「大人になれないこの国の子供たち」町沢静夫 PHP 1999年 ⑧(最終) /「素晴らしきラジオ体操」高橋秀実 小学館 1998年 ②(後半)【再掲載 2015.7】 [読書記録 教育]
今回は、7月27日に続いて、町沢静夫さんの
「大人になれないこの国の子供たち」8回目の紹介 最終です。
出版社の案内には
「本書は、精神科医の視点から、今の子どもたちがいかに成熟を拒否し、
大人になる責任から逃れようとしているかを論じたものである。そも
そも大人になるとはどのようなことか。著者は4つのポイントをあげ
ている。まず、自己の内面や感情のコントロールができること。第二
に、独立心の獲得。第三に、人生の目標や計画を主体的に形成できる
こと。第四に、他人への思いやりや共感があることである。このよう
な点から見れば、現代の子ども(青年)たちがいかに幼稚であるかが
わかるだろう。そして数々の症例をもとに解説している。不登校の原
因、普通の子どもによる凶悪犯罪、行きすぎた潔癖主義、ボーダーラ
インと閉じこもり、拒食症と強迫神経症等々。 著者の考えでは、こ
れらの根本問題は『母子密着』をどう解決するかであると指摘する。
母性社会ニッポンのゆがんだ構造がみえてくるだろう。豊かな国の寂
しい子どもたちの心の危機がリアルに伝わってくる好著である。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「持療法は自尊心を高め,自我能力の低下支え,現実適応能力を高める」
・「認知の歪み ~ 白か黒かの二分法的思考」
・「人格は変わらないと決めつけない-学習と教育が大切」
・「学生は自ら病院に行き精神科医と共に患者を診るべき
= 『理論』よりも『勘』や『センス』を磨く」
・「力が付くのは症例研究でのディスカッション
= 自分流の治療方法を確立すること」
もう一つ、再掲載となりますが、高橋秀実さんの
「素晴らしきラジオ体操」②を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「大人になれないこの国の子供たち」町沢静夫 PHP 1999年 ⑧(最終)
◇精神科医として何ができるか
□クライアントの危機をいかに救うか
リストカッティングの患者に対応する
「危機管理」と「危機対応」自虐性の説明 -落ち着く
鬱病,パニック障害,分裂病の診断
支持療法とロジャーズ派の違い
○ロジャーズ派
- 共感するだけで助言を出さない ← 危険
○力動精神療法
- ヒア・アンド・ナウ 心の中を整理する
当面の問題をすぐ治す ブリーフ
○認知行動療法
歪んだ考え方を修正する
歪んだ思考の点検・是正
① 自己否定思考
② 対人過敏(依存)鬱病
③ 強迫性思考
どのポイントが高いか?-是正方法話し合い
自殺の危険性を見極める
-自殺の気持ちの発露が大切
□分裂病者の妄想を治療する
分裂病に有効な精神療法は?
薬物 ソーシャル・スキルズ・トレーニング(SST)
支持療法 自尊心を高め,自我能力の低下支え, 現実適応能力を高める
認知療法の症例①
28歳 妄想男性
考え方の歪みを修正するカウンセリング
セレネース薬の効果
→ 妄想の洞察 関係妄想 被害妄想
ウォルプ「思考停止法」
修正を求めるグループの中で
妄想の再発を防ぐ
認知療法の症例②
16歳男性 分裂病
妄想を打ち消す力を身に付ける
認知療法と抗精神病薬の併用
認知療法家たちの功績-アリティとベック
<信頼関係が絶対 + 急いではならない>
□境界・性人格障害(ボーダーライン)を治療する
古典的精神分析から力動精神療法
カーンバーグ マスターソン
力動精神療法 「ヒア・アンド・ナウ」
問題
-心の中が「いい悪い」の二つに分かれてその統合ができないこと
|
◎発達停止
「再構築療法」
ベックのボーダーライン認知療法
認知の歪み
① この世界は危険で悪意に満ちている
② 私は無力で傷付きやすい
③ 私は生まれつき嫌われ者だ
∥
◎ 白か黒かの二分法的思考
リネハンの認知行動療法
ボーダーラインの症例①16歳男子
境界性人格障害 強迫性障害
著書が行っている認知療法
ボーダーラインスケール 50項目の質問
臨機応変さが治療の要諦
性格は本当に変えられるのか
本音を吐露して変わった分裂病質的人格障害の女性
「性格は変えられるか」(KKベストセラーズ)
人格は変わらないと決めつけない
学習と教育が大切
日本の臨床心理士の課題
日本の臨床心理士のレベル差
日本の臨床心理士に望むこと
学生は自ら病院に行き精神科医と共に患者を診るべき
「理論」よりも「勘」や「センス」を磨く
力が付くのは症例研究でのディスカッション
自分流の治療方法を確立すること
◇町沢静夫
精神科医・立教大学教授
1945年 新潟県生まれ
東京大学文学部心理科,横浜市立大学医学部卒
1994年「町沢メンタルヘルス研究所」
元国立精神神経センター保健研究所長
☆「素晴らしきラジオ体操」高橋秀実 小学館 1998年 ②(後半)【再掲載 2015.7】
◇満足なり、皆さんによろしく
□昭和3年「国民保険体操」
号令 江木理一(陸軍戸山学校軍楽隊 → NHK)
ピアノ 「ヘルプスト行進曲」(武蔵野音大・福井直秋作曲)
テーマソング 小川孝敏作詞 堀内敬三作曲
◎ラジオ体操は昭和天皇の即位御大典で陛下に奉納されたもの
「奉納姿勢」
体操界 = 硬直した家元制度
力を抜くことができる体操
□国民体操研究所長
松元稲穂
「健康読本 国民体操」大正15年
出席カードの発祥
目的の健康増進 「ヨイサ」「ヨイサ」
ヨイサ発案者
松元稲穂
修養団
文部省所管 財団法人 社会浄化団体
モットー「愛と汗」
幸せの種まき運動
宗教でも哲学でもない美術の団体
流汗鍛錬
蓮沼門三のぞうきん掛け美談
↓
「早起き会」 掃除とヨイサ
政財界人がこぞって修養団を後援
= ヨイサ気分で都合いい
ヨイサで皆すっきりしてしまう
戦後 「完全体操研究所」で「ニコニコ体操」普及化
◇ふるえる魂
□ヨイサは改称
神道の禊ぎ
→ 高橋男爵の国民運動
→ 松元のヨイサ
→ ラジオ体操
高橋男爵
神懸かり奇行
川面凡児の「霊能」
禊 = イメージトレーニング
「天の鳥船」 天御中主太神
◇自由で平等な気分
浜田靖一(日本大学名誉教授)
「ラジオ体操ハンドブック」集団でやる呪術 うっとり
ラジオ体操 = ふりからの解放
自発性自主性
◇愉快なファシズム
文部省「国民心身鍛練運動」キャンペーン
~ 愉快になって非常時を乗り越えましょうね
ラジオ体操するのは真面目な証拠だった
年中無休のラジオ体操人
◇隠れラジオ体操
CIE困り果てる
民主主義前面に → 盛り込みすぎて自滅
↓
放送中止になってもラジオ体操をやっていた
昭和26年5月 ラジオ放送再開
|
遠山喜一郎
明治42年生 戦後ラジオ体操再改訂版の原案作成者
ベルリンオリンピック体操選手
ラジオ体操 ~ 共振 ~ 日本・昭和
「大人になれないこの国の子供たち」8回目の紹介 最終です。
出版社の案内には
「本書は、精神科医の視点から、今の子どもたちがいかに成熟を拒否し、
大人になる責任から逃れようとしているかを論じたものである。そも
そも大人になるとはどのようなことか。著者は4つのポイントをあげ
ている。まず、自己の内面や感情のコントロールができること。第二
に、独立心の獲得。第三に、人生の目標や計画を主体的に形成できる
こと。第四に、他人への思いやりや共感があることである。このよう
な点から見れば、現代の子ども(青年)たちがいかに幼稚であるかが
わかるだろう。そして数々の症例をもとに解説している。不登校の原
因、普通の子どもによる凶悪犯罪、行きすぎた潔癖主義、ボーダーラ
インと閉じこもり、拒食症と強迫神経症等々。 著者の考えでは、こ
れらの根本問題は『母子密着』をどう解決するかであると指摘する。
母性社会ニッポンのゆがんだ構造がみえてくるだろう。豊かな国の寂
しい子どもたちの心の危機がリアルに伝わってくる好著である。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「持療法は自尊心を高め,自我能力の低下支え,現実適応能力を高める」
・「認知の歪み ~ 白か黒かの二分法的思考」
・「人格は変わらないと決めつけない-学習と教育が大切」
・「学生は自ら病院に行き精神科医と共に患者を診るべき
= 『理論』よりも『勘』や『センス』を磨く」
・「力が付くのは症例研究でのディスカッション
= 自分流の治療方法を確立すること」
もう一つ、再掲載となりますが、高橋秀実さんの
「素晴らしきラジオ体操」②を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「大人になれないこの国の子供たち」町沢静夫 PHP 1999年 ⑧(最終)
◇精神科医として何ができるか
□クライアントの危機をいかに救うか
リストカッティングの患者に対応する
「危機管理」と「危機対応」自虐性の説明 -落ち着く
鬱病,パニック障害,分裂病の診断
支持療法とロジャーズ派の違い
○ロジャーズ派
- 共感するだけで助言を出さない ← 危険
○力動精神療法
- ヒア・アンド・ナウ 心の中を整理する
当面の問題をすぐ治す ブリーフ
○認知行動療法
歪んだ考え方を修正する
歪んだ思考の点検・是正
① 自己否定思考
② 対人過敏(依存)鬱病
③ 強迫性思考
どのポイントが高いか?-是正方法話し合い
自殺の危険性を見極める
-自殺の気持ちの発露が大切
□分裂病者の妄想を治療する
分裂病に有効な精神療法は?
薬物 ソーシャル・スキルズ・トレーニング(SST)
支持療法 自尊心を高め,自我能力の低下支え, 現実適応能力を高める
認知療法の症例①
28歳 妄想男性
考え方の歪みを修正するカウンセリング
セレネース薬の効果
→ 妄想の洞察 関係妄想 被害妄想
ウォルプ「思考停止法」
修正を求めるグループの中で
妄想の再発を防ぐ
認知療法の症例②
16歳男性 分裂病
妄想を打ち消す力を身に付ける
認知療法と抗精神病薬の併用
認知療法家たちの功績-アリティとベック
<信頼関係が絶対 + 急いではならない>
□境界・性人格障害(ボーダーライン)を治療する
古典的精神分析から力動精神療法
カーンバーグ マスターソン
力動精神療法 「ヒア・アンド・ナウ」
問題
-心の中が「いい悪い」の二つに分かれてその統合ができないこと
|
◎発達停止
「再構築療法」
ベックのボーダーライン認知療法
認知の歪み
① この世界は危険で悪意に満ちている
② 私は無力で傷付きやすい
③ 私は生まれつき嫌われ者だ
∥
◎ 白か黒かの二分法的思考
リネハンの認知行動療法
ボーダーラインの症例①16歳男子
境界性人格障害 強迫性障害
著書が行っている認知療法
ボーダーラインスケール 50項目の質問
臨機応変さが治療の要諦
性格は本当に変えられるのか
本音を吐露して変わった分裂病質的人格障害の女性
「性格は変えられるか」(KKベストセラーズ)
人格は変わらないと決めつけない
学習と教育が大切
日本の臨床心理士の課題
日本の臨床心理士のレベル差
日本の臨床心理士に望むこと
学生は自ら病院に行き精神科医と共に患者を診るべき
「理論」よりも「勘」や「センス」を磨く
力が付くのは症例研究でのディスカッション
自分流の治療方法を確立すること
◇町沢静夫
精神科医・立教大学教授
1945年 新潟県生まれ
東京大学文学部心理科,横浜市立大学医学部卒
1994年「町沢メンタルヘルス研究所」
元国立精神神経センター保健研究所長
☆「素晴らしきラジオ体操」高橋秀実 小学館 1998年 ②(後半)【再掲載 2015.7】
◇満足なり、皆さんによろしく
□昭和3年「国民保険体操」
号令 江木理一(陸軍戸山学校軍楽隊 → NHK)
ピアノ 「ヘルプスト行進曲」(武蔵野音大・福井直秋作曲)
テーマソング 小川孝敏作詞 堀内敬三作曲
◎ラジオ体操は昭和天皇の即位御大典で陛下に奉納されたもの
「奉納姿勢」
体操界 = 硬直した家元制度
力を抜くことができる体操
□国民体操研究所長
松元稲穂
「健康読本 国民体操」大正15年
出席カードの発祥
目的の健康増進 「ヨイサ」「ヨイサ」
ヨイサ発案者
松元稲穂
修養団
文部省所管 財団法人 社会浄化団体
モットー「愛と汗」
幸せの種まき運動
宗教でも哲学でもない美術の団体
流汗鍛錬
蓮沼門三のぞうきん掛け美談
↓
「早起き会」 掃除とヨイサ
政財界人がこぞって修養団を後援
= ヨイサ気分で都合いい
ヨイサで皆すっきりしてしまう
戦後 「完全体操研究所」で「ニコニコ体操」普及化
◇ふるえる魂
□ヨイサは改称
神道の禊ぎ
→ 高橋男爵の国民運動
→ 松元のヨイサ
→ ラジオ体操
高橋男爵
神懸かり奇行
川面凡児の「霊能」
禊 = イメージトレーニング
「天の鳥船」 天御中主太神
◇自由で平等な気分
浜田靖一(日本大学名誉教授)
「ラジオ体操ハンドブック」集団でやる呪術 うっとり
ラジオ体操 = ふりからの解放
自発性自主性
◇愉快なファシズム
文部省「国民心身鍛練運動」キャンペーン
~ 愉快になって非常時を乗り越えましょうね
ラジオ体操するのは真面目な証拠だった
年中無休のラジオ体操人
◇隠れラジオ体操
CIE困り果てる
民主主義前面に → 盛り込みすぎて自滅
↓
放送中止になってもラジオ体操をやっていた
昭和26年5月 ラジオ放送再開
|
遠山喜一郎
明治42年生 戦後ラジオ体操再改訂版の原案作成者
ベルリンオリンピック体操選手
ラジオ体操 ~ 共振 ~ 日本・昭和
コメント 0