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「地名から歴史を読む方法」武光誠 河出書房新社 1999年 ④ [読書記録 一般]

今回は、1月17日に続いて、武光誠さんの
「地名から歴史を読む方法」4回目の紹介です。





出版社の案内には、


「由緒ある地、港町、農村からあなたの住む町まで、どんな地名にも日本の歴史が秘め
 られている。大和朝廷の土地開発にちなむ地名、中世の荘園制度が生んだ地名、江戸
 時代の城下町の町づくりがわかる地名など、“歴史の生き証人”たる地名を手がかり
 にこの国の成り立ちを明らかにする。」


とあります。







今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「ある土地とある土地を『さく』ところが『さか』」


・「辻に『辻子』の字 → 図師、図子、厨子、逗子」


・「橋 - 人間と水の精霊との交流の場所」







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☆「地名から歴史を読む方法」武光誠 河出書房新社 1999年 ④

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◇境界に基づく地名

□境界の神 

 衢神(ちまたかみ)
旅行者は衢神(ちまたかみ)に守ってもらえると考えた → 道祖神


「坂」と「境」  
   ある土地とある土地を「さく」ところが「さか」
  



□辻の地名と六地蔵の起こり

 辻 = 道の交わるところ

  いくつかの村落が同時に衢神(ちまたかみ)を祀る土地として重んじれた

辻に「辻子」の字 → 図師、図子、厨子、逗子



 六道の辻、九道の辻には災禍が集まりやすいとされた



   六道の辻に六体の地蔵を祀る風習が生まれた

「六地蔵」 ~ 伝染病を大いにおそれたことによる




□大阪堺市は何の境だったか?

 摂津国、和泉国、河内国の三国の境だから「境」 

 → 「堺」に



 堺は中世、貿易港として栄えた 

  → 現在埋め立てにより海岸部が




□「三国」や「両国」も境界地名








◇交通の発達による新地名

□道路が生んだ地名

 目印
  … 一本松、二本松、茶屋町、三軒茶屋、お花茶屋


 追分
  … 街道の分かれ目 「被分(わかさり)」


 峠  
  … 山越の道で標高が最も高いところ 古語「たわ」

峠神に履き物を供えた-沓掛地名

  馬や籠が置かれた - 馬籠
  



□木曽路に残る地名 

 木曽路と伊那路

 木曽路と神坂越えの道




□古代人にとって橋は神聖だった

 橋

 - 人間と水の精霊との交流の場所


「橋占」 
  橋本、高橋(神々が天と地上を往来する橋)




□用水と墓地に因んだ地名

 用水

  … 大堀、小堀、堀川、堀本、樋、井関



 火葬場

  … 「かまば」野原の一定の場所で死体を焼いた



     釜田、烟田、煙田 = 火葬場



別の語源も  山が迫るところ、ガマの茂るところ



 死体を投げ捨てて葬る「ほうる」

→ 死体を捨てた野や山に「ほうり」地名 祝山(ほうりやま)



 塚地名

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johncomeback

明日「オッサン一人旅Ⅲ」スタートします。
ご覧いただけたら幸いです(^▽^)/

https://blog.ss-blog.jp/_pages/user/auth/article/index?blog_name=johncomeback3-3&id=111469998

by johncomeback (2020-02-02 20:21) 

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