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「大人のいない国」鷲田清一・内田樹 プレジデント社 2008年 ① /「三日でわかる古典文学」 大橋敦夫・西山秀人 ダイヤモンド社 2000年 ③ 【再掲載 2015.3】 [読書記録 一般]

今回は、鷲田清一さん、内田樹さんの
「大人のいない国」の紹介 1回目です。



出版社の著者紹介には

「気づいてみれば、みんなで『こんな日本に誰がした』を大合唱。誰も『こん
な日本に私がした』とはゆめゆめ思っていない。老いも若きも『責任者を出
 せ!』と騒ぐクレーマー天国で、絶滅危惧種『本当の大人』をめぐって二人
 の哲学者がとことん語る。」
 
とあります。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「未成年は、労働し生産することではなく,消費を本務とする人のことで
  あり、消費行動を通じてしか自己表現できない。」


・「個性は自分で名乗るものではなく他者から与えられるもの」


・「自分が分かっていないことが分かることが一番賢い」


・「非正規雇用の人たちの構造的大量発生は連帯できないことが大きく関
与している。連帯と妥協は裏表の関係」



もう一つ、再掲載になりますが、大橋敦夫さん、西山秀人さんの
「三日でわかる古典文学」③を載せます。
日本の古典が大まかに知ることができる本です。


<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「大人のいない国」鷲田清一・内田樹 プレジデント社 2008年 ①

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◇対談:「大人学」のすすめ 鷲田清一・内田樹(1)

□クレーマー天国「失われた責任者」を求めて
未成年者
 「労働し生産することではなく,消費を本務とする人」
◎消費行動を通じてしか自己表現できない
 
     ※労働を通じて何かをつくりだす 
  どんな服を着てどんな家に住みどんなレストラン

 ポスト産業社会 
             市民とクライアントしてみる


□「妥協しない生き方」の落とし穴
自己責任 
- 自立できる人なんているはずがない
     ◎集団生活はインターディペンデント(相互依存的)しかありえない   ↓
インターディペンデントな仕組みをどう運用できるか,その方法
     を身に付けることが本当の意味の自立ではないか
  |
◎ 個性は自分で名乗るものではなく他者から与えられるもの


□本物と偽物を身に付ける能力を付けましょう
大学で身に付けるべき教養(内田樹)
「言っていることは整合的だけど何かうさんくさいものと,言ってい
     ることはまるで分からないけれど何かすごそうなもの,その2つを
     ちゃんと見分ける能力だ」
◎知識 … 図書館にある本
◎教養 … 図書館全体の構成を知ること
※ 知についての知,己の無知についての知,知的探究を行って
       いる自分自身の知のありようについて上から鳥瞰できること

       ◎ 自分が分かっていないことが分かることが一番賢い

   平田オリザ(大阪大)
「ディベートと対話は正反対」
◎ディベート
         … 話し合う前と後で考えが変わったら負け
◎対話
         … 話し合う前と後で変わっていなければ意味がない
自分をインボルム(巻き込む)しないと意味がない
※ しかし,対話と言ってディベートばかりしている
→ 言葉の処理が紙ヤスリみたいにざらざらしている
とげとげしい人 ~ そこに共同体が作れるのか

◎ 非正規雇用の人たちの構造的大量発生
           連帯できないことが大きく関与している     
(連帯と妥協は裏表)

   メルロ=ポンティ(20世紀・仏哲学者)
両義性の哲学
        … 何か見えたら,これを通して正反対のものが見えてくる
病気もけがも老いも両義的な面をもつ

   日本人幼児化のターニングポイント 1970年代
レヴィ=ストロース(仏文化人類学者)
親族の最低単位は男の子と両親と母方の叔父の4人
プラス1=同性の年長者が2人 ロールモデル

子どもの中に葛藤が生じる
※ 核家族でも両親が連帯するのが最悪の構図

  異性の親の間にさえ価値観の葛藤がない
                ↓
       ◎  子どもに成熟のチャンスがなくなるのは当たり前    
二者択一のみ 
                ① 家族の価値観に同化するか
② 家族の価値観を全否定するか

◎ 昔は近所の人たちが「おじさん」の役割を果たしていた
- 今は,親に何を言われるか分からないから,近所の
          オッちゃんは口にチャックをして「おじさん」役を果
          たしていない







☆「三日でわかる古典文学」 大橋敦夫・西山秀人 ダイヤモンド社 2000年 ③ 【再掲載 2015.3】

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◇日本霊異記
五戒を説く説話文学の先駆はワイドショーの原点
  因果応報の話から信心へと導く
編述は薬師寺の景戒 
      全三巻116説話
庶民の生活 
      現存 823年成立


  三帰五戒から導かれる「人として生きる道」
   「殺すな,盗むな,愛欲におぼれるな,嘘をつくな,酒を飲むな」
  「仏法僧に帰依せよ」

◎ 三帰五戒


  平城京は儀式でもインテリアもチャイニーズスタイル
  漢文の訓読の便宜上生じた仮名



◇古代社会
古代の政治は男女ペアで行う
  ヒメ・ヒコ制  
      男が行政,女は祭祀(ヒメ 巫女の力)


<中古・平安前期>
 
◇竹取物語
「かぐや姫」には昔話と諷刺がいっぱい
    物語と説話の違い
     前半はコメディ、後半はトラジェディ
  月も富士山も不老不死の世界


  五人の貴公子は性格のステレオタイプ
   「志,愛情は見せられるか?」

五人の貴公子のタイプとは?
① 合理的で計算のできる人(はぢ鉢を捨てた)
② 策略に長けた人    (珠さかる 魂は離れた)
③ 財産家 (あえなし)
④ あきらめの早い人   (食べがたい)
⑤ 人の意見     (かいのない)

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