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「評伝 田畑政治」杢代哲雄 図書刊行会 2018年 ① /「六所神社に奉納された楠正行の剣 おらが先祖は大楠公 町ぐるみが小楠姓の浜松市堤町一帯」『東海展望』より 出典不明 ②(下)【再掲載 2017.3】 [読書記録 一般]

今回は、杢屋哲雄さんの
「評伝 田畑政治」の紹介 1回目です。


1988年に出版されたものですが、
NHK大河ドラマ『いだてん』の放送に合わせて出された新装版を読み
ました。


出版社の案内には

「2019年NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の主人
 公・田畑政治の熱い生涯!戦前・戦後と日本のスポーツ界の発展に
 尽力し、1964年の東京オリンピック招致を成功に導いた田畑政治。
 その最も身近に接してきた著者が、『田畑政治オリンピック回想録』
 出版に向けて田畑政治みずからが語った原稿を元に、オリンピックに
 生涯をささげたその熱い生きざまを描く。」

とあります。



今回紹介するのは、
田畑政治さんが日本水連会長になる昭和23年までの要約です。


浜松出身の田畑政治さん、
高校生の頃、先生から名前だけは伺っていましたが、
詳しく知ることができました。





もう一つ、再掲載となりますが、かつての雑誌『東海展望』より、
「六所神社に奉納された楠正行の剣 おらが先祖は大楠公 町ぐるみ
 が小楠姓の浜松市堤町一帯」②
を載せます。
六所神社に奉納された剣は、
後に田畑政治さんの家にあったとわたしは聞いています。
どういったいきさつがあったのか、知りたいところです。



昨日は一日ほぼ雨でした。
午後になってコウノトリが昨日の近くの田んぼにやってきました。
雨の中、毛繕いのようなこともしていました。
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<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト







ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「評伝 田畑政治」杢代哲雄 図書刊行会 2018年 ①

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◇田畑政治
 
 明治31年12月1日
   浜松市成子町生まれ


 大正13年 
   一高から東大法学部 → 朝日新聞
「家が浜松一の大金持ち」説


 川島正次郎大臣と衝突
  - 第4回ジャカルタアジア大会



◇昭和23年 田畑政治が日本水連会長になる

 サツマイモ、カエル
ハワイのカツミ米谷氏、ジェミー望月氏 4
    42部隊(日系二世第100隊) ~ 選りすぐり

  → ロスへ  
     和田イサムが世話
世界記録-日本評価-オリンピックへ

 織田さんの渡米
   - マッカーサー
 

 日米対抗水上大会 
   昭和6年 9月7~9日 
 キッパス監督との友情
    → 日本スポーツ界のトップを切り国際舞台に復帰
 

 ロサンゼルス大会への対策
  ワイズミュラー等を招く
 

 ロサンゼルス大会の熱気
   満州事変 対日関係がまずかった 
 

 松沢一鶴監督の作戦
  古橋、橋爪コンビ
 

 浜名湾から6名が参加 
  1928年7月30日 ロサンゼルスオリンピック大会
  宮崎康二、牧野正蔵、鈴木政雄、竹林○二、片山兼吉、小池礼三
  大会後ロスのプールに日本人は白人と一緒に入れるようになった


西竹一中尉との別れ
西竹一男爵 四谷に4千軒の家作
馬術で金メダル 「バロン西」
城戸俊三少佐 
      久軍号がけが - 廃馬を恐れて棄権


 統制が勝因


神宮プールの建設
田畑中心で


 ヒトラーのベルリン大会
1936(昭和11)ベルリン大会
圧力
松沢監督の不○
前畑秀子さんの快挙


 JOCの初仕事
織田さんは日本初の金メダル アムステルダム大会
   田畑流実践的判断 
東京オリンピック返上
オリンピックロンドン大会に挑む












☆「六所神社に奉納された楠正行の剣 おらが先祖は大楠公 町ぐるみが小楠姓の浜松市堤町一帯」『東海展望』より 出典不明 ②(下)【再掲載 2017.3】


◇伊之助と伊左衛門

 しかし伊兵衛による南朝方の志士結集はそうたやすいものではなかった。


 第一遠江は今川氏の勢力圏内にあり、土豪のうちにも今川氏に従属して
いた者が少くなかったからである。


 伊兵衛が遠江で東奔西走している間に天下の形勢はガラリとかわった。


 九州より東上の足利勢の大勢を前にした正成は、足利尊氏に和議を申入
れたが聞き入れられず、わずか700騎をもった。


 正成の子正行も父の遺風をうけ南朝につかえ、一時は勢力をもりかえし
たが、南下した高師直の大軍と河内国四条畷においてぶつかり、壮烈な死
をとげた。


 それより前、南朝勢危し!とみた正行は遠江において勤王の志士を募っ
ていた小楠伊兵衛のもとに家来を発し、援軍をたのんできたのである。


 正行は使者を遠江に出発させるにさいして、自分の持っていた剣を手渡
し、「伊兵衛にこの剣を…」とたのんだ。


 剣をしっかり抱いた家来は夜を日に次いで東海道を東下遠江についた。


 が、しかし、伊兵衛には援軍を組織するだけの兵がなく、自分自身の身
体さえ自由がきかなくなっていた。


 そこで正行の剣を六所明神に奉納し、ただひたすら南朝の勝利を祈願し
続けた。


 ところが祈りも空しく、正行四条畷の討死の報せに、伊兵衛は刀をすて
て一百姓として堤村に帰農してしまったのである。


 正行の剣はそのまま六所神社に宝物としてつたえられ、昭和も戦前まで
保存されていたというが今はない。


 伊兵衛には3人の男子があった。長男伊兵衛(襲名)、次男伊之助、三
男伊左衛門である。


 長男伊兵衛の子孫はその後数代にわたって堤村に居住、新家や分家を生
んでいったが正統の伊兵衛家(何代かは判らない)は江戸時代に下諏訪に
移っていったという。


 下取訪では生糸問屋を開き、屋号は本祖橘家の名に因んで橘屋と呼んで
いたという。 

  
 次男伊之助は堤村の西のはづれに分家した。屋敷を構えたところは堤か
ら小沢渡に行く道路の北側で今は畑地となっている。


 この伊之助の流れも新家や分家をつくり野崎一帯で小楠姓を名乗ってい
るのはみな伊之助の一統であるという。


 三男伊左衛門は伊之助の屋敷の西側に分家したといい、その後裔が現在
堤西に住んでいる小楠伊吉さん(教員・倉松)である。




◇好徳寺と観音堂                                

 伊吉さんの父親は伊一郎(故人)といい、同家は代々名前に「伊」の字
を用いるしきたりになっているという。


 この伊吉さんの家を土地の人は本家とも呼んでいる。


 どういう理由からかは判らないが、堤町にある唯一の寺福寿山好徳寺の
檀家筆頭も伊吉さんの家になっている。          .


 好徳寺は六所神社から西方50m、集落のほぼ真中にあり、臨済宗方広
寺派で大通院末として戦国時代に開かれた寺である。


 開山は臨室源和尚で、寺記によると文禄3年(1594)4月12日、中興は
6世竜南長和尚で元禄5年(1692)4月に没している。


 その後、幾多の盛衰を重ね、現林住職は昭和10年にこの寺にきたとい
う手塚禅染師。


 檀家は現在60余戸であるが、このうち80%が小楠姓で、3人の檀頭
も小楠三夫、小楠伊吉、小楠金次郎、といづれも小楠姓である。



 ところで堤における小楠一統の始祖となった伊兵衛が住居を構えたとこ
ろは六所神社南側であったというがその後竹藪となった。


 この薮のなかに、伊兵衛家の門の土台に使ったという石が放置されてい
たが、堤村の開発者であり、楠正成の流れを汲む同家の門石をそのまま雑
草のなかに置いておくのは申し訳けないと好徳寺の境外堂である観音堂の
前に移した。


 現在観音堂の前に置いてある25の大石がそれである。


 六所神社が堤に創建されたのは何時頃かは判らない。


 伊兵衛がこの土地に来た時にはすでにあったものと考えられるが裏付け
はない。


 ところで堤という地名はいつ頃から使われるようになったのかをみると
保図帳の中にある浜松の浦の条に


 長明の海道記に日く、引馬り此所を打過ぎ浜松の浦に来りぬ長浜砂土深
くして、行けども帰るが如し、堤の由、云々


とあるから、今から320年位前の正保の頃にはすでに堤と呼んでいたこ
とが判る。


 伊兵衛はそれよりさらに300年前に土着しているわけだ。


 さて堤町における小楠一統が楠正行の流れを汲むとする説に対し堤町の
現自治会長小楠竹雄さんは
 

「近頃の学校では大楠公、小楠公の話を教えなくなり、戦後はすっかり陽
 かげ者になりましたが、私達は親から正成の血をひいているのだからし
 っかりやらなければいけない…と教えられたものです、果して楠木氏の
 系譜を継いでいるかどうかは疑問の余地があるとは思いますが、われわ
 れはわれわれなりの解釈をしています。あえて史料にこだわることもな
 いでしょう…」


と話していた。

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