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山本七平さんはこんなことを ⑭-「山本七平の知恵」谷沢永一 PHP 1992年(6) / 「生活コンセプト1998」ハイライフ研究所 PHP研究所 1997年 ①【再掲載 2012.1】 [読書記録 一般]

今回は、わたしの教育ノートから、「山本七平さんはこんなことを」14回目、
「山本七平さんの知恵」6回目の紹介です。




出版社の案内には、


「日本人とは何か。そして日本社会は、いかなる見えざる論理で動いているのか ― こ
 のテーマに一貫して取り組み、比類なき足跡を残した思想家、山本七平。当代随一の読
 書人、人間通である著者・谷沢永一が、敬愛してやまない山本七平の代表的な著作から7
 5の視点を厳選して、そのエッセンスを紹介した山本日本学の真髄。」



とあります。





今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「家康は『新法は民を苦しめるのみ』と信じ,すべて『古法』に基づいて新しい秩序を
  たてようとした。貞永式目,建武式目以下の武家法を調べさせ取捨選択して諸法度を  つくった」


・「貞永式目以下を自由に木版で出版させた」


・「日本の学者には、ミスター参考文献,ミスター索引が多い 」


・「日本は、『私,こんなことを発見しましたが大学の先生の名前で発表して下さい』と
言うべき社会。そうすると、(先生が)一生の飯が食える大学を世話してくれる」









もう一つ、再掲載となりますが、ハイライフ研究所による
「生活コンセプト1998」を載せます。
22年前に出版された本です。
懐かしい言葉見られ、22年間の移り変わりの速さを感じさせられます。       
予想が当たっているところもあり、そうでないところも…





☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」




ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
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浜松ジオラマファクトリー





☆山本七平さんはこんなことを ⑭-「山本七平の知恵」谷沢永一 PHP 1992年(6)

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◇中国の失敗に学んだ徳川家康

□家康

「新法は民を苦しめるのみ」と信じ,すべて「古法」に基づいて新しい秩序をたてようと
した



 関ヶ原の戦い以後 足利幕府に仕えていた方に詳しい者を捜す

  ↓

 ◎ 貞永式目,建武式目以下の武家法を調べさせ取捨選択して諸法度をつくった




□王安石の新法失敗 

 民の為に行ったのだが,民が悪く失敗

 → 古法がいいと学んだ



□貞永式目以下を木版で出版させた 自由に



出版はお伺い 国民の理解が必要な時代
 






◇日本に独創的な学者が出ない理由

□学者

 ~ 元来「私はこう言います。此はマルクスもケインズも言っていません」

  しかし,ミスター参考文献,ミスター索引が多い



□大商人 = 大学者

 日本教 タルムード 巻末の白紙を埋めてゆく



□独創的な学者が欧米では尊敬されるが日本では異端扱い(徒党を組むから)



「私,こんなことを発見しましたが大学の先生の名前で発表して下さい」と言うべき社会

 →  一生の飯が食える大学を世話してくれる



□日本では独創は悪で修正は善

 大筋を根底から揺るがすと何十人何百人の学者がそのために存在理由を失うから
 






◇上に揃える日本的民主主義
    
□明治 = 一億総武士化

 疑似武士教育

  ~ 一億総格上げ




 ※今の一億総高学歴運動

  下克上的民主主義



□徳川幕府の役人がしょっちゅう言った

 「百姓は年貢さえ納めれば,これほど気楽な境涯はなし」



絶対に戦争にかり出されない



明治になっても戦争とは無関係という意識



□学歴社会 

 日教組は反対 = 「下に揃えろ」

  ∥

秀才を作ることは悪である。皆が平等に。

 完全に下に下にの意識
 




















☆「生活コンセプト1998」ハイライフ研究所 PHP研究所 1997年 ①【再掲載 2012.1】

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◇(財)ハイライフ研究所

 21世紀における生活者像の調査研究機関として平成5年に経済企画庁認可により発足。
 新しい価値観に支えられたライフスタイルを「ハイライフ」と名付け,生活全般にわた
る調査,研究及び普及啓蒙活動を推進している。





◇キーワード
 
◎三価の社会変化
  
 ① 新価  

 ② 真価  

 ③ 親価



◎四タイプの人間
  
 ① 自軸確立型 

 ② 自軸模索型 

 ③ 他者追従型 

 ④ 決断放棄型



◎十のライフスタイル
  
 ① 世界市民 

 ② 自分武装 

 ③ 自己編集 

 ④ 自分発信 

 ⑤ 自己防衛

 ⑥ 原点復活 

 ⑦ 脱出願望 

 ⑧ 存在確認 
  
 ⑨ 他者委託 

 ⑩ 自己放棄





◇90年代の大きなうねり
 
 ① 冷戦構造の崩壊

     東西関係  から 南北関係へ
(政治的支配) (経済的支配)


② バブルの崩壊

     経済規制  から ビックバンへ


 ③ 終身雇用神話の崩壊 集団
   
    主義から能力主義へ

→ 人員削減


④ 役割意識の変化   

    客観的「らしさ」から主観的「らしさ」へ

ジェンダー(性的役割)の変化


※ 従来の枠に自分を当てはめるのではなく自分のポジションを大事にしていく時代に





◇自己ポジションの崩壊 

 個人の新しい生き方

  →  全体満足から個人満足へ


 国の新しい生き方 
  
  →  曖昧型から毅然型へ






◇新価 ニューパラダイムの出現

 旧体制の矛盾露呈    
   
  - 相次ぐ不祥事事件


地方の時代が幕を開けた

  - 御嵩村での住民投票


グローバルスタンダードの波の到来 ビッグバン ISO
1987 ISO 9000シリーズ

1996 ISO14000シリーズ

環境基準クリア


日本版ビッグバン 
   大規模金融制度改革 1986の英国証券制度改革

   日本 規制緩和 → 市場活性化・経済再興
3原則 ①フリー ②フェア ③グローバル





◇真価 本質の追求

環境共生意識の浸透

  - ゴミ問題


生命の本質追求 

  - クローン,脳死問題


新実力派の登場

  = タイガー・ウッズ,ソニーの井出社長





◇親価 コミュニケーションの変化

情報ネットワークの拡大

  →  イリジウム計画,インターネット


 個人情報メディアの拡大
  モバイルツール,双方向通信


 関係の希薄化
神戸小学生殺害事件,ストーカー





◇セルフ・ポジション 自軸

企業はコンペティションの時代へ 
    寡占化が進む 
    合併による「規模の利益」追求



 世界に通用する企業力,収益力


セルフ・ポジションの明確化を迫られている日本
日本的システムによる経済の成功
①大企業中心    終身雇用,年功序列,企業別組合

②銀行が中心に資金供給を行う間接金融

③農業流通など低生産部門への保護規制

④食糧管理法,借地借家法を基本とした地主に不利な土地制度





◇自分自身の人生

労働のポジション変化 
   SOHO型の勤務の時代 

   問題は … 仕事量増大,労災認定不明確,社員の孤立感


家族間のポジション変化 
   
   家族中心

   → 個人中心,エイジレス感覚,少子化~友達親子


人生でのポジション変化
   女性の非婚化





◇セルフポジショニング

 ①「自軸確立型」  

    ポジション確立を目指し模索している人


 ②「他者追従型」  

    ポジション決定の判断行動が他人任せの人

 自己啓発本,ブランド志向


 ③「決断放棄型」

    登社拒否,不登校,傷付きたくない症候群





◇自己防衛

 ① 安心生活希求  

    アレルギーフリー,バリアフリー,セキュリティシステム


 ② 安息生活希求

    マッサージチェア,休足時間,セラピー商品


 ③ 安全生活希求
  
     抗菌グッズ,キシリトール,オーガニック
    
      → ドラッグストア

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ぼくあずさ

お叱りを受けることを覚悟して私の学生生活を記述します。
滝四小から駒高まで学校の勉強はしませんでした。
中学までは屋外での遊び。高校では大学受験勉強のみ。
大学四年間は母の教え「学術に秀でるべし、成績は気にするな。」
に従いました。母は一度も成績簿を見て呉れませんでした。
これも戦災で焼け野原になった東京田端時代で通用したのかと
思われます。因みに私は材木屋の次男坊えす。
by ぼくあずさ (2020-08-21 15:16) 

ハマコウ

ぼくあずささん ありがとうございます。

小さな頃は遊びを中心にいろいろな体験をすることが大切だとも言われていますね。通知表、成績も気にしすぎないことが大切かと思います。そこにすべてが表されているわけではありません。それぞれの家庭で、考えればよいのではないかとわたしは思います。
-「学術に秀でるべし、成績は気にするな。」
学ぶ姿勢が大切なのですね。
by ハマコウ (2020-08-21 21:33) 

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