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「現代霊性論」内田樹・釈徹宗 講談社 2013年 ② /「日本子育て物語-育児の社会史」 上笙一郎 筑摩書房 1991年 ⑧【再掲載 2017.3】 [読書記録 宗教]

今日は8月16日、金曜日です。


今回は、8月13日に続いて、内田樹さん、釈徹宗さんの、
「現代霊性論」の紹介 2回目です。



出版社の案内には、

「イマドキの暮らしに霊なんて関係ない?いいえ、人間の営みと“スピ
 リチュアル”は切っても切れないものなんです。タブー、占い、カル
 トと霊のつながりとは。新宗教から靖國まで現代における宗教の役割
 とは何か。霊的であることは、畏れを知ること - 内田氏と釈氏の
 掛け合いがグルービーな面白すぎる宗教漫談。」


とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「白目は行動が読めるから不利。そこに類人猿との違いがある」


・「民間宗教者には、シャーマン系の人と霊能者系の人がいる。その場、
その相手にしか機能しない」


・「年収が下がるほど、スポーツ観戦とロックフェスティバルに引きつけられる」
- そうでしょうか。


・「つまみ食い、つなぎ合わせ、リミッターが機能しないところに
『カルト宗教』の問題点がある」


・「禅や瞑想を実践すると、幻視や幻聴、まばゆい光を見る、何かの啓
示を受けるなど神秘体験的なことが起こる。でも、それは生理現象
  として必ず起こるもの」



もう一つ、再掲載になりますが、上笙一郎さんの
「日本子育て物語-育児の社会史」⑧を載せます。



☆「現代霊性論」内田樹・釈徹宗 講談社 2013年 ②

1.jpg

◇シャーマン、霊能者、カウンセラー 民間宗教者のお仕事
□供養とは故人のふるまいを繰り返すこと
白目は不利
    ~ 行動が読める、類人猿との違い
  

□コミュニケーションの3タイプ
「人間は嘘をつくとき必ず右か左かどちらかの方を見る」

  「視覚型人間、聴覚型人間、触覚型人間」


□大衆の生活に入り込んできた民間宗教者
「教団宗教者」

  「民間宗教者」
     個人芸?「拝み屋」「拝み屋さん」関西
     ①シャーマン系の人 と ②霊能者系の人  
※その場、その相手にしか機能しない
  高橋紳吾(精神科医)


□名医とシャーマニズム医療  
  歯科医 
    患者を叱らない
     ~ まず本人を免罪する



◇スピリチュアルブームの正体
□都市ほど占いがはやる

□宗教の本質と「魔境」
  自分のありようと立ち位置
   ~ 危険性
  

□メジャー宗教の裏バージョン 
  ユダヤ教   - カバラ 
  キリスト教  - グノーシス主義
イスラム教  - スフィズム 
  仏教     - 密教
  

□「ハレ・ケ・ケガレ」の三態 
  黒いケガレと赤いケガレ


□「ハレの常態化」とその危険 
  三浦展「下流社会」 
団塊ジュニアの下流化志向「カーニヴァル化」
5P ①パソコン ②ペイジャー ③プレイステーション
④ペットボトル ⑤ポテトチップス

  年収が下がるほど「スポーツ観戦」と「ロックフェスティバル」に引きつけられる


□ポスト新宗教とナショナリズム
新宗教
    「天理教」「黒住教」「大本」「創価学会」「霊友会」

新々宗教
    1970年代以降(ポスト新宗教)
    → 右より、保守
「真如苑」「世界救世教」「阿含宗」「真光」「GLA」
      「エホバの証人」「統一教会」


□危険な宗教のつまみ食い
みんなで温かくくるんで、できるだけ匿名で結びつく「無地域性」
 「宗教の個人化」

  宗教を「道具的」に使う
   = 宗教をうまく利用

  合気道
   ~ 大本の流れ
   ~ 宗教性が強い

 「カルト宗教」の問題点
   … つまみ食い・つなぎ合わせ・リミッターーが機能しない


□オウム真理教はマジだからああなった
オウム
   ~ 密教の体系の中の自分たちの都合のいいところを都合のいい
    ときだけ使っていた。密教をきちっと順序通りたどっていくと、
    密教がもつ危ないトラップにリミッターが効く。
 禅や瞑想を実践すると、幻視や幻聴、まばゆい光を見る、何
    かの啓示を受けるなど神秘体験的なことが起こる。 - でも、
    それは生理現象として必ず起こるもの。

 「純粋な善意の中にこそ邪悪が潜む」





☆「日本子育て物語-育児の社会史」 上笙一郎 筑摩書房 1991年 ⑧【再掲載 2017.3】 

[出版社の案内]
原始時代から現代まで ― 子どもの歴史と子育ての歩みを、豊かな資
料を引きつつ興味深く語り、日本人の育児の知恵と子どもへの深い思い
を明らかにする。 」

1.JPG

≪封建時代後期≫②

◇「雀雀雀こ欲うし」の遊び - 「遊び」の本格的な成立
□絵本の中の子供たち  
  ピアジェ 
    遊び発達の三段階説
   ①実践的遊び → ②象徴的遊び → ③ルールのある遊び

  江戸時代に本格的遊び


□子供の知的能力の上昇を背景に
理由 
    ① 神祭の子供の遊びへの変貌
  ② 子供組の成立
    ③ 知的能力の上昇


□ルールの網の目をくぐり抜けて 
  ルール → 社会性


□遊びに潜む忌憚のない人間批評
「雀雀雀こ欲うし」
    - 仲間に高く評価されるにはどうすべきか
    = 人間の価値を見定め気力と知恵を鍛え、総体として人間の
     社会性を養うものだ

  「ルールのある遊び」
    → 社会性の涵養

  大人
    ルールのある遊びの勝ち負けが子供たちの社会性を養うのに役
   立つことを暗黙の内に信じていたから、表面的な惨酷さには、い
   たって寛大であった



◇童話と絵本の出現 - 児童文化意識の芽生え
□大人がつくって与える文化
  江戸時代 
    ① 教育が庶民のものに
  ② 子供組の成立 子供の自治
    ③ ルールのある遊び 民俗的・伝承的遊戯の完成
   ④ 児童文学の芽生え 「童話」と「絵本」
※ 「大人が子供たちに与えた文化」


□農山漁村の囲炉裏端にあったもの 
  口承文化としての「童話」


□上方子供本と江戸赤本
「書物」江戸赤本 
     一冊五文(一日一文二文の小遣い)


□子供の心性への思いやり
  「子供は大人と違う存在だ」とする考え
     「桃太郎」から妻つきの一条省き絵本にした
       = 児童文化意識
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