「野口流 授業の作法」野口芳宏 学陽書房 2008年 ⑦(最終) [読書記録 教育]
今回は、3月17日に続いて、野口芳宏さんの
「野口流 授業の作法」の紹介7回目 最終です。
読み直すたび、身が引き締まります。
出版社の案内には、
「発表のさせ方、説明の仕方…どうしていますか?授業実践を中心に、教室での基本的な
心構えから、準備と宿題、通知表に対する考え方まで。心得ておきたい、名人に学ぶ教
師が児童に対する姿勢。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「題の目的は知識・技能の定着と,自宅学習の習慣づくり」
・「作文は思考力を養い,成長を自覚させる重要な手段」
・「教師のいらない教室を目指して」
・「文集はただの思い出アルバムではない。一年の足跡そのもの」
・「新たな意欲をかき立てる通知表。それがつくれるのは担任教師をおいて他にない」
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「野口流 授業の作法」野口芳宏 学陽書房 2008年 ⑦(最終)
◇授業発展の作法
◎ 教室での授業は,あくまで,それぞれの子が大きく育ち実る前の整備された苗床に過
ぎない。この苗床を離れても喜びに満ちあふれ自発的に学び続ける力を育てるのが授業
発展の作法
(1) 宿題を出す - 自ら学ぶ習慣を身に付けさせる
宿題の目的がずれていないか
宿題の2目的
① 知識の定着や技能の向上
② 帰宅後必ず一定時間机に向かう習慣の形成
↓
具体的な達成基準を示す
具体的な数量と方法を明示する
自分の意志で学ぶ意欲を育てる
※ 宿題の目的は知識・技能の定着と,自宅学習の習慣づくり
(2) 作文を書かせる - 書くことは最高の思考トレーニング
歩くように,呼吸するように,書く習慣を
「作文」が自分の成長を自覚させる
題の例
・この勉強の中でわたしはどう変わったか
・この授業はわたしにどんな成長をもたらしたか
・わたしの考えを変えた授業
特に「授業の入り口」と「授業の出口」
体験を熟成させ肥やしに変える
※ 作文は思考力を養い,成長を自覚させる重要な手段
(3) 指導をさせる - 子ども自身に指導役をまかせる
最も効果的な学習方法は「人に教える」こと
一年生に漢字の指導をさせる
一日以上前に漢字の割り当てをして担当者を決めておく
↓
家で準備 ・筆順板書 ・画数示す ・訓ひらがな,音カタカナ ・熟語
教えることは学ぶこと。学ぶことは教えること
※ 教師のいらない教室を目指して
(4) 文集をつくる - 一年間の学習の総決算・総記録として
文集を学習の総決算と捉える
一人一人の一年間がここにある
※ 文集はただの思い出アルバムではない。一年の足跡そのもの
(5) 通知表を書く - 日頃の指導姿勢と感じたことを素直に表現する
飾らず実践したままを書くべき
通知票の責任者は学級担任
堂々と笑顔で渡せる通知表を
「通知表を見る人は3代にわたるから,慎重に心を込めて書け」
両親,祖父母,御先祖様
※ 新たな意欲をかき立てる通知表。それがつくれるのは担任教師をおいて他にない
◇野口芳宏
1936年千葉県君津市生
千葉大学教育学部卒
千葉県教諭 → 千葉大附小 → 教頭、校長
退職後,北海道教育大学教授,植草学園大学発達教育学部教授
<研究分野>国語教育,家庭教育,道徳教育
日本教育技術学会理事・名誉会長
「鍛える国語教室研究会」「授業道場野口塾」各主宰
「野口流 授業の作法」の紹介7回目 最終です。
読み直すたび、身が引き締まります。
出版社の案内には、
「発表のさせ方、説明の仕方…どうしていますか?授業実践を中心に、教室での基本的な
心構えから、準備と宿題、通知表に対する考え方まで。心得ておきたい、名人に学ぶ教
師が児童に対する姿勢。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「題の目的は知識・技能の定着と,自宅学習の習慣づくり」
・「作文は思考力を養い,成長を自覚させる重要な手段」
・「教師のいらない教室を目指して」
・「文集はただの思い出アルバムではない。一年の足跡そのもの」
・「新たな意欲をかき立てる通知表。それがつくれるのは担任教師をおいて他にない」
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「野口流 授業の作法」野口芳宏 学陽書房 2008年 ⑦(最終)
◇授業発展の作法
◎ 教室での授業は,あくまで,それぞれの子が大きく育ち実る前の整備された苗床に過
ぎない。この苗床を離れても喜びに満ちあふれ自発的に学び続ける力を育てるのが授業
発展の作法
(1) 宿題を出す - 自ら学ぶ習慣を身に付けさせる
宿題の目的がずれていないか
宿題の2目的
① 知識の定着や技能の向上
② 帰宅後必ず一定時間机に向かう習慣の形成
↓
具体的な達成基準を示す
具体的な数量と方法を明示する
自分の意志で学ぶ意欲を育てる
※ 宿題の目的は知識・技能の定着と,自宅学習の習慣づくり
(2) 作文を書かせる - 書くことは最高の思考トレーニング
歩くように,呼吸するように,書く習慣を
「作文」が自分の成長を自覚させる
題の例
・この勉強の中でわたしはどう変わったか
・この授業はわたしにどんな成長をもたらしたか
・わたしの考えを変えた授業
特に「授業の入り口」と「授業の出口」
体験を熟成させ肥やしに変える
※ 作文は思考力を養い,成長を自覚させる重要な手段
(3) 指導をさせる - 子ども自身に指導役をまかせる
最も効果的な学習方法は「人に教える」こと
一年生に漢字の指導をさせる
一日以上前に漢字の割り当てをして担当者を決めておく
↓
家で準備 ・筆順板書 ・画数示す ・訓ひらがな,音カタカナ ・熟語
教えることは学ぶこと。学ぶことは教えること
※ 教師のいらない教室を目指して
(4) 文集をつくる - 一年間の学習の総決算・総記録として
文集を学習の総決算と捉える
一人一人の一年間がここにある
※ 文集はただの思い出アルバムではない。一年の足跡そのもの
(5) 通知表を書く - 日頃の指導姿勢と感じたことを素直に表現する
飾らず実践したままを書くべき
通知票の責任者は学級担任
堂々と笑顔で渡せる通知表を
「通知表を見る人は3代にわたるから,慎重に心を込めて書け」
両親,祖父母,御先祖様
※ 新たな意欲をかき立てる通知表。それがつくれるのは担任教師をおいて他にない
◇野口芳宏
1936年千葉県君津市生
千葉大学教育学部卒
千葉県教諭 → 千葉大附小 → 教頭、校長
退職後,北海道教育大学教授,植草学園大学発達教育学部教授
<研究分野>国語教育,家庭教育,道徳教育
日本教育技術学会理事・名誉会長
「鍛える国語教室研究会」「授業道場野口塾」各主宰
「作文は思考力を養い,成長を自覚させる重要な手段」
作文は実に難しいし漢字も忘れてるのが多いですからね。
by 旅爺さん (2020-03-20 09:30)
旅爺さんさん ありがとうございます。
「作文を書きます。」と言うと、つらそうな顔をする子がいます。
嫌な思いをすることがないようにするには、練習が必要だと思っています。毎日、課題に日記を課してきました。「こう書くといいよ。」と指導を続けると、2学期くらいになるとあきらめ、3学期に入ると楽しむ子も増えてきます。面白い題を考えて与えることが有効でした。
野口さんの「歩くように,呼吸するように,書く習慣を」はとてもよい言葉だと感じます。
by ハマコウ (2020-03-20 10:34)