山折哲雄さんはこんなことを ⑳-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年 (6) /「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」 竹原泰三(ジャーナリスト) 『月刊少年育成』2005年4月号より③【再掲載 2015.3】 [読書記録 一般]
今日は9月25日水曜日です。
今回は、9月15日に続き、
山折哲雄さんはこんなことをの紹介20回目、
「こころの旅」の紹介 6回目です。
出版社の案内には、
「混沌とした時代状況の中で、宗教学者、山折哲雄が白洲正子、アレッ
クス・カー、佐々木幸綱、河合隼雄、松原泰道、杉山二郎、大澤真幸、
谷沢永一、山下悦子、森岡正博、芹沢俊介との対話を通して、人の生
き方、心の有様を様々に問う。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「日本における巡礼は 室町時代から
四国88カ所 西国33カ所 板東33カ所 秩父34カ所
江戸時代に浸透に浸透した。」
・「『同行二人』は御大師様、観音様との二人連れ」
・「美か信仰か」
・「古寺はこの世の終着駅 あの世への始発駅」
もう一つ、再掲載になりますが、竹原泰三さんの
「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」を載せます。
20年間の間に状況はどのように変わっているでしょうか。
☆山折哲雄さんはこんなことを ⑳-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年 (6)
◇松原泰道「名刹百選」への旅
□日本における巡礼の起源
室町時代から
四国88カ所 西国33カ所 板東33カ所 秩父34カ所
江戸時代に浸透
□弘法大師の聖地を訪ねる「遍路」
西国33カ所巡礼作法
いわれ
大和長谷寺 開山得道上人 養老2年(718)
キリスト教、イスラム教
= 往復運動
インド 仏教、ヒンドゥー教
= 円運動
四国88カ所
弘法大師の遺跡巡り
「同行二人」御大師様 観音様との二人連れ
和辻哲郎「古寺巡礼」
亀井勝一郎「大和古寺風物誌」
◎ 美 か 信仰か
□大和の黄金の巡礼ルート
大和の黄金ルート
「三輪山-長谷寺-室生寺」
→ 伊勢神宮
神仏習合 本地垂迹の地
室生寺
女高野山 桃源郷 和辻・亀井・土門 半跏思惟像
広隆寺
「君と親との恩のために家を造る。これを寺という。」
□北国の名刹を求めて
松島
瑞厳寺 法身窟 ~ 海の瞑想
山形
立石寺 入定信仰
□親鸞と稲田
泉岳寺 兵庫・花岳寺
怨霊鎮魂の寺
茨城県笠間市稲田 西念寺「教行心証」執筆
美しい筑波山
= 東山に似ている
西芳寺(苔寺)夢想国師
「盛りをば見る人多し散る花のあとを訪うこそ情けなりけり」
□各宗派総本山の見所
知恩院 勢至丸の像
□現代人にとっての古寺巡礼
自分の足でつくことが大切
古寺はこの世の終着駅 あの世への始発駅
□全国古寺名刹百選 松原・山折推薦
中部 ~ 可睡齋 吉崎別院
☆「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」 竹原泰三(ジャーナリスト) 『月刊少年育成』2005年4月号より③【再掲載 2015.3】
「赤十字(あかじゅうじ)」
「米作農家(こめさくのうか)」
「川下(かわした)」
子供たちの漢字の読み書きについての調査結果を見て、驚いてしまっ
た。
調査を受けた小学5年生の42パーセントが「赤十字」を「あかじゅう
じ」と読んでいる。
「米作」を「こめさく」と読んだ4年生は73パーセントにのぼった。
この調査は総合初等教育研究所が平成15年に、小学校で習う漢字1857
字について、子供たちの読み書きの力を調べたものだ。
同じような調査は昭和60年にも行われている。
前回調査と比べて正答率はほぼ互角だというから、一応の及第点はも
らえたことになるのだろう。
しかし、中身をみると前回調査よりも正答率が大幅に落ちた字がある。
研究所では「時代や環境の変化で、言葉がなじみの薄いものになった
影響もあるようだ」と分析している。
調査結果に対して、毎日新聞は
「漢字の力は落ちていないが、環境の変化を反映して書き言葉と話し言
葉がかい離している。家庭で言葉を使うょうにしてほしい」
という大学教授の話を紹介している。
漢字は日本人にとってなくてはならないものである。
その漢字が読めないとは、ゆゆしき問題だ。
漢字の側にも責任はある。
私のような団塊の世代にとっても昔の漢字、旧漢字はやっかいだ。そ
こで普段使う漢字の範囲を変えようという動きもある。
日常的に使われる漢字は「常用漢字」と呼ばれている。
その数は1945字、新聞も公用文もこの範囲の漢字を使うのが原則に
なっている。
しかし、一般的に使われている「育む(はぐくむ)」「応える(こたえ
る)」は含まれていない。大阪の「阪」も岡山の「岡」もない。また、人
名に使われる「國」や「澤」も常用漢字ではない。
一方、パソコンや携帯竜話の普及で、なかなか読めない漢字も、簡単
に変換されるようになった。
これらの情報機器には、おおむね6355字が搭載されている。
私たちが日頃使う漢字の範囲はどうあるべきか、常用漢字のあり方が
問われている。
問題は漢字だけにとどまらない。
去年公表されたOECDの調査では、日本の子供たちの文章の読解力が
落ちている、数学の問題を読んでも、問いの意味が理解できない、と指
摘された。
問題の意味がわからなければ、解答が出せるはずがない。
日本の別の調査では、大学生の「日本語力」が中学生程度に落ちてい
るという指摘もある。
「憂える」の意味を「喜ぶ」と思いこんでいるような大学生がすくなか
らずいる。また、「懐柔する」という言葉を「賄賂をもらう」「気持ち
を落ち着ける」などと思いこんでいたという。
子供たちの「日本語力」全体が落ちているといわざるを得ない。
去年公表された学力についての2つの国際調査の結果は、日本の学力
論争に大きな影響を与えた。
中山文部科学大臣は「日本の子供の学力はもはや世界一とはいえない」
と断定して、学習指導要領の見直しを中央教育審議会に諮問した。これ
からは国語や数学、理科の授業の強化を目指していくという。
それはそれで大切なことである。
義務教育で子供たちに何を教えるのか、ゆとり教育は何だったのか、
根本から考え直す必要がある。
しかし、学習指導要領を改めるだけで教育問題は解決するのだろう
か。
私はもっと大きな問題が横たわっているような気がしている。その典
型が、子供たちが勉強しなくなったことだ。
国際調査でも日本の子供たちの勉強時間は最低レベルにあること、逆
にテレビやゲームに興じる時間が長いことが指摘された。
子供たちは勉強の大切さはわかっているようなことをいうが、実際に
は勉強していない事実を深刻に受け止める必要がある。
中国をはじめ、発展著しい国の子供たちは猛烈に勉強している。
日本は戦後のある時期から、子供たちに勉強の大切さを教えることを
放棄した。
自由だとか個性だとかいって勉強しなくてもいいような雰囲気を作っ
てしまった。
結果として学力が低下したのは当然である。
それですんでいるのは、日本が平和で豊かだからだろう。
しかし、豊かな国は油断すると中から腐るといわれる。子供たちの日
本語力の低下は明らかである。
「ゆとり教育」などといっている場合ではない。
もう一度勉強することの大切さを子供たちに教えるべきである。
前回も書いたが、教育の原点は「読み書きそろばん」だ。どんな立派
な建物も、しっかりした土台がなければ建てることはできない。
今回は、9月15日に続き、
山折哲雄さんはこんなことをの紹介20回目、
「こころの旅」の紹介 6回目です。
出版社の案内には、
「混沌とした時代状況の中で、宗教学者、山折哲雄が白洲正子、アレッ
クス・カー、佐々木幸綱、河合隼雄、松原泰道、杉山二郎、大澤真幸、
谷沢永一、山下悦子、森岡正博、芹沢俊介との対話を通して、人の生
き方、心の有様を様々に問う。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「日本における巡礼は 室町時代から
四国88カ所 西国33カ所 板東33カ所 秩父34カ所
江戸時代に浸透に浸透した。」
・「『同行二人』は御大師様、観音様との二人連れ」
・「美か信仰か」
・「古寺はこの世の終着駅 あの世への始発駅」
もう一つ、再掲載になりますが、竹原泰三さんの
「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」を載せます。
20年間の間に状況はどのように変わっているでしょうか。
☆山折哲雄さんはこんなことを ⑳-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年 (6)
◇松原泰道「名刹百選」への旅
□日本における巡礼の起源
室町時代から
四国88カ所 西国33カ所 板東33カ所 秩父34カ所
江戸時代に浸透
□弘法大師の聖地を訪ねる「遍路」
西国33カ所巡礼作法
いわれ
大和長谷寺 開山得道上人 養老2年(718)
キリスト教、イスラム教
= 往復運動
インド 仏教、ヒンドゥー教
= 円運動
四国88カ所
弘法大師の遺跡巡り
「同行二人」御大師様 観音様との二人連れ
和辻哲郎「古寺巡礼」
亀井勝一郎「大和古寺風物誌」
◎ 美 か 信仰か
□大和の黄金の巡礼ルート
大和の黄金ルート
「三輪山-長谷寺-室生寺」
→ 伊勢神宮
神仏習合 本地垂迹の地
室生寺
女高野山 桃源郷 和辻・亀井・土門 半跏思惟像
広隆寺
「君と親との恩のために家を造る。これを寺という。」
□北国の名刹を求めて
松島
瑞厳寺 法身窟 ~ 海の瞑想
山形
立石寺 入定信仰
□親鸞と稲田
泉岳寺 兵庫・花岳寺
怨霊鎮魂の寺
茨城県笠間市稲田 西念寺「教行心証」執筆
美しい筑波山
= 東山に似ている
西芳寺(苔寺)夢想国師
「盛りをば見る人多し散る花のあとを訪うこそ情けなりけり」
□各宗派総本山の見所
知恩院 勢至丸の像
□現代人にとっての古寺巡礼
自分の足でつくことが大切
古寺はこの世の終着駅 あの世への始発駅
□全国古寺名刹百選 松原・山折推薦
中部 ~ 可睡齋 吉崎別院
☆「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」 竹原泰三(ジャーナリスト) 『月刊少年育成』2005年4月号より③【再掲載 2015.3】
「赤十字(あかじゅうじ)」
「米作農家(こめさくのうか)」
「川下(かわした)」
子供たちの漢字の読み書きについての調査結果を見て、驚いてしまっ
た。
調査を受けた小学5年生の42パーセントが「赤十字」を「あかじゅう
じ」と読んでいる。
「米作」を「こめさく」と読んだ4年生は73パーセントにのぼった。
この調査は総合初等教育研究所が平成15年に、小学校で習う漢字1857
字について、子供たちの読み書きの力を調べたものだ。
同じような調査は昭和60年にも行われている。
前回調査と比べて正答率はほぼ互角だというから、一応の及第点はも
らえたことになるのだろう。
しかし、中身をみると前回調査よりも正答率が大幅に落ちた字がある。
研究所では「時代や環境の変化で、言葉がなじみの薄いものになった
影響もあるようだ」と分析している。
調査結果に対して、毎日新聞は
「漢字の力は落ちていないが、環境の変化を反映して書き言葉と話し言
葉がかい離している。家庭で言葉を使うょうにしてほしい」
という大学教授の話を紹介している。
漢字は日本人にとってなくてはならないものである。
その漢字が読めないとは、ゆゆしき問題だ。
漢字の側にも責任はある。
私のような団塊の世代にとっても昔の漢字、旧漢字はやっかいだ。そ
こで普段使う漢字の範囲を変えようという動きもある。
日常的に使われる漢字は「常用漢字」と呼ばれている。
その数は1945字、新聞も公用文もこの範囲の漢字を使うのが原則に
なっている。
しかし、一般的に使われている「育む(はぐくむ)」「応える(こたえ
る)」は含まれていない。大阪の「阪」も岡山の「岡」もない。また、人
名に使われる「國」や「澤」も常用漢字ではない。
一方、パソコンや携帯竜話の普及で、なかなか読めない漢字も、簡単
に変換されるようになった。
これらの情報機器には、おおむね6355字が搭載されている。
私たちが日頃使う漢字の範囲はどうあるべきか、常用漢字のあり方が
問われている。
問題は漢字だけにとどまらない。
去年公表されたOECDの調査では、日本の子供たちの文章の読解力が
落ちている、数学の問題を読んでも、問いの意味が理解できない、と指
摘された。
問題の意味がわからなければ、解答が出せるはずがない。
日本の別の調査では、大学生の「日本語力」が中学生程度に落ちてい
るという指摘もある。
「憂える」の意味を「喜ぶ」と思いこんでいるような大学生がすくなか
らずいる。また、「懐柔する」という言葉を「賄賂をもらう」「気持ち
を落ち着ける」などと思いこんでいたという。
子供たちの「日本語力」全体が落ちているといわざるを得ない。
去年公表された学力についての2つの国際調査の結果は、日本の学力
論争に大きな影響を与えた。
中山文部科学大臣は「日本の子供の学力はもはや世界一とはいえない」
と断定して、学習指導要領の見直しを中央教育審議会に諮問した。これ
からは国語や数学、理科の授業の強化を目指していくという。
それはそれで大切なことである。
義務教育で子供たちに何を教えるのか、ゆとり教育は何だったのか、
根本から考え直す必要がある。
しかし、学習指導要領を改めるだけで教育問題は解決するのだろう
か。
私はもっと大きな問題が横たわっているような気がしている。その典
型が、子供たちが勉強しなくなったことだ。
国際調査でも日本の子供たちの勉強時間は最低レベルにあること、逆
にテレビやゲームに興じる時間が長いことが指摘された。
子供たちは勉強の大切さはわかっているようなことをいうが、実際に
は勉強していない事実を深刻に受け止める必要がある。
中国をはじめ、発展著しい国の子供たちは猛烈に勉強している。
日本は戦後のある時期から、子供たちに勉強の大切さを教えることを
放棄した。
自由だとか個性だとかいって勉強しなくてもいいような雰囲気を作っ
てしまった。
結果として学力が低下したのは当然である。
それですんでいるのは、日本が平和で豊かだからだろう。
しかし、豊かな国は油断すると中から腐るといわれる。子供たちの日
本語力の低下は明らかである。
「ゆとり教育」などといっている場合ではない。
もう一度勉強することの大切さを子供たちに教えるべきである。
前回も書いたが、教育の原点は「読み書きそろばん」だ。どんな立派
な建物も、しっかりした土台がなければ建てることはできない。
こんばんは^^
読み書きそろばん、大事ですね。
この頃道を歩いていても、幼い子を連れた母親が片手スマホで歩いています。これでは子供は親から学べませんね。
by mm (2024-09-25 19:18)
mmさん ありがとうございます。
子どもは大人をよく見ていますね。
わたしも、自分が間違ったことを子どもの前でしていたら、
ごまかさず謝らなければと思っています。
by ハマコウ (2024-09-25 21:59)
人様に提出するもので手書きにしなければならないものが
稀にあり、普段文字を書かないと不勉強が発覚し
恥ずかしい思いをするのでなるべく手書きに拘っています。
by t-yahiro (2024-09-27 00:07)
t-yahiroxさん ありがとうございます。
コロナ禍を機にタブレットが導入されました。子どもたちの操作の進歩に驚きますが、漢字を覚えられる指導の工夫も大切ですね。
by ハマコウ (2024-09-27 06:30)