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月刊「少年育成」より ⑥ -「なんでか、わからへん」(連載「やじうまんが」№158)  篠原ユキオ /「困った児童への言葉かけ指導」赤坂真二 学陽書房 2006年 ②(後半) 【再掲載 2013.2】 [読書記録 一般]

今回は、5月16日に続いて、
キーワード「月刊『少年育成』」より6回目の紹介です。


篠原ユキオさんの連載『やじうまんが』が好きでした。
この「なんでかわからへん」はよく覚えています。
「探偵!ナイトスクープ」の放送を観ていたからです。
なぜか、わてしも涙が…。


何年の何月号に掲載されたのか、記しておらず分かりませんが、
20年くらい前の記事だと思います。




もう一つ、再掲載となりますが、赤坂真二さんの
「困った子への言葉かけ指導」②を載せます。
困った子は、困っている子どもだと言われます。
注意すればいいという人が多いのですが、
話を受け入れてもらうには、テクニックが必要です。
「あの子は、○○さんの指導は素直に聞くなあ」と言われる教員。
素直に聞いてもらえる「雰囲気」と「技」。
わたしは、ぜひ身に付けたいと努力して来ましたが、
以前よりはよい程度でしょうか。






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浜松にもオリーブ園ができました。
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☆月刊「少年育成」より ⑥ -「なんでか、わからへん」(連載「やじうまんが」№158)  篠原ユキオ

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 6月に放送された大阪、朝日放送のテレビ番組『探偵!ナイトスクープ」
の1編が強く心に残っている。


 この番組、関西では驚異的な人気番組ゆえ、ご覧になった方も多いと思
うが中味はこうであった。



 依頼者は小学校低学年の男の子を持つ30代の母親、普段から息子に対
しては、

「お母さんは強い」

と言い続けている。


 極めつけが

「おかあちゃんは空手で30枚の板を割れる!」

という恐らく誰にも実現不可能な話で、それを何とか息子の前でやって
見せたい、というものだった。


 しかしこの依頼、実際にはプロの空手家でも無理という事で、結局は
「1枚ずつ、連続で30枚を割る」という、これも全く素人の、それも
女性には到底無理と思えることに目標を変更、空手道場で特訓を積む事
になるのである。


 ものがバラエティ番組だけに何処かで代役を使ってごまかすか、

「出来なかったけれどやれるところまで頑張ったよ」

というようなオチになるのだろうと思って見ていたが、なんと彼女は、
その連続30枚割りを達成してしまうのだ。


 もちろん何のミスも無くやれる訳では無く、途中で顔をしかめながら
1枚の板を何度も正拳で突く映像は悲壮感さえ漂っていた。


 彼女が30枚目を打ち割った瞬間、周囲全員から割れんばかりの拍手
が沸き起こったのは言うまでも無い。


 普段は厳しく弟子たちを指導しているであろう,いかつい師範が真っ
先に胸をつまらせ、涙ぐんでいる。


 演出されたものでない本物の感動的シーンである。
 

 しかしこの時、ただ一人、硬い表情でたたずんでいる者がいた。
 

 彼女の息子である。
 

 レポーターは涙をこらえながら、

「どうやった?おかあちゃん凄かったやろ。強いやろ?」

とマイクを向ける。


 しかし彼ははにかんだような表情で、ウンとうなずくだけである。


 彼女が彼に近づく。


 その瞬間、彼は母親の胸に飛び込んで声を上げて泣いたのである。
 

 ここぞとばかりにレポーターが尋ねる。

「なんで泣いてるんや?」

 彼はしゃくり上げながらこう言ったのであった。

「なんでか、わからへん!」


 この涙に理屈はいらない。


 彼は永遠に母を尊敬し続けるだろう。


 成長して事の経緯がわかるようになってもそれは変わらないだろ
う。

 きっかけはどうあれ、わが子にこんな感動を与えることの出来る
母親は偉大である。


 なぜかわからないが胸がいっぱいになる。


 目頭が熱くなり涙が溢れてくる。


 こんな感動を子どもたちに与えられる親たちが今の日本にどれほ
どいるのだろうと思いながら、私もテレビの前で溢れる涙を拭いて
いた。









☆「困った児童への言葉かけ指導」赤坂真二 学陽書房 2006年 ②(後半) 【再掲載 2013.2】

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事例②

◇授業中に私語をする子ども
  ① 強制的指導もできるけれど

  ② まずは、きちんと授業を受けている子に注目
     最後に
    「授業中にお話をする人がいてとてもやりにくかったです。集中し
     てくれた人もいてうれしかった。きちんとしてくれた人ありがと
     う」

  ③ 自分たちの行動の結果を予測させる
      2人を呼び出して
     「ひできさん、あつやさん、授業中におしゃべりしたでしょう」
    「授業がやりにくかったよ」
    「続けたらどうなる」
       ~◎「協力してくれないかな」

  ④ 協力するための方法を考える
     「そうかい、ありがとう。君たちはそのために何ができるの」
   「・・・・」
   「何かいいアイデアを2人で考えて」

  ⑤ クラス全員への協力を依頼する
    「○○アイデア」
    ◎「いいアイデアです。みんなに知らせないとね」



◇授業を妨げる子ども
  ① 授業妨害の予兆

  ② まず声を掛ける
    「ひかるさん、今は授業中ですから、その話題は休み時間にね」
「はい、ありがとう」
   
  ③ 取り合わない   
     「ひどい、無視」 
       ← 反応しそうな言葉をつかうが取り合わない
                   (平然として)
 
  ④ それでも話しかけてくる場合
   「ひかるさん、授業中です。その話は休み時間にね」
   「あなたもノートをとって勉強しようね」
   
  ⑤ 面子を保たせる
     ◎「ひかるさんが集中すると引き締まるね」



◇宿題をしてこない面子
  ① 宿題忘れは、減らすもの

 ② 朝のチェック 宿題は所定のかごや箱に提出
    朝の会 
    「全員起立。宿題を出した人の名前を言います。呼ばれたら返事を
     して座りましょう」

  ◎立っている子に
        「次は出しなさい」とさらりと伝える

   ◎出した子へ  
        「がんばりましたね」

  ③ 学校でさせる  
      出しても「はい」だけ
      = 褒めない(他の子を意識して)

  ④ 自主学習をする練習
    ABメニューを自分で組み合わせる
       ~ 宿題の練習

  ⑤ 宿題の量 「学年×10分」




<困った行動パターン>

◇ルールを守れない子ども
  ① 何のためにもってくるのか見極める

 ② 安易に譲らない

 ③ 学級のルールにする

 ④ ルール違反以外でも注目の場を



◇「固まる」子ども
  ①「固まる」時

 ② そうっとしておく

 ③ 課題は必ずさせる 
      固まることで課題から逃れられる場面は作らない

  ④ 勉強以外でも



◇友達とかかわれない子ども
 ① ひとりでいる目的

  ② 教師が居場所になる

  ③ クラスメイトとのかかわりを意図的に



◇赤坂真二さん  
  小学校教諭 学校心理士
1965年新潟市生 1989.3新潟大卒 2003.3上越教育大学院修了
2003.4~新潟市立曾野木小学校

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ミケシマ

学校は、同じクラスなら宿題の量やいろいろな対応に差をつけてはいけないですから大変ですよね。
塾で子どもたちと関わっている私ですが、学習の進度や宿題の量は個人に合わせて調整できるのでその点はすごく楽だと思います。
赤坂真二さん、新潟の方なんですね(*^^*)
by ミケシマ (2022-05-20 01:21) 

ハマコウ

ミケシマさん ありがとうございます。
宿題についてはいろいろ配慮するところがあります。
宿題を見る時間を確保することがなかなか難しくなっています。
赤坂さん、今は大学iに勤められています。
by ハマコウ (2022-05-20 04:04) 

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