「人になる」花輪次郎 一光社 1999年 ② /「それでも人生にイエスという」V.E.フランクル 山田 邦男 (翻訳) 松田 美佳 (翻訳) 春秋社 1993年 ①【再掲載 2015.12】 [読書記録 教育]
今回は、3月12日に続いて、花輪次郎さんの
「人になる」の紹介 2回目です。
出版社の案内には、
「非行少年たちに決定的な良い体験をさせなければ、せっかくの素質も芽生
えてこない。1500人の非行少年をわが家に迎え入れ、共に生きてきた著
者と家族の実践を、受託した一人の少年の立ち直ってゆく過程を通じて紹
介する。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「『異議あり』とは、身に染みついた<反社会的な悪の文化>を断ち切る
ためにおかしな言動に気がついたら、いつでもお互いに指摘し合う活動
のこと」
・「人間の教育とは人間性を育てること。自分を愛するように他者を愛する」
・「ペスタロッチ『家庭よお前は道徳上の最初の学校である』」
- 最初の学校が何より大切だと感じています。
・「大人に対する痛烈な表現 『何きれい事ばかり言っているんだ。』」
・「よい人柄を育てるためには、知識や分析だけでなく、一人一人を愛し慈
しむようなよい刺激を与える人との出会いが必要だ」
もう一つ、再掲載となりますが、V.E.フランクルさんの
「それでも人生にイエスという」①を載せます。
若い頃『夜と霧』を読み、心震えました。
フランクルさんの講演を訳したものですが、時々読み直したい本です。
体験に裏打ちされた言葉は響きます。
わたしの好きな言葉、
「わが上なる星の輝く空とわが内なる道徳的法則」(カント)
を教えてくれた本です。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。

<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「人になる」花輪次郎 一光社 1999年 ②

◇「人になる」訓練プログラム
□ 「異議あり」と「集会」
「異議あり」
…「身に染みついた<反社会的な悪の文化>を断ち切るためにおかしな言
動に気がついたら、いつでもお互いに指摘し合う活動」
|
◎ 信頼し合っている自分たち同士お互いにへんだと思う問題を提起し、集
会を通して開かれた場で一人一人の教育的資料として生かしていく
↑↓
◎ 大人が問題を発見し指導するのであれば教育的効果は半減する。他人の
自由、喜びと自由 喜びとの共存
□オープンにして変える
表裏の二面性
→ オープンに
□未熟な価値判断
□狼少女の話
1950年代
インド・ベンガル地方
英国人シンク牧師夫妻 伝道旅行
ジャングルで2人の少女助け出す 7歳 1歳半
獣の能力 アロマとカロマ
姉は9歳くらいまだ生き30語 かすかに笑顔も
↓
◎ 人間の教育とは人間性を育てること
自分を愛するように他者を愛する
◇疑問と反発が膨らむ時期
□ここが嫌で腹が立つ
非行少年は相手の言葉より目を見て見破る鋭さとリアリティの持ち主
□家庭よお前は
ペスタロッチ
「家庭よお前は道徳上の最初の学校である」
□冬から春へ
□なにきれいごとを
大人に対する痛烈な表現
「何きれい事ばかり言っているんだ」
|
◎ 言葉よりも事実を 「背向きの教育」
□葛藤の日々
◇負け犬にならないで
□ソシオメトリー
毎月20日前後
生徒相互の社会性評価
サリン事件に大きな衝撃
□もう一つの卒業が待つ
自己確立への苦闘との戦い
□中問審判
「出してほしい」わがまま無礼
判事 - 父親のように彼を勇気づけて引き上げていった
◎家裁は人を愛す役所
□不安を超えて
非行は「社会や家庭の病理現象」
「見つからなければいいだろう」という二面性
|
二つの肯定
「花井氏の目」と「ママのつくったごはん」
目=個としてみている目
□おふくろの味
ちょっとうれしかった
「ママのつくるご飯」が支えになっている
園生はママの味で育つ
~ 生きる支え
杉本研士 関東医療少年院院長
「人との関連の中でゆがんだ部分は人とのかかわりのうちに癒える
はずだ」
|
◎ よい人柄を育てるためには、知識や分析だけでなく、一人一人を愛し
慈しむようなよい刺激を与える人との出会いが必要だ
|
◎ 少年たちはいつでも心のよりどころになるような大人を求めている
☆「それでも人生にイエスという」V.E.フランクル 山田 邦男 (翻訳) 松田 美佳 (翻訳) 春秋社 1993年 ①【再掲載 2015.12】
<出版社の案内>
『夜と霧』の著者として、また実存分析を創始した精神医学者として知られる
フランクル。第二次大戦中、ナチス強制収容所の地獄に等しい体験をした彼は、
その後、人間の実存を見つめ、精神の尊厳を重視した独自の思想を展開した。
本講演集は、平易 な言葉でその体験と思索を語った万人向けの書であり、苦
悩を抱えている人のみならず、ニヒリズムに陥っている現代人すべてにとって
の救いの書である。

◇生きる意味と価値(1)
人間の尊厳と生命の価値の剥奪
宿命論の浸透
~ 世界滅亡の気分
こんにちの悲観主義
バラ色の宿命論よりは冷静な活動主義の方がまし
理想主義の挫折
人間性が問題
◎ その人がどんな人間であるか
他者の実存
人間は教師口調で叱られたくない
明らかになったこと
① すべては一人ひとりの人間にかかっている
② 言葉だけでなく、行動によって、生きる意味をそれぞれ自分の
存在において実現するかどうかにかかっている
自殺の問題
理由
1 身体状態の結果
2 周囲の人への効果を期待して
3 疲労から
4 生きていく意味が分からない決算自殺
人間は楽しみのために生きているのではない
幸せは目標ではなく結果に過ぎない
◎ よろこびはおのずとわくもの
人生の問いのコペルニクス的転換
◎「人生はわたしに何を期待しているか」
人生が出す問いに答える
人生が出す問いは具体的である
◎ 人生が出す問いは瞬間瞬間その人その人により全く違っている
活動で人生を意味あるものにする
何かをすること(活動)で問いに応答する
◎ 自分の持ち場、自分の活動範囲においてどれほど最善を尽くして
いるかだけだ <代理不能>
余暇の中で人生を意味あるものにする
経済的な問題と道徳
体験で人生を意味あるものにする
苦悩で意味のある人生を実現する
◎ 困難に対し、どのような態度を取るかということのうちにその人本来
のものが現れ、また、意味のある人生が実現される ~ スポーツ選手
◎ 高貴な不幸
- 不幸に耐えて苦悩することで人間は高貴にされる
運命
ヘルダーリン
「自分の不幸を足元にするとき、わたしはいっそう高く立つ」
カント
◎「わが上なる星の輝く空とわが内なる道徳的法則」
苦悩に耐え抜く最高の行い
事情によっては耐えること自体が最高の行い
リルケ
◎「苦悩することで意味のある人生を送ることができる」
生きる意味があるかないかはその人次第
人間存在とは意識存在、責任存在
自殺の無意味さ
人生のルール
どんなことをしても勝つと言うことを求めていないが、けっして戦い
を放棄しないことは求めているはず
◎いつかは死ぬからこそ、何かやろうと思う
私たちが不死の存在だったら、私たちは何でもできただろう、
しかし、また、きっと何もかも後回しにすることもできただろう
~ ◎ 私たちの存在がまさに責任存在であるという裏には死がある
長生きしただけでは意味のある人生にはならない
「人生、個人の生に意味がある」
「人になる」の紹介 2回目です。
出版社の案内には、
「非行少年たちに決定的な良い体験をさせなければ、せっかくの素質も芽生
えてこない。1500人の非行少年をわが家に迎え入れ、共に生きてきた著
者と家族の実践を、受託した一人の少年の立ち直ってゆく過程を通じて紹
介する。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「『異議あり』とは、身に染みついた<反社会的な悪の文化>を断ち切る
ためにおかしな言動に気がついたら、いつでもお互いに指摘し合う活動
のこと」
・「人間の教育とは人間性を育てること。自分を愛するように他者を愛する」
・「ペスタロッチ『家庭よお前は道徳上の最初の学校である』」
- 最初の学校が何より大切だと感じています。
・「大人に対する痛烈な表現 『何きれい事ばかり言っているんだ。』」
・「よい人柄を育てるためには、知識や分析だけでなく、一人一人を愛し慈
しむようなよい刺激を与える人との出会いが必要だ」
もう一つ、再掲載となりますが、V.E.フランクルさんの
「それでも人生にイエスという」①を載せます。
若い頃『夜と霧』を読み、心震えました。
フランクルさんの講演を訳したものですが、時々読み直したい本です。
体験に裏打ちされた言葉は響きます。
わたしの好きな言葉、
「わが上なる星の輝く空とわが内なる道徳的法則」(カント)
を教えてくれた本です。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。

<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「人になる」花輪次郎 一光社 1999年 ②

◇「人になる」訓練プログラム
□ 「異議あり」と「集会」
「異議あり」
…「身に染みついた<反社会的な悪の文化>を断ち切るためにおかしな言
動に気がついたら、いつでもお互いに指摘し合う活動」
|
◎ 信頼し合っている自分たち同士お互いにへんだと思う問題を提起し、集
会を通して開かれた場で一人一人の教育的資料として生かしていく
↑↓
◎ 大人が問題を発見し指導するのであれば教育的効果は半減する。他人の
自由、喜びと自由 喜びとの共存
□オープンにして変える
表裏の二面性
→ オープンに
□未熟な価値判断
□狼少女の話
1950年代
インド・ベンガル地方
英国人シンク牧師夫妻 伝道旅行
ジャングルで2人の少女助け出す 7歳 1歳半
獣の能力 アロマとカロマ
姉は9歳くらいまだ生き30語 かすかに笑顔も
↓
◎ 人間の教育とは人間性を育てること
自分を愛するように他者を愛する
◇疑問と反発が膨らむ時期
□ここが嫌で腹が立つ
非行少年は相手の言葉より目を見て見破る鋭さとリアリティの持ち主
□家庭よお前は
ペスタロッチ
「家庭よお前は道徳上の最初の学校である」
□冬から春へ
□なにきれいごとを
大人に対する痛烈な表現
「何きれい事ばかり言っているんだ」
|
◎ 言葉よりも事実を 「背向きの教育」
□葛藤の日々
◇負け犬にならないで
□ソシオメトリー
毎月20日前後
生徒相互の社会性評価
サリン事件に大きな衝撃
□もう一つの卒業が待つ
自己確立への苦闘との戦い
□中問審判
「出してほしい」わがまま無礼
判事 - 父親のように彼を勇気づけて引き上げていった
◎家裁は人を愛す役所
□不安を超えて
非行は「社会や家庭の病理現象」
「見つからなければいいだろう」という二面性
|
二つの肯定
「花井氏の目」と「ママのつくったごはん」
目=個としてみている目
□おふくろの味
ちょっとうれしかった
「ママのつくるご飯」が支えになっている
園生はママの味で育つ
~ 生きる支え
杉本研士 関東医療少年院院長
「人との関連の中でゆがんだ部分は人とのかかわりのうちに癒える
はずだ」
|
◎ よい人柄を育てるためには、知識や分析だけでなく、一人一人を愛し
慈しむようなよい刺激を与える人との出会いが必要だ
|
◎ 少年たちはいつでも心のよりどころになるような大人を求めている
☆「それでも人生にイエスという」V.E.フランクル 山田 邦男 (翻訳) 松田 美佳 (翻訳) 春秋社 1993年 ①【再掲載 2015.12】
<出版社の案内>
『夜と霧』の著者として、また実存分析を創始した精神医学者として知られる
フランクル。第二次大戦中、ナチス強制収容所の地獄に等しい体験をした彼は、
その後、人間の実存を見つめ、精神の尊厳を重視した独自の思想を展開した。
本講演集は、平易 な言葉でその体験と思索を語った万人向けの書であり、苦
悩を抱えている人のみならず、ニヒリズムに陥っている現代人すべてにとって
の救いの書である。
◇生きる意味と価値(1)
人間の尊厳と生命の価値の剥奪
宿命論の浸透
~ 世界滅亡の気分
こんにちの悲観主義
バラ色の宿命論よりは冷静な活動主義の方がまし
理想主義の挫折
人間性が問題
◎ その人がどんな人間であるか
他者の実存
人間は教師口調で叱られたくない
明らかになったこと
① すべては一人ひとりの人間にかかっている
② 言葉だけでなく、行動によって、生きる意味をそれぞれ自分の
存在において実現するかどうかにかかっている
自殺の問題
理由
1 身体状態の結果
2 周囲の人への効果を期待して
3 疲労から
4 生きていく意味が分からない決算自殺
人間は楽しみのために生きているのではない
幸せは目標ではなく結果に過ぎない
◎ よろこびはおのずとわくもの
人生の問いのコペルニクス的転換
◎「人生はわたしに何を期待しているか」
人生が出す問いに答える
人生が出す問いは具体的である
◎ 人生が出す問いは瞬間瞬間その人その人により全く違っている
活動で人生を意味あるものにする
何かをすること(活動)で問いに応答する
◎ 自分の持ち場、自分の活動範囲においてどれほど最善を尽くして
いるかだけだ <代理不能>
余暇の中で人生を意味あるものにする
経済的な問題と道徳
体験で人生を意味あるものにする
苦悩で意味のある人生を実現する
◎ 困難に対し、どのような態度を取るかということのうちにその人本来
のものが現れ、また、意味のある人生が実現される ~ スポーツ選手
◎ 高貴な不幸
- 不幸に耐えて苦悩することで人間は高貴にされる
運命
ヘルダーリン
「自分の不幸を足元にするとき、わたしはいっそう高く立つ」
カント
◎「わが上なる星の輝く空とわが内なる道徳的法則」
苦悩に耐え抜く最高の行い
事情によっては耐えること自体が最高の行い
リルケ
◎「苦悩することで意味のある人生を送ることができる」
生きる意味があるかないかはその人次第
人間存在とは意識存在、責任存在
自殺の無意味さ
人生のルール
どんなことをしても勝つと言うことを求めていないが、けっして戦い
を放棄しないことは求めているはず
◎いつかは死ぬからこそ、何かやろうと思う
私たちが不死の存在だったら、私たちは何でもできただろう、
しかし、また、きっと何もかも後回しにすることもできただろう
~ ◎ 私たちの存在がまさに責任存在であるという裏には死がある
長生きしただけでは意味のある人生にはならない
「人生、個人の生に意味がある」
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