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山折哲雄さんはこんなことを 21-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年(7) /「教師のすごい仕事術」森川正樹 東洋館出版社 2013年 ⑤(最終)【再掲載 2015.10】 [読書記録 一般]

今日は10月5日土曜日です。


今回は、9月25日に続き、
山折哲雄さんはこんなことをの紹介21回目、
「こころの旅」の紹介 7回目です。


出版社の案内には、


「混沌とした時代状況の中で、宗教学者、山折哲雄が白洲正子、アレッ
 クス・カー、佐々木幸綱、河合隼雄、松原泰道、杉山二郎、大澤真幸、
 谷沢永一、山下悦子、森岡正博、芹沢俊介との対話を通して、人の生
 き方、心の有様を様々に問う。」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「宗教は人間を飼い慣らすシステム - やさしく飼い慣らす」


・「美空ひばりは時代の悲しみを歌った歌手であり、悲しみを共有する
時代の多くの人々の心を捉えた」


・「ロックにより悲しみの時代から怒りの時代に。悲しみの連帯から個
別的な孤立性(怒りの個別性)に」


・「『子どもは苦しみによって泣く。しかし大人は悲しみによって泣く。』
 - キルケゴール」






☆山折哲雄さんはこんなことを 21-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年(7)

◇杉山二郎・大澤真幸「旅と巡礼の原点を求めて」
  果てしない旅が始まった 
    カミの旅とヒトの旅が分化していく
縄文文化 山から平地へ
精神的なルート
     → 神の巡礼と人の巡礼に文化
 
  定住した身体にも本来の移動性が潜んでいる



◇谷沢永一「司馬遼太郎を語る」
  司馬の図書 
    15万冊 「自分の人生の95%は書庫」イマジネーション中心
 
  日本人の支え 日本人の倫理観・宗教心
    山本周五郎文学と司馬遼太郎文学
  鎮魂歌文学 平家物語・太平記
    左翼人の天敵 
     - ここの感情を全部包んでしまう生き方が日本的
 
  理性の人・言葉の人
宗教は人間を飼い慣らすシステム 
     - やさしく飼い慣らす
好きな女性 
     - 賢い女と純な女
 
  底辺に流れる義侠心 
  日本人の気概
男性的気概 
     - 自分の能力の限りにおいて頑張るという気迫
 
  新たな史観を築く




◇山下悦子・森岡正博「歌謡曲の変遷に見る日本人の悲哀感」
□尾崎豊と美空ひばり 
美空ひばりの死 平成元年 昭和の終焉
ひばりが死んで国民が共通に歌える歌がだんだんなくなった
      戦前 「誰か故郷を思わざる」
戦後 「悲しい酒」
→ 歌謡番組の衰退
 
□悲しみの演歌から怒りのロックンロールへ
美空ひばり
   = 時代の悲しみを歌った歌手
◎悲しみを共有する時代の多くの人々の心を捉えた
悲哀感・無常観
演歌に傾いていった
- 働けば働くほど心の空洞が広がっていった(演歌の心情)
 1980年代以降 急に国民の支持を失っていく
- ロックブーム 
        ◎ 苦しみ怒りのメロディー
特別の階層によって個別化される
<悲しみの時代から怒りの時代へ>
 

□悲哀の感情をどう表現するか
  悲しみの連帯 ←→ 個別的な孤立性(怒りの個別性)
   = 特定の世代の音楽
平成4年の尾崎の死
 

□時代は悲しみを削除しようとしている
コマーシャルソングのすべてが長調(藤原新也)
- 短調排除の感性(悲哀感を排除する感性)
  キルケゴール
   「子どもは苦しみによって泣く。しかし大人は悲しみによって
    泣く。」
    ◎ 子どもは生理的な苦しみをコントロールできない
 

□尾崎は「子ども性」を持ったアーチストだったのか
 鬼ごっこは高度な遊び  
    鬼の立場とそうでない立場  
 - 極端に偏向 
  ◎短調 無常観 悲哀感の要素が希薄
 

□メディアの変貌が歌謡曲の嗜好を変えた
演歌と風土 日本の固有性 風土
 

□チベットで流行る山口百恵
  ダライラマと山口百恵は同じくらいの人気
 

□尾崎作品の核とは「悲哀感」でなく「愛」「やすらぎ」
  超越者と向き合う姿勢
誰もが「救い」を必要としている
父的なものへの渇望


◇芹沢俊介「マインド・DNA・飢餓」
  コンビニエンスマインド

  心と物との対立を溶かす「マインド」

  私たちはいつも悪魔的な世界にいる
 
  エコロジーの先は食人である
二大欲望  民族的エゴ  宗教的エゴ
 
  近代主義に置かされた文学の世界
「強い歴史」と「弱い歴史」





☆「教師のすごい仕事術」森川正樹 東洋館出版社 2013年 ⑤(最終)【再掲載 2015.10】

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◇教室オノマトペ
  キビキビ(行動) 
  スラスラ(作文)
  ハラハラ  
  ワクワク    


[授業づくり]編

◇あなたのクラスが生まれ変わる瞬間
  教師が何を教えてきたかではなく子供が何を受け取ったか
    どの子にも残ったものはあったのか? 
    どの子にもおみやげを持たせることはできたか

  「なぜその子を指名したのか」言えますか 
   授業行為には意味がなければなりません

  音読は「宿題」で終わらせない

  「どの子も意識」をもつ
    アイコンカード
 
  時には敢えて子供を困らせてみる
    子どもたちを敢えて困らせてみることでその反射力を育ててい
   くことも大切
 
  文房具のTPOを教えていますか
    筆箱を落とす子は勉強が得意ではない子が多い
    答え合わせをするときは赤鉛筆だけを出しておく
    消しゴムを使うときと使わない時を意識させる

  子供の反応を事前に考える「すごい効果」     

  予想「ありえないような考え」
       「出るだろう意見」
       「出てほしい意見」
    カテゴリー分け
     → 発問問い直し
 
  研究授業を見る6つのポイント
   ① 授業者の視線を追う              
   教室の端から端まで行き届いているか  机間指導
   ② 授業者の褒め言葉だけを集めてみる
   落ち着きのあるクラス、子供の意欲が高いクラスは担
      任の褒め言葉が多い  
   ③ 子供の発言だけを集めてみる
   問い返し言い換えが多い
        → 仲間の発言を大切にする指導がされている
       「もう一度いってください」
     →普段から話し方を押さえている
                                   
     「P273を見てください」    
   ④「指示の明確さ」に注目する 
  発問や指示が明確か
   ⑤「板書の見やすさ」に注目する
   ⑥その他 
   学級文庫 教室環境
 
   教室で「思考の下見」をする
 
   授業ではこんな「寄り道」をしている?
      寄り道はその子らしい世界を獲得させるきっかけになる

  「これが生まれて初めての授業」だと思ってみる
 
  毎回新鮮な気持ちで授業をする    


◇教師として最も大切なこと
 「気づき」と「やる気」はコインの裏表
    子供のやる気の導火線にどの角度から火を付けるか
      → 教師の道具 : 表情 態度 声 ジェスチャー 言葉

◇終わりに  
 「教師になってよかったよ」と心の底から思える人生を歩こう
    真摯という言葉が似合わない教師にはなりたくない
   誠実、熱血が似合わない教師にも…
    - ◎ 教師は「くさい言葉」が似合う職業


◇森川正樹
  兵庫県生
    兵庫教育大学・大学院 言語系教育分野(国語)修了
  学校教育学修士 兵庫県尼崎市立武庫川小学校教諭
  教師塾「あまから」代表  難波読書会「月の丘」主宰
  「教師の笑顔向上委員会」代表
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