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「授業研究入門」稲垣忠彦・佐藤学 岩波書店 1996年 /「起床術」梶村尚史 河出書房新社 2004年【再掲載 2013.7】 [読書記録 教育]

今回は、稲垣忠彦さん、佐藤学さんによる
「授業研究入門」を紹介します。

大変長くなってしまいました。

時間の余裕のある方はおつきあいください。


出版社の案内には、


「個性も学力も異なる子どもたち一人ひとりの学びを『授業』の中心に据えて、教室を『教
 える場所』から『学び合う場所』へと変革することが求められています。授業研究の歩
 みを振り返り、日々の授業がはらむ問題点を具体的にさぐりながら、教師と子どもが響
 き合い、ともに育ち合う授業のあり方とそのための方策を提案します。」


とあります。



25年前に出された本ということを御承知ください。
現状とは違うこともあります。


教育長や教育委員会の官僚主義化はさらに進んでいます。
教育哲学をもっていることはかなり大切なことだとわたしは思います。


今回は紹介できませんでしたが、
稲垣忠彦さんの「あとがき」を読み、強く感じることがありました。
機会があれば是非お読みください。






今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「子どもの個性重視、子どもの学習の質を変えることが強調されている今日、まず35
  人、さらに30人以下の学級の実現が求められるだろう。」


・「子どもの個性重視、子どもの学習の質を変えることが強調されている今日、まず35
人、さらに30人以下の学級の実現が求められるだろう。」


・「学年や教科の主任、研究主任は、そのような役割を実質的に果たすことが求められる
のであり、校長や教頭も、管理職以前に、教育実践の場のリーダーであり、実践者と
して先輩であることが必要なのである。」


・「県の教育長、指導課長の多くが、教員の経験を持つ人から、官僚や行政関係者に移っ
ていくようになってからすでに30余年がたち、教育行政は集権化し、教育の中心と
なる学校の実践の充実という目的意識が薄れてきた。」






もう一つ、再掲載となりますが、梶村尚史さんの
「起床術」を載せます。
よい眠りは大切ですね。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト







ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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☆「授業研究入門」稲垣忠彦・佐藤学 岩波書店 1996年

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◇これまでの校内研修
  
□地域のねがい    子どもの実態   学 校 課 題

    ↓         ↓         ↓

 ① 研究主題

    ↓

 ② 仮 説

    ↓

 ③ 指導過程の型を仮に決める

    ↓

 ④ 指導のパターンにあてはめるための教材研究

    ↓

 ⑤ 検証授業(ほんの数回)

    ↓

 ⑥ 成 果  指導過程のパターン化

    ↓

 ⑦ ○○方式全ての教材をこの型式にあてはめれば授業はできる



◇三本木小学校の校内研修
 
 これまでの自分の授業

    ↓

 ① 研究主題 「自分の授業を創造する」

    ↓

 ② 仮  説 学問的根拠のある教材研究をすることによって…

    ↓

 ③ 自分自身の教材解釈 

    ↓

 ④ 授業におろすための教材解釈

    ↓

    ↓ 

 ⑤ 年間計画による授業研究 

 ⑥日常的で多様な授業研究

     ↓

 ・教料グル←プによる授業研究   
 
 ・同一教材による授業のカンファレンス
                  
 ・研究者による実験的な授業研究
                  
 ・他校の実践者による授業研究
                  
 ・異学年との授業交流

 ・同学年相互の授業公開
                  
 ・若手教員による教材研究と授業研究
                  
 ・任意による研究会への参加
 
     ↓
 
     ↓
          
 ⑦ 三本木小学校の授業
 
     ↓
 
 ⑧ 質の高い自分の授業の創造





◇エピローグ

 本書で述べてきた授業という実践の特質、授業研究の歴史、そして、授業研究の現在の
課題と試みは、いずれも今日の実践や試み、および歴史上の事実に即して述べたものであ
る。


 授業という実践の質的追求を、教師という専門的職業の成長を目的として求めつづけて
きた歩みであり、今日の教師、そして学校によって試みられている授業と授業研究の素描
であった。


 すでに繰り返し述べたように、日本の学校、教育の現実には、そのような教師と教職の
成長を閉ざす規制や条件が多く、さらに受験競争を含めて、制度的な閉塞が存在している。


 このような状況のもとで、閉塞をもたらす条件やその構造を不問にして、教育改革が繰
り返し主張され、教師に対するつぶてが投じられている。それは、歴史的にみると、教育
政策や教育行政の担当者がその施策において、自らが閉ざし、つくりだしてきた教師に向
けられる批判であり、つぶてであるといってよいだろう。


 その歴史的考察は、今日の教育改革を考えるために不可欠であるが、ここでは、教師の
成長と、それを目的とする授業研究を支えるための条件を、今日の教育改革において必要
な課題としてあげておきたい。


 それは、教師自身の課題であるとともに、ひろく父母、教育行政関係者らにとっての課
題である。



 第1の課題は、冒頭の「教師としての証し」とともに問われるべき「学校の証し」、学
校の存在理由である。学校は何であるのか、何のためにあるのか、それは塾とどのように
違うのかが今日問われているのである。


 ここでは、学校の存在理由として、一人ひとりの子どもの自立と結びついた学びの援助、
集団の場において相互の理解を深めていく共生の形成、今日の文化を学びその発展に参加
する学びの援助、生活に根ざし生活にいかされていく学びの援助、そして、社会の基礎を
つくる公共性の形成を学校の課題としてあげておこう。


 学校は、受験のための塾とどのように異なっているのかを問い、検討することが必要で
あり、今日の学校とそこでの実践の吟味があらためて求められているのである。



 第2は、学校を教師の仕事の質に即して変えることである。上にあげた課題の実質化の
ためには、まず学級の少人数化が求められるだろう。


 80年前に創設された成城小学校は、学級定員が70人であった時期に35人の定員と
して発足した。


 子どもの個性重視、子どもの学習の質を変えることが強調されている今日、まず35人、
さらに30人以下の学級の実現が求められるだろう。


 家庭も子どもも多様化している現在、子どもと教師との関係は、かつての学校とは大き
く変わっているのである。


 一方、40人定員の現在においても35人、30人以下の教室が多い。


 そこでの実践がどのような質のものであるのかが同時に問われているのであり、授業研
究の課題となるのである。


 学校の改革というとき、広範で多忙を極めている教師の仕事の整理、その優先順位の見
直しが必要である。


 今日教師に負わされている多種多量の仕事を、教育の目的、学校の本来の役割において見直すこと、そして、授業とその研究が、中核的な位置におかれ、その研究の条件がつく
られることが必要である。


 学校教育のスリム化は、教職の専門性を軸に検討されることが必要なのである。



 第3は、学校における研究の質である。


 教育界では、研修という言葉が使用されることが多い。


 研究とはなじまない伝達講習という言葉さえ、抵抗感なしに用いられている。


 与えられたもの、正しいとされる内容・方法を受動的に修めるというニュアンスが強い
研修に対して、開かれた世界、未知のものを追究する研究が対置されるのである。


 目的、内容、教材が所与のものとされ、その指導の方式も定式化、手続き化されてきた授業の「定型化」に対して、何のために、何を、どのように教えるのかを問い、それが子どもにとってどのような意味をもつかを問い続け探求することが、授業研究に求められる
のである。


 教育内容を、各学校、各学年段階にわけ、区分された内容を、その原理、体系において
問うことなく、教科書、指導書に依存して教え、授業研究もそれを前提としてきた歴史は
長い。


 教師一人ひとりの自己決定と自律性を重視する共同の研究が、学校とプロフェッション
としての教職の課題となるのである。



 第4は、フォーマルな授業研究をこえて、個々の教師への多様で具体的な援助の必要性
である。


 学校では同僚間の日常的な交流・援助が重要であり、新任者への援助においては、身近
な先輩が重要な役割を果たしてきた。


 学年や教科の主任、研究主任は、そのような役割を実質的に果たすことが求められるのであり、校長や教頭も、管理職以前に、教育実践の場のリーダーであり、実践者として先
輩であることが必要なのである。


 研修から研究への転回において、これらの人々の役割が重要になるだろう。


 イギリスの校長は、ヘッド・ティーチャーであり、アドバイザーは、実質的な実践の援
助者であった。


特に、ペリパティティックと呼ばれる若いアドバイザーは、個々の教師の依頼にもとづ
いて、直接に教室に訪ね、相談にのり、自分で指導をしてみせるなど具体的な援助をして
いた。


自分が経験した初任期の困難を忘れない年代であることが、ペリパテティックの条件で
あった。


これは、退職者が多くを担当している現行の初任者研修と対比的である。



 第5は、学校や教育委員会の人事である。



一般に校長の同一学校の在任期間が、短くなっており、多くは3年である。


 一つの学校が、まとまりをもって、共同の態勢をつくり、研究の蓄積ができるためには
短いのであり、3年間を大過なく通り過ぎることが目的とされるという傾向が強まってい
る。


 また、人事においても、実践、研究を重視して学校づくりを考えていくという発想がう
すい。


 このことは、教育長や教育委員会の官僚主義化とむすびついている。


 県の教育長、指導課長の多くが、教員の経験を持つ人から、官僚や行政関係者に移って
いくようになってからすでに30余年がたち、教育行政は集権化し、教育の中心となる学
校の実践の充実という目的意識が薄れてきた。


学校を実践、研究の拠点としていくこと、さらには大学と学校との交流がすすめられて
いくことが必要であろう。



 大学院における現職教育が普及し、現場と大学とのつながりができていることは重要な
変化であり、それは、大学における教育、研究の質的な発展にとっても重要である。


また、県の教育センターが、伝達、研修のコースを中心とする義務的な研修の場ではな
く、自発的に自分を変えようとすることを求める教師への、援助の場になっていくことも
必要だろう。


 以上は、個々の学校において、教育委員会において可態なことである。授業、授業研究
という、学校をベイスとする実践と研究の質的改革は教育改革の中核であり、その改革は
学校とともに行政、制度、そして社会の変化と不可分なのである。












☆「起床術」梶村尚史 河出書房新社 2004年【再掲載 2013.7】

<出版社の案内>

起きられないのは病気です。病気は治せます。本書は10タイプに分類して、原因と対処
法を分析。セルフチェック、すっきり目覚めるための入眠&起床テクなど、即実行できる
レシピが充実。
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◇起きられないのは
起きられない人はナマケモノ



 動物の眠り 

   20時間-ナマケモノ 

   19時間-コウモリ 

   18時間-アルマジロ         

   14時間-ネコ・ハムスター  

   13時間-ネズミ

   12時間-ホッキョクグマ  

   11時間-ビーバー 

8時間-ヒト,ウサギ,ブタ,ハリモグラ  

    6時間-アザラシ

    5時間-イワタヌキ  

    3時間-ウシ,ヤギ,ロバ,ヒツジ

    2時間-ウマ




◇眠ればいいというわけではない

気持ちいい目覚めとは

   ノンレムとレム(浅い)

 
「その人にとって必要な睡眠時間を短縮することはできない」




◇起き下手10タイプ

10タイプ 

  「抑鬱型」   活動したいのに活動できない

「現実逃避型」 悩みがあって朝のスタートができない

 
 悩みがあって朝のスタートが切れない「現実逃避型」
回避性人格障害

  ◎ 他人からの批判を過剰に恐れ,いつもびくびくおどおどしている。「好かれてい
   る」確信がなければ人と関わりたがらない,新たなことに取り組みたがらない,と
   いった特徴が拍車を掛ける


 ◎<居場所> と ◎<逃げ場所>

 
 活動したいのに活動できない「抑鬱型」




◇悪習慣を絶て

まず早起きから心掛ける


寝過ぎは鬱を招く


低血圧こそ早起きが必要
起立性低血圧 ~ 交感神経の不調によりバランスが崩れる
大阪医大・小児科・田中英高教授 ストレスの影響
   

 悪い昼寝 
   ×三十分過ぎ 
   ×15時以降



◇入眠テクニック 

① 布団に入る前から明かりは控え目に 眠る前2時間は200ルクス以下


 ② 寝室の静けさ 40フォンまで


 ③ 香りで演出  ラベンダー,


 ④自分にあった布団,ベッド


 ⑤枕


⑥寝室の温度湿度




◇深く眠る準備

① 食べ物を口にする時間を制限する


② 眠りを誘う食事  レタス,タマネギ,ビタミンB


③ テレビ・パソコンのスイッチを切る  寝る前3時間


 ④ 温めの風呂




◇深く眠るアクション

① 明日着る服,持ち物を用意


② 毎日一定の入眠儀式


 ③ ストレッチ,マッサージで疲れを解きほぐす
グーパー脱力法,足裏踏み,手足ぶらぶら


 ④ 自律訓練法


 ⑤ 起きたい時間を枕に教える


 ⑥ 明日への不安を取り除く


 ⑦ 今日の「よかった」を3つ思い出す


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