「男女の仲」山本夏彦 文春新書 2003年 ② /「子どもが変わる父のひと言」富田冨士也 ハート出版 2000年 ①(前半)【再掲載 2016.12】 [読書記録 一般]
今回は、8月3日に続いて、山本夏彦さんの
「男女の仲」2回目の紹介です。
辛口コラムが心地よく感じます。
出版社の案内には、
「月刊『室内』の連載『日常茶飯事』の新書化シリーズの三冊目、そして
最後の一冊になってしまいました。孫娘のような若手女子社員とのあい
だで夏彦さんがかわす問答の数々は、笑いを誘いながら、人生や世間の
機微を穿(うが)ちます。今回のテーマは『忠孝』『職人』『写真信仰』
などなど。『祖父と孫娘たちは諸事百般を材料に戦前と戦後を語り、と
きには旧幕時代にも及んだ。他に例のない近代日本と日本人のスケッチ』
(解説の徳岡孝夫さん)です。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は‥
・「日光東照宮が職人の最後の腕のふるいどころになった」
=「職人と芸術家の区別がなかったころ」
・「棟梁には、才と人格が必要だった。一流の棟梁には一流の鳶と左官、
建具屋、瓦屋、庭師がついた。」
・「アメリカ占領軍が設計と施工を分離した。2つを兼ねたら『ごま
かし放題』と見るから」
・「近代は分業の時代。自分の専門以外は分からない。」
もう一つ、再掲載となりますが、富田冨士也さんの
「子どもが変わる父のひと言」①を載せます。
子どもが変わってきたと言われます。親も変わる必要が出てきました。
昨日の朝、うれしいことがありました。
近くの田んぼから去ったコウノトリ「キズナ」を久しぶりに見たからです。
一昨日の夕方、空を大きな鳥が飛んでいたような気がしました。
春に当地区をよく訪れ、町の話題になったコウノトリかと思いました。
しばらく前の新聞に、このキズナが、
天竜川河口の町に住み着いていると記事がでていましたのでまさかと…。
昨早朝5時、犬の散歩を延長して、以前よく見た田んぼに行くと、いたのです。
昨日は、あちらの電柱、こちらの電柱、
あっちの畑、こっちの田んぼというように、よく見かけました。
友人と、コウノトリとの再会を喜び合いました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「男女の仲」山本夏彦 文春新書 2003年 ②
◇職人
□職人の本
齋藤隆介、村松貞次郎、竹田米吉、内藤昌吉者
「仕事は見て覚えるもの」
□城大工はテクノクラート
城大工名人 中井正吉・正清親子
… 秀吉に抱えられ聚楽第、伏見城、大阪城 ↓
→ 正清は家康に抱えられる
大阪城 「難攻不落で落とせません」
「偽りの和を講じ、外堀を埋めれば…」
|
◎中井正清はその功により従五位下大和守 = 大名並みに
□家光の時代になって城大工の出る幕はなくなった
日光東照宮が職人の最後の腕のふるいどころに
大工 鳶 左官 塗師 瓦職 庭師等
半年足らずで建てた今のプレハブ元祖
「五重塔」幸田露伴
谷中の感応寺がモデル
川越の源太とその弟子ののっそり十兵衛が主人公
∥
旧幕の頃の職人気質
◎職人と芸術家の区別がなかったころ
ルネサンスもそう
明治までは棟梁が指揮者(設計と施工)
大工 ≠ 棟梁
◎ 才と人格が必要だった
一流の棟梁には一流の鳶と左官、建具屋、瓦屋、庭師がつく
|
大正末まで
□火事の時、鳶がとんでいくのは類焼を食い止めるため
(骨組みを知っているから)
|
江戸時代の士農工商
→ 生産者は今より地位があった
◎明治末までサラリーマンは「腰弁」と馬鹿にされていた
□文武両道ではなくなった
アメリカ占領軍が設計と施工を分離した
2つを兼ねたら「ごまかし放題」と見るから
|
我が国の教育は西洋建築しか教えない
長谷川如是閑
「職人崇拝」 インテリ大っきらい
侍は文武両道 剣術も歌も → 風貌に威厳
◎大工は設計と施工
◎人の上に立つほどの棟梁は威風辺りを払った
↓
◎今それがないのは分業のせい
※近代は分業の時代
(自分の専門以外は分からない)
□大工の人気は今一番
現在大工は約80万人
20代は1割もいない
|
◎大工がいなくなったら家は建てるものから買うものになってしまう
◇写真信仰
写真信仰の代表は医者と警察
日本人は新しいもの好き 初期-湿板 ガラス絵
修正こそ写真誌の腕
漱石はあばただが写真には一つもない
写真館の弟子
- 修正の仕方を学ぶ
・銀座の有賀写真館
・新橋の江木写真館
・麹町の武林写真館
・九段の野々宮写真館
カメラマンは性格を写したがる
写真館 - お客
カメラマン - 被写体
あれはケチの一種だと思うよ
写真があらわれて以来、人は忘れることを恐れるようになった
◎カメラ持ち歩き = ケチの黄金時代
旅の証拠の写真
- 時間と金を使ったことの痕跡
☆「子どもが変わる父のひと言」富田冨士也 ハート出版 2000年 ①(前半)【再掲載 2016.12】
◇まえがき
些細なことが大事
踏みとどまることが分かれ道
◇父親を犯人にしてはいけない
不器用なりに精一杯
◎向き合うこと、逃げないことから
◇お父さんの困った顔が好き
「ごめんな」と言えない父親
酒を一緒に飲む
親が折れるところから始まる
手間暇掛けたコミュニケーションを!
関心を持って初めて分かる子の心
× 「つまり」「だから」
子どもへの肯定
◎「それでいいんだよ」
~ ◎「いいよ」「よくやっているよ」
本当の姿に気が付かない両親
「努力が報われない我が子」に直面して
→ 父親がガス抜きを
↓
※ まず父親が「折れる」「弱音を吐く」ことから
◇父親だからできる子育てファミリーマネージメント
「おちこぼれなんだよお父さんは」
「弱点探しの名人だね、お父さん」
「ボクも苦しいんだよ、お父さん」
「気持ちを省略しないで、お父さん」
「子育て不器用だね、お父さん」
「気を遣っているんだね、お父さん」
◇お父さん、これが我が家の毎日の道標だよ
1 逃げないでねお父さん[危機感]
「せめぎ合って 折り合って お互いさま」
2 父子の原風景を作ってね [アタッチメント]
愛着行動 共通のホッとするもの
3「お父さん それちょっと変だよ」 [ダブルバインド]
ダブルバインド = 二重拘束
= 片方で褒めて片方でけなす
∥
※ 真綿で首を絞める
4 分かち合うことは癒やされることだよ [シェアリング]
「相手と気持ちを分かち合う」
~ 人は分かち合うことで心の新芽がでる
↓
「言わなくても分かる」時代から
◎言わないのは信頼していないからの時代へ
◎言わなきゃ分からない時代へ
5 心の鎧を認めてよ お父さん [防衛]
防衛機能 = ディフェンスメカニズム
6 弱音を受け止めてね お父さん [信頼の架け橋]
ラポール(共感的理解)
◎弱音を吐いたときどう受け入れるか
7 人で傷ついたと心は人の心で癒やされるんだね [トラウマ]
いい子ほどトラウマを抱える
8 愛と憎しみを同時に持つのが人間だね [両面感情]
アンビバレンス = 両面感情
9 逃げ場を用意しておいてね お父さん [シェルター]
逃げ場 = シェルター
「いいよ、そのまんまのおまえで」 = 還る家
10 過去と他人は変えられないから視点を変えてね
11 心に土足で入らないでね [パーソナル スペース]
12 体の前に心を抱いてね [ホールド]
「ぎゅっ」と抱きしめる ~ ホールド
「男女の仲」2回目の紹介です。
辛口コラムが心地よく感じます。
出版社の案内には、
「月刊『室内』の連載『日常茶飯事』の新書化シリーズの三冊目、そして
最後の一冊になってしまいました。孫娘のような若手女子社員とのあい
だで夏彦さんがかわす問答の数々は、笑いを誘いながら、人生や世間の
機微を穿(うが)ちます。今回のテーマは『忠孝』『職人』『写真信仰』
などなど。『祖父と孫娘たちは諸事百般を材料に戦前と戦後を語り、と
きには旧幕時代にも及んだ。他に例のない近代日本と日本人のスケッチ』
(解説の徳岡孝夫さん)です。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は‥
・「日光東照宮が職人の最後の腕のふるいどころになった」
=「職人と芸術家の区別がなかったころ」
・「棟梁には、才と人格が必要だった。一流の棟梁には一流の鳶と左官、
建具屋、瓦屋、庭師がついた。」
・「アメリカ占領軍が設計と施工を分離した。2つを兼ねたら『ごま
かし放題』と見るから」
・「近代は分業の時代。自分の専門以外は分からない。」
もう一つ、再掲載となりますが、富田冨士也さんの
「子どもが変わる父のひと言」①を載せます。
子どもが変わってきたと言われます。親も変わる必要が出てきました。
昨日の朝、うれしいことがありました。
近くの田んぼから去ったコウノトリ「キズナ」を久しぶりに見たからです。
一昨日の夕方、空を大きな鳥が飛んでいたような気がしました。
春に当地区をよく訪れ、町の話題になったコウノトリかと思いました。
しばらく前の新聞に、このキズナが、
天竜川河口の町に住み着いていると記事がでていましたのでまさかと…。
昨早朝5時、犬の散歩を延長して、以前よく見た田んぼに行くと、いたのです。
昨日は、あちらの電柱、こちらの電柱、
あっちの畑、こっちの田んぼというように、よく見かけました。
友人と、コウノトリとの再会を喜び合いました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「男女の仲」山本夏彦 文春新書 2003年 ②
◇職人
□職人の本
齋藤隆介、村松貞次郎、竹田米吉、内藤昌吉者
「仕事は見て覚えるもの」
□城大工はテクノクラート
城大工名人 中井正吉・正清親子
… 秀吉に抱えられ聚楽第、伏見城、大阪城 ↓
→ 正清は家康に抱えられる
大阪城 「難攻不落で落とせません」
「偽りの和を講じ、外堀を埋めれば…」
|
◎中井正清はその功により従五位下大和守 = 大名並みに
□家光の時代になって城大工の出る幕はなくなった
日光東照宮が職人の最後の腕のふるいどころに
大工 鳶 左官 塗師 瓦職 庭師等
半年足らずで建てた今のプレハブ元祖
「五重塔」幸田露伴
谷中の感応寺がモデル
川越の源太とその弟子ののっそり十兵衛が主人公
∥
旧幕の頃の職人気質
◎職人と芸術家の区別がなかったころ
ルネサンスもそう
明治までは棟梁が指揮者(設計と施工)
大工 ≠ 棟梁
◎ 才と人格が必要だった
一流の棟梁には一流の鳶と左官、建具屋、瓦屋、庭師がつく
|
大正末まで
□火事の時、鳶がとんでいくのは類焼を食い止めるため
(骨組みを知っているから)
|
江戸時代の士農工商
→ 生産者は今より地位があった
◎明治末までサラリーマンは「腰弁」と馬鹿にされていた
□文武両道ではなくなった
アメリカ占領軍が設計と施工を分離した
2つを兼ねたら「ごまかし放題」と見るから
|
我が国の教育は西洋建築しか教えない
長谷川如是閑
「職人崇拝」 インテリ大っきらい
侍は文武両道 剣術も歌も → 風貌に威厳
◎大工は設計と施工
◎人の上に立つほどの棟梁は威風辺りを払った
↓
◎今それがないのは分業のせい
※近代は分業の時代
(自分の専門以外は分からない)
□大工の人気は今一番
現在大工は約80万人
20代は1割もいない
|
◎大工がいなくなったら家は建てるものから買うものになってしまう
◇写真信仰
写真信仰の代表は医者と警察
日本人は新しいもの好き 初期-湿板 ガラス絵
修正こそ写真誌の腕
漱石はあばただが写真には一つもない
写真館の弟子
- 修正の仕方を学ぶ
・銀座の有賀写真館
・新橋の江木写真館
・麹町の武林写真館
・九段の野々宮写真館
カメラマンは性格を写したがる
写真館 - お客
カメラマン - 被写体
あれはケチの一種だと思うよ
写真があらわれて以来、人は忘れることを恐れるようになった
◎カメラ持ち歩き = ケチの黄金時代
旅の証拠の写真
- 時間と金を使ったことの痕跡
☆「子どもが変わる父のひと言」富田冨士也 ハート出版 2000年 ①(前半)【再掲載 2016.12】
◇まえがき
些細なことが大事
踏みとどまることが分かれ道
◇父親を犯人にしてはいけない
不器用なりに精一杯
◎向き合うこと、逃げないことから
◇お父さんの困った顔が好き
「ごめんな」と言えない父親
酒を一緒に飲む
親が折れるところから始まる
手間暇掛けたコミュニケーションを!
関心を持って初めて分かる子の心
× 「つまり」「だから」
子どもへの肯定
◎「それでいいんだよ」
~ ◎「いいよ」「よくやっているよ」
本当の姿に気が付かない両親
「努力が報われない我が子」に直面して
→ 父親がガス抜きを
↓
※ まず父親が「折れる」「弱音を吐く」ことから
◇父親だからできる子育てファミリーマネージメント
「おちこぼれなんだよお父さんは」
「弱点探しの名人だね、お父さん」
「ボクも苦しいんだよ、お父さん」
「気持ちを省略しないで、お父さん」
「子育て不器用だね、お父さん」
「気を遣っているんだね、お父さん」
◇お父さん、これが我が家の毎日の道標だよ
1 逃げないでねお父さん[危機感]
「せめぎ合って 折り合って お互いさま」
2 父子の原風景を作ってね [アタッチメント]
愛着行動 共通のホッとするもの
3「お父さん それちょっと変だよ」 [ダブルバインド]
ダブルバインド = 二重拘束
= 片方で褒めて片方でけなす
∥
※ 真綿で首を絞める
4 分かち合うことは癒やされることだよ [シェアリング]
「相手と気持ちを分かち合う」
~ 人は分かち合うことで心の新芽がでる
↓
「言わなくても分かる」時代から
◎言わないのは信頼していないからの時代へ
◎言わなきゃ分からない時代へ
5 心の鎧を認めてよ お父さん [防衛]
防衛機能 = ディフェンスメカニズム
6 弱音を受け止めてね お父さん [信頼の架け橋]
ラポール(共感的理解)
◎弱音を吐いたときどう受け入れるか
7 人で傷ついたと心は人の心で癒やされるんだね [トラウマ]
いい子ほどトラウマを抱える
8 愛と憎しみを同時に持つのが人間だね [両面感情]
アンビバレンス = 両面感情
9 逃げ場を用意しておいてね お父さん [シェルター]
逃げ場 = シェルター
「いいよ、そのまんまのおまえで」 = 還る家
10 過去と他人は変えられないから視点を変えてね
11 心に土足で入らないでね [パーソナル スペース]
12 体の前に心を抱いてね [ホールド]
「ぎゅっ」と抱きしめる ~ ホールド
コウノトリくん近い距離で撮れてますね。
by ヤマカゼ (2022-08-06 06:45)
ヤマカゼさん ありがとうございます。
10年くらい前の簡単なデジカメで撮れるくらいの近さです。
ヤマカゼさんのようにきれいに撮ることができればうれしいのですが。
by ハマコウ (2022-08-06 10:00)
コメント頂きましたが本当に近くでコウノトリが見れるのですね!やっぱり飼育されてるより自然な形で見れる方が良いです。
by tomi_tomi (2022-08-06 12:27)
tomi_tomiさん ありがとうございます。
tomi_tomiさんの記事が呼び水になったように、1か月ぶりに来てくれました。いろいろなところで自然に見ることができるくらいに増えるとうれしいですね。
by ハマコウ (2022-08-06 14:46)
良い腕の職人が棟梁になるとも限らないんですね。
分業でも人を差配する人はやっぱり貴重ですよね~。
by tai-yama (2022-08-06 19:21)
tai-yamaさん ありがとうございます。
名選手が名監督になるわけではないとよく言われますが、
どの世界でも同じで、各々の力を十分に発揮できるような環境をつくることが求められるのですね。
by ハマコウ (2022-08-06 20:39)
両著に跨がりますが「見て覚えるもの」から「言わなきゃ分からない時代」へと変わってしまったのですね(>_<) 私も若干前時代的ではありますが(^_^;) 我が従兄弟は70歳を過ぎても現役の大工さん(^_^;)
by yokomi (2022-08-08 23:58)
yokomiさん ありがとうございます。
築30年となるわが家、このところ部分リフォームが続きます。その度に大工さんの見事な動きに憧れます。
-「見て覚えるもの」から「言わなきゃ分からない時代」へ
その通りだと感じます。子どもたちと生活していると、これからは「納得しないと動かない」時代になるのではないかと感じています。
by ハマコウ (2022-08-09 07:49)