「習熟度別授業でほんものの算数の学力をつける」 京都府綾部市立中筋小学校 黎明書房 2004年 ① /「炉辺夜話」宮本常一 河出書房新社 2005年 前半【再掲載 2015.5】 [読書記録 教育]
今回は、京都府綾部市立中筋小学校の
「習熟度別授業でほんものの算数の学力をつける」の紹介 1回目です。
小学校の算数科、習熟度別授業についての研究実践の報告です。
算数科を中心にした研究発表会を毎年行っていた学校にいた頃読んだ本です。
「新指導要領改正」と記されていても、今から20年近く前のことです。
御承知願います。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「『メタ認知』(もう一人の自分)とはどういうことか」
- 自分を客観的に見つめる力がないと、適切なコースを選べなくなってしまいます。
・「『小さな納得』の基礎コース
友達との学習を大切にした標準コース
チャレンジある『大きな納得』を求める発展コース」
・「壁を越えるきっかけ」
・「基礎コース … 黒板に向かう
発展コース … コの字形 = 向かい合う形」
- 座席だけでだいたいの授業が想像できますね。
もう一つ、再掲載となりますが、「歩く民俗学者」宮本常一さんの
「炉辺夜話」前半を載せます。
民俗学の面白さの一端を教えてくれる本です。
「われわれは輪になることを忘れてしまった」が心に響きました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆『習熟度別授業でほんものの算数の学力をつける』 京都府綾部市立中筋小学校 黎明書房 2004年 ①
◇新指導要領改正
① 内容の「基準性」の明確化
②「歯止め規定」の緩和
③ 総合の目標・内容の設定と指導計画作成
④「総則5」
… 学習内容の習熟程度に応じた指導,児童の興味・関心等に応じた学習課題,補充
的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れた指導
∥
※「個に応じた指導」「確かな学力」
◇習熟度別指導の基本的なポイント
① 学力向上に向けての学びのポイント
② 学力向上を促すメタ認知のポイント
③ 習熟度別コースに応じた授業のポイント
① 学力向上に向けての学びのポイント
1 分けて学習させることが前提ではない
大切なことは,主体的に選択できるように促すこと
2 子どもの学力向上に向けての学びのプロセス
ア 「小さな納得」の基礎コース
イ 友達との学習を大切にした標準コース
ウ チャレンジある「大きな納得」を求める発展コース
◎壁を越えるきっかけ
ⅰ 良い先生(友達)との出会い(適切な支援)
ⅱ 良い教材との出会い(「算数っておもしろいですね」)
ⅲ 「自分でやらなければ…」という意識(学習者自身の自覚)
(算数は自分で解かなければだめなのですね)
② 学力向上を促すメタ認知のポイント
1 「メタ認知」(もう一人の自分)とはどういうことか
2 「メタ認知的知識」(メタ知識)
「式さえ分かれば,計算には自信がある」
3 メタ認知的技能(メタ技能)
4 子どもの学力向上に向けての学びのプロセスで働くメタ認知
・モニター 前にやった問題か
・自己評価 そうだ
・方略のメタ認知 前にやった問題はできる
・コントロール 前と同じようにやってみよう
③ 習熟度別コースに応じた授業のポイント
具体的ポイント
Ⅰ 学力向上のプロセス
Ⅱ 学力向上を促すメタ認知
1 授業のモデル作り
標準コースでは… 多様な学習形態が大切
例:ペア,グループ、ヒント,ヒントカード,ヒントコーナー
進級式練習問題
2 1時間の時間配分の違い
バランス ⅰ課題提示 ⅱ自力解決 ⅲ集団解決 ⅳまとめ・練習
発展コースは集団解決に時間を割く
3 教師の発言の違い
基礎コース … 一問一答式
発展コース …「~します」「~ですね」共感
4 板書の違い
基礎コース … 教師がまとめ,パッと振り返られる,簡潔
発展コース … 子どもが黒板に,発表ボード = 子ども主体の板書
5 ワークシートの違い
基礎コース…穴埋め
発展コース…白紙部分を大きく
6 練習問題の違い
「あまくち,あまから,げきから」問題
7 座席の違い
基礎コース … 黒板に向かう
発展コース … コの字形 = 向かい合う形
☆「炉辺夜話」宮本常一 河出書房新社 2005年 前半【再掲載 2015.5】
<出版社の案内>
「旅する民俗学の巨人」宮本常一が語り遺した、宗教、信仰、離島の文化、戦後の食べ物
の話など、失われた日本人の懐かしい生活と知恵。晩年の6つの講演を収めた講演録。
◇宮本常一
1907年 周防大島生
民俗学者 天王寺師範学校卒
◇生活の伝統
□菅江真澄が見た180年前の日本
□先覚者 笹森儀助
津軽藩士 - 岩木山の開墾 - 乳牛
『十島状況録』
□文化交流の道としての日本海
小さな櫓の船(時化の時は陸に船をあげる)
□積極的な外来文化吸収の地盤
□オシラサマの教えるもの
衣 - 上方のものがほとんど(=上方との交流の深さ)
□民衆の境を超えた共通意識
野田泉光院 『日本九峰修行日記』
手渡しによる手紙
「はえ」南の風 → 船を出せる
□主体性ある文化の受容
東京の色一色に
「随所に主となればたちどころに真となる」
◇民族と宗教 血と水のまつり
□土器
- 植物採取の灰汁・渋抜き用
山岳の麓に住居?
□イヨマンテ,シバ祭り(イノシシ)-鼻
= 切ったものを神に捧げることにより、神がもういっぺん獲物を我々にくれる
西都 - イノシシの首 + 大量の血 ~ 神に捧げ,飲んだ
三河の山 - シシ祭り 今は猪肉の代わりに赤い餅
□短粒米 - 乾く田んぼ ~ 山麓が適 = 大和
呪力 血 → 水 水祭り 川裾祭り 6月15日
血の神聖さ → 血の忌みへと変化
長い間の平和 → 犠牲を必要としなくなった
↓
◎犠牲が必要なときは魚
干魚 → 干しアワビ
↓
◎のし(のしアワビ)
↓
◎今は「のし」字
□竪穴住居
円形 → 四角形
◇民衆文化と岩谷観音 山形盆地
□五百沢智也さん
家族全体で山の調査
□人間の持つ力
◎一人一人はずっと下がって行っている 「小屋を建てられない」
(そういえば亡父は大工でもないのに、みかけこそみすぼらしいものの、
台風でも壊れない小屋を作っていました = ハマコウ)
∥
◎人間の持つ力
~ 親から子へ,自分たちの持っているものをどう伝えていくかにあるのではないか
↓
◎伝えることによりプラスされ高まっていく
□イラタカの数珠について
宝貝が3つ
野田泉光院 文化年間 6年2か月全国へ
そのたびの中で、泉光院は佐土原出身の人に13人出会っている
□オシラサマについて
トドサマ
布の染料で分かる - 布の中に歴史
□砂金と文化の拠点
金を採った所に文化 - 交換経済
江戸以前は砂金
□技術を伝えた人たち
秦氏 - 秦の始皇帝の子孫 融通王(弓削王)
→ ハタ 博多,播多,畑,機
東大寺 - 近江・蒲生郡に山作所
石山寺も山作所 秦姓
|
※ 木地屋 ロクロ 全国に
□宗教者のエネルギー
天台宗・円仁が東北を開発 下野出身
『入唐求法巡礼行記』 東北地方を歩く
□民衆の文化とは
民俗学はつまみ食いの学問ではない
|
◎下敷きになったものに積み重ねられた文化の厚み
□絵馬と鰐口について
鰐口の流行 - 南北朝時代 ~ 鋳物文化の一部
□文化を発展させていく力
東京の狭山茶
茶壺・近江の信楽(宇治に近い)
↓
◎あいた茶壺を利用 → 狭山に茶葉
◎茶壺が足りなくなる → 信楽の職人が各地へ
笠間焼(常陸) 飯能焼き
練馬の大根
樽回船の酒樽が空いた → 空樽を利用しての漬け物樽
□信仰を支えた人々
太鼓の胴 - 会津の奥
木地屋
□信仰の基盤
□民衆文化の運動を
田耕 「おれ 宮本常一の弟子だ」
草柳大蔵の協力 - 足腰を鍛える
司馬遼太郎 - 700万円を鬼太鼓座に
□輪になって話す
猿回し 光市 250万円は予算
◎ われわれは輪になることを忘れてしまった
「習熟度別授業でほんものの算数の学力をつける」の紹介 1回目です。
小学校の算数科、習熟度別授業についての研究実践の報告です。
算数科を中心にした研究発表会を毎年行っていた学校にいた頃読んだ本です。
「新指導要領改正」と記されていても、今から20年近く前のことです。
御承知願います。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「『メタ認知』(もう一人の自分)とはどういうことか」
- 自分を客観的に見つめる力がないと、適切なコースを選べなくなってしまいます。
・「『小さな納得』の基礎コース
友達との学習を大切にした標準コース
チャレンジある『大きな納得』を求める発展コース」
・「壁を越えるきっかけ」
・「基礎コース … 黒板に向かう
発展コース … コの字形 = 向かい合う形」
- 座席だけでだいたいの授業が想像できますね。
もう一つ、再掲載となりますが、「歩く民俗学者」宮本常一さんの
「炉辺夜話」前半を載せます。
民俗学の面白さの一端を教えてくれる本です。
「われわれは輪になることを忘れてしまった」が心に響きました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆『習熟度別授業でほんものの算数の学力をつける』 京都府綾部市立中筋小学校 黎明書房 2004年 ①
◇新指導要領改正
① 内容の「基準性」の明確化
②「歯止め規定」の緩和
③ 総合の目標・内容の設定と指導計画作成
④「総則5」
… 学習内容の習熟程度に応じた指導,児童の興味・関心等に応じた学習課題,補充
的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れた指導
∥
※「個に応じた指導」「確かな学力」
◇習熟度別指導の基本的なポイント
① 学力向上に向けての学びのポイント
② 学力向上を促すメタ認知のポイント
③ 習熟度別コースに応じた授業のポイント
① 学力向上に向けての学びのポイント
1 分けて学習させることが前提ではない
大切なことは,主体的に選択できるように促すこと
2 子どもの学力向上に向けての学びのプロセス
ア 「小さな納得」の基礎コース
イ 友達との学習を大切にした標準コース
ウ チャレンジある「大きな納得」を求める発展コース
◎壁を越えるきっかけ
ⅰ 良い先生(友達)との出会い(適切な支援)
ⅱ 良い教材との出会い(「算数っておもしろいですね」)
ⅲ 「自分でやらなければ…」という意識(学習者自身の自覚)
(算数は自分で解かなければだめなのですね)
② 学力向上を促すメタ認知のポイント
1 「メタ認知」(もう一人の自分)とはどういうことか
2 「メタ認知的知識」(メタ知識)
「式さえ分かれば,計算には自信がある」
3 メタ認知的技能(メタ技能)
4 子どもの学力向上に向けての学びのプロセスで働くメタ認知
・モニター 前にやった問題か
・自己評価 そうだ
・方略のメタ認知 前にやった問題はできる
・コントロール 前と同じようにやってみよう
③ 習熟度別コースに応じた授業のポイント
具体的ポイント
Ⅰ 学力向上のプロセス
Ⅱ 学力向上を促すメタ認知
1 授業のモデル作り
標準コースでは… 多様な学習形態が大切
例:ペア,グループ、ヒント,ヒントカード,ヒントコーナー
進級式練習問題
2 1時間の時間配分の違い
バランス ⅰ課題提示 ⅱ自力解決 ⅲ集団解決 ⅳまとめ・練習
発展コースは集団解決に時間を割く
3 教師の発言の違い
基礎コース … 一問一答式
発展コース …「~します」「~ですね」共感
4 板書の違い
基礎コース … 教師がまとめ,パッと振り返られる,簡潔
発展コース … 子どもが黒板に,発表ボード = 子ども主体の板書
5 ワークシートの違い
基礎コース…穴埋め
発展コース…白紙部分を大きく
6 練習問題の違い
「あまくち,あまから,げきから」問題
7 座席の違い
基礎コース … 黒板に向かう
発展コース … コの字形 = 向かい合う形
☆「炉辺夜話」宮本常一 河出書房新社 2005年 前半【再掲載 2015.5】
<出版社の案内>
「旅する民俗学の巨人」宮本常一が語り遺した、宗教、信仰、離島の文化、戦後の食べ物
の話など、失われた日本人の懐かしい生活と知恵。晩年の6つの講演を収めた講演録。
◇宮本常一
1907年 周防大島生
民俗学者 天王寺師範学校卒
◇生活の伝統
□菅江真澄が見た180年前の日本
□先覚者 笹森儀助
津軽藩士 - 岩木山の開墾 - 乳牛
『十島状況録』
□文化交流の道としての日本海
小さな櫓の船(時化の時は陸に船をあげる)
□積極的な外来文化吸収の地盤
□オシラサマの教えるもの
衣 - 上方のものがほとんど(=上方との交流の深さ)
□民衆の境を超えた共通意識
野田泉光院 『日本九峰修行日記』
手渡しによる手紙
「はえ」南の風 → 船を出せる
□主体性ある文化の受容
東京の色一色に
「随所に主となればたちどころに真となる」
◇民族と宗教 血と水のまつり
□土器
- 植物採取の灰汁・渋抜き用
山岳の麓に住居?
□イヨマンテ,シバ祭り(イノシシ)-鼻
= 切ったものを神に捧げることにより、神がもういっぺん獲物を我々にくれる
西都 - イノシシの首 + 大量の血 ~ 神に捧げ,飲んだ
三河の山 - シシ祭り 今は猪肉の代わりに赤い餅
□短粒米 - 乾く田んぼ ~ 山麓が適 = 大和
呪力 血 → 水 水祭り 川裾祭り 6月15日
血の神聖さ → 血の忌みへと変化
長い間の平和 → 犠牲を必要としなくなった
↓
◎犠牲が必要なときは魚
干魚 → 干しアワビ
↓
◎のし(のしアワビ)
↓
◎今は「のし」字
□竪穴住居
円形 → 四角形
◇民衆文化と岩谷観音 山形盆地
□五百沢智也さん
家族全体で山の調査
□人間の持つ力
◎一人一人はずっと下がって行っている 「小屋を建てられない」
(そういえば亡父は大工でもないのに、みかけこそみすぼらしいものの、
台風でも壊れない小屋を作っていました = ハマコウ)
∥
◎人間の持つ力
~ 親から子へ,自分たちの持っているものをどう伝えていくかにあるのではないか
↓
◎伝えることによりプラスされ高まっていく
□イラタカの数珠について
宝貝が3つ
野田泉光院 文化年間 6年2か月全国へ
そのたびの中で、泉光院は佐土原出身の人に13人出会っている
□オシラサマについて
トドサマ
布の染料で分かる - 布の中に歴史
□砂金と文化の拠点
金を採った所に文化 - 交換経済
江戸以前は砂金
□技術を伝えた人たち
秦氏 - 秦の始皇帝の子孫 融通王(弓削王)
→ ハタ 博多,播多,畑,機
東大寺 - 近江・蒲生郡に山作所
石山寺も山作所 秦姓
|
※ 木地屋 ロクロ 全国に
□宗教者のエネルギー
天台宗・円仁が東北を開発 下野出身
『入唐求法巡礼行記』 東北地方を歩く
□民衆の文化とは
民俗学はつまみ食いの学問ではない
|
◎下敷きになったものに積み重ねられた文化の厚み
□絵馬と鰐口について
鰐口の流行 - 南北朝時代 ~ 鋳物文化の一部
□文化を発展させていく力
東京の狭山茶
茶壺・近江の信楽(宇治に近い)
↓
◎あいた茶壺を利用 → 狭山に茶葉
◎茶壺が足りなくなる → 信楽の職人が各地へ
笠間焼(常陸) 飯能焼き
練馬の大根
樽回船の酒樽が空いた → 空樽を利用しての漬け物樽
□信仰を支えた人々
太鼓の胴 - 会津の奥
木地屋
□信仰の基盤
□民衆文化の運動を
田耕 「おれ 宮本常一の弟子だ」
草柳大蔵の協力 - 足腰を鍛える
司馬遼太郎 - 700万円を鬼太鼓座に
□輪になって話す
猿回し 光市 250万円は予算
◎ われわれは輪になることを忘れてしまった
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