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「致知」2003年1月号 /「人間失格?」土井隆義 日本図書センター 2010年【再掲載 2015.7】 [読書記録 一般]

今回は、月刊誌『致知』の
2003年1月より紹介します。

いろいろな「人」を知ることができました。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「人物とは言葉である。言葉の量と質が人物を決定し、それにふさわしい運
  命を拓く言葉の重さを知らなければならない」


・「砂漠の地下水は『地の蔵』すなわちお地蔵様。お地蔵様は大地の母である」


・「『これでいいんだ』という口癖をつけたい。『これでいいんだ』『必ずプラ
スになるんだ』『これでベストなんだ』」
- 子どもの頃、バカボンのパパから教わりました。

・「毎日洗顔の時、鏡を見ながらおなかを抱えてワハハと笑え!嘘でもいいから」




もう一つ、再掲載になりますが、土井隆義さんの
「人間失格?」を載せます。
子どもたちの変化を感じるものの何といってよいのかわからないもやもやを、
『友だち地獄』、『キャラ化する/される子どもたち』などと明示する土居さん。
なるほどと感じます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

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☆「致知」2003年1月号

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◇こころの手入れを怠らない 稲盛和夫(京セラ名誉会長)
才覚よりも大切なもの 
    「人格」を忘れ才に溺れるリーダー

  プリミティブな教えを徹底して守り通す
「欲張るな」
   「騙してはいけない」
   「嘘を言うな」
   「正直であれ」

◎ 日本人のすべてが、こころの手入れを怠らず、プリミティブな教えを
   かたくなに守り通そうとするきまじめな社会をつくることが、一見迂遠
   に見えるものの日本を再生するための最善の手段であろう
<高い倫理観>と<勤勉性>

 <言葉が運命を拓く>
 「人物とは言葉である。言葉の量と質が人物を決定し、それにふさわしい
   運命を拓く言葉の重さを知らなければならない」



◇寺内大吉VS高史明(こう さみょん)
  寺内大吉
    大正10東京生 
    昭和20大正大学宗教学部卒 大吉寺住職
昭和35「はぐれ念仏」で直木賞
    平成3~11 浄土宗宗務総長 
平成13 大本山増上寺法主

高史明  昭和7山口県生 彦島高等小学校中退
肉体労働に従事しながら政治活動にも参加し、のち文筆活動

念仏によって仏性が蘇る


仏像のモデルは死んだ人の顔


死の問題を考えることは生きること


へその緒の時からやり直したい
   毎年3万人の自殺者

お地蔵様の由来は砂漠の地下水
 民俗学者・宮本常一  
     渋澤敬三が宮本の満州・建国大学への就職を断る
土地と生活 - 野菜作りを指導
 天山山脈
     砂漠の地下水
      -「地の蔵」 = お地蔵様
      ~ 大地の母


 命がけの信心をやってきた 
   法然・親鸞


 言葉にならない言葉を大切にしたい 
   3人以上ではお互いの作品批評はしない


 念仏を唱えると長生きできる



◇言葉グセが運命をつくる
  言葉は不思議な力を持っている
  「アメリカはスポーツの国だが日本は合気道の国」
  スポーツは勝負だが合気道は気を合わせる


細胞にしみ入る自己暗示


人類か受け継いできた「勝ち組遺伝子」


生き方が遺伝子を変える
「ウソでもいいから大丈夫」
    - 積極的な言葉


天風哲学の基本は楽天思考 
   × 相対的積極 
   ○ 絶対的積極


「これでいいんだ」という口癖
「これでいいんだ」
「必ずプラスになるんだ」
「これでベストなんだ」
※ 素直に感動する


嘘でもいいから笑ってみな
   毎日洗顔の時、鏡を見ながらおなかを抱えてワハハと笑え! 
   嘘でもいいから 

日本の楽天思考 
    古代の微笑(アルカイック・スマイル)
縄文のおおらかさ



◇祖父・露伴、母・文が遺したもの  青木玉(昭和4 東京生)
  「山のように小言を聞いた」

  祖父・露伴の躾についての2つの側面
  ① 生きる力をつける
 ② 即物的 思い通りに

わたしの中の何かが

家族に伝わるものがある 
   だから家族は大事なのだ

慮りをもって「あとみよそわか」
  「あとみよそわか」 
      そわか=お経
◎ あとをみよ、けじめをつけろ



◇ことばとからだ  竹内敏晴(大正14 東京生 演出家)
  深い深い海の中で  
    失聴 → 中4「ズルホンアミド剤」で耳が聞こえるように

  ガラスの壁が破れる瞬間
    メルロ・ポカティ「知覚の現象学」

  本当の呼び掛け  
    呼び掛けのレッスン
全身による他者への働きかけ

  自分の言葉が相手に伝わる、それは奇跡のような驚き
  我々は知らないうちに鎧を身につけている



◇幸福によって闘う  佐藤愛子(大正12生 作家)
  人生は美しいことだけを覚えていればよい
  沢田美喜
     「人生は美しいことだけ覚えていればいい」


  道徳の義務の第1は「上機嫌であること」
  アラン「幸福論」 
      精神的に大切なものをもっているのが幸福


  不足のものに耐えて切磋琢磨する幸福
  子供が生まれない

→ ① 子どもがないことを手がかりに自分の愛情を広げる
自分にとって不足のものに耐えてそれをプラスにもっていく

② いろいろな方法で子どもをつくる

  ◎バイロン
    「人は負けると分かっていても闘わねばならぬ時がある」


 逃げるとますます苦しくなる 逃げないと楽になる
アラン
    「その苦しみがなければ幸福はつかめない」



◇生き直す力を与えてくれた聖書の言葉 
  中嶋哲夫(昭和25北海道生 ヤクザ→NAOS外語学院)

  映画「親分はイエス様」をプロデュース
  ヤクザからクリスチャン 7人の仲間

  結婚の条件は教会へ行くこと

  良心の呵責を感じては極道の世界では生きていけない

  オレみたいなヤクザこそが教会に行くいちばんの権利がある

  「学校を始めなさい」という神の声を聞く

  問題の後ろに神の祝福を見る
  ネクタイをしたホームレス
 大きな問題が来たら神の祝福がある



◇四肢切断・中村久子の生涯が教えるもの
  求道者・中村久子
   ヘレン・ケラーと昭和12年に会う
     「私より不幸な人、そして偉大な人」

  よそと同じ普通の母親

  釜山から駆けつけた母

  業苦の中での七十年
    くみ取れなかった親心

  座古愛子女史との出会い 
    悟りへの到達

  「あなたは言葉が悪いから気を付けなさいね」

  「人生に絶望なし 努力に勝る宝はない」



◇「挑戦」忍足亜希子(おしたり あきこ)
  ろう者の女優 「アイ・ラブ・ユー」

  銀行勤務から5年間








☆「人間失格?」土井隆義 日本図書センター 2010年【再掲載 2015.7】

[出版社の案内]
年たちはなぜ罪を犯すのか? その罪は彼らだけの責任なのか? 罪を犯してし
まった彼らは人間として失格なのか?「少年犯罪」を考えるために避けては通
れないこの1冊!少年たちとのつながりの糸 あなたは紡ぎますか?それとも
断ち切りますか?『友だち地獄』、『キャラ化する/される子どもたち』などで、
いま最も注目をあつめる社会学者・土井隆義が書き下ろす『少年犯罪』を考え
るための必読の一冊。
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◇プロローグ
「社会を映す鏡」としての少年犯罪  
 
  悪循環のループが成立しやすい


◇白書統計から眺めた少年犯罪
  少年犯罪4つの波 
    ① 1950年ごろ 生活犯罪型 
    ② 1965年ごろ 反抗型犯罪
   ③ 1980年ごろ 遊び型犯罪
    ④ 2005年ごろ

  凶悪犯罪の近年の傾向 
    殺人は1960年代初頭の1/8
しかし強盗は増加

  強盗の増加は凶悪化か?
    あくまで警察が摘発した数
窃盗・恐喝・強盗の境界は曖昧

  解釈によって創られる犯罪 
    犯罪統計の妥当性 
    刑事処分にならない強盗犯
  虞犯行為
    = それ自体は犯罪ではないが、放置しておくと犯罪へと至りかね
     ない虞があるとされる行為

  稚拙化した少年犯罪  
    刑事責任を求める風潮 
    ◎ 刑事責任を課せないほど稚拙化



◇人間関係に縛られた少年たち
共犯事件に見る脱集団化
    統計の妥当性の問題

  絆は存在しない
   → 不安 誘いを断れない
  
  非行文化を育んだ仲間集団    

  非行文化の衰退と体感治安 
    突っ張りの減少
◎ 都市の繁華街の敷居が低い

  つながり合うネタとしての犯罪
    他者に対する感受性の変容

  万引き犯と凶悪犯の境界の消失 
    なぜ万引きをしてしまうのか

  危うい関係の中の子どもたち



◇成熟した社会のパラドクス
KYと「そんなの関係ねえ」
  
  画一化時代の学校

  「個性重視の時代」の学校 
    ◎ 一人でいることが不安な時代

  ジャイロスコープからレーダーへ 

  人間関係を傷つけないための技法 
    フラット化する人間関係



◇保護の対象から責任の対象へ
少年時代の判決と時代の変化  

  ◎保護主義か責任主義か 
     少年法改正

  少年の人権に関する関心
    凶悪というレトリック

  ◎「上から目線」を嫌う感覚

  フラット化した世界の人間像



◇社会の病理から個人の病理へ
  「前兆行動」に対する関心
  
  2000年ごろ「17歳の犯罪」
    西鉄バスハイジャック事件 
    豊川市女性殺害事件

  早期発見・早期治療という考え方
  
  ※ 非行少年像にそぐわない少年たち

  ◎非行の責任はどこにあるのか
     加害意識を失いつつある社会

  ◎関係の病理から内面の病理へ

  非行対策としての心の教育
  社会の病理
     → 個人の病理
  関係の病理
     → 内面の病理

  ◎排除の手段としての厳罰化



◇不寛容な社会のパラドクス
被害者問題への世論の高まり 
   
  被害者が空白の少年審判

  ◎社会の手ざわり感覚の喪失 
    主役交代したドラマ

  犯罪者の性格をどう考えるか 

  ◎安全圏への囲い込み



◇エピローグ
加害少年の「モンスター説」を超えて


◇ブックガイド
少年犯罪の死角をなくすために
先人たちの知の集積に触れる
  中河伸俊「社会問題の社会学」世界思想社 1999
  浜井浩一「犯罪統計入門」日本評論社 2006
   松本良夫「図説・非行問題の社会学」1984
   Tヘスト「統計はこうしてウソをつく」2002

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