(静岡新聞社)からの紹介です。




出版社の案内には、


「評論家・草柳大蔵が送る待望の第2弾。家庭、学校、社会、さまざまな角度から子ども
 の心を見つめ、輝く未来のために祈りを込めて語る珠玉の99話。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「躾の日管」
- 浜松ではよく知られている会社です。


・「これからはぜひ地域社会で、あるいは家庭同士で、子どもたちになるべく人を浴びる  ような機会をつくってやってほしいと思うんです。」


・「水掛け遊びというものがありますが、人格の水掛け遊びみたいなものをしてみてはど うでしょうか。」







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☆草柳大蔵さんはこんなことを37


☆「続午前8時のメッセージ」草柳大蔵 静岡新聞社 2002年 (3)

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◇人を浴びて人となる

 今日は5月13日ですが、ちょうど1カ月前の4月13日に、株式会社日管の社長さん
で、浜松の名経営者といわれた三輪信一さんという方が亡くなりました。

 86歳でした。



 浜松近辺はもちろん、日本全国でも知られている方です。というのは、「躾の日管」と
いう面白い看板をビルに掲げていらっしゃって、実際に社員に対する躾をきちんとなさっ
ていたんですね。



 それは、箸の上げ下ろしや歩き方、返事の仕方といった、社会人としての躾というより
も、どうやって仕事の中で自分を生かすか、ということのための躾です。


 自分を生かせば、人生がそれだけ楽しくなる。


 三輪さんは、一貫してずっと「躾の日管」でやっていらっしやって、大変な人格者だと
いう印象があります。


 何度もお目に掛かりましたが、教えられることがたくさんありました。



 三輪さんは、


「この本を人に読んでもらいたい。自分だけが読んで感動したのではもったいない」


とお考えになると、ご自分のポケットマネーで本を百冊も二百冊もお買いになって、方々
の知人にお分けになっているんですよ。

 私も十冊ほど頂きました。



 三輪さんが、日本生産性本部から講演を頼まれたとき、自分みたいな人間がどうして日
本経営者に講演ができるだろうか、と思われまして、禊するつもりで、当時の山口県の長
府製作所の尊敬する社長さんのところへ、浜松からわざわざ教えを請いに行かれました。


 その社長さんがいろいろなことを教えてくださるのですが、日常的に非常に身を慎まれ
る方で、会社の車に乗ってお料理屋などに行くと、

「運転手さんを待たせるのはかわいそうだ。そういうことを日本中の社長がやっているけ
 れど、運転手の身になったことがあるのだろうか?」

というお話をされるんですね。


 三輪さんはとても厳しい方かと思ったら、しよつちゅう人に会って、勉強していらっし
やる。


 そのことを、「人は人を浴びて人となる」とひと言でおっしゃるんです。


 教育、あるいは人づくりとは、こういうことなんですね。



 これからはぜひ地域社会で、あるいは家庭同士で、子どもたちになるべく人を浴びるよ
うな機会をつくってやってほしいと思うんです。


 三輪さんのように本をあげるということは、もらった人がその本を読むことによって、
その本を書いた人の人格を浴びることになるんですね。


 水掛け遊びというものがありますが、人格の水掛け遊びみたいなものをしてみてはどうでしょうか。

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