「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ④ /「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑦【再掲載 2014.9】 [読書記録 一般]
今日は10月6日、日曜日です。
今回は、9月29日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介 4回目です。
出版社の案内には、
「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
未来の形をつかむことは誰にでもできる。
20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
きく、早く変わるだろう。
テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
よっては取り返しのつかない可能性もある。
この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
未来を考えられる力がきっとついているだろう。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「アメリカは歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握してい
る」
・「MMT(現代貨幣理論)とは、異常な状態に陥らない限り、財政赤字
が膨らまろうが、自国通貨を発行している限り、インフレはコント
ロール可能という理論」
・「2040年『地方消滅』は現実問題である。公共インフラが民営化、運
営委託の流れが進み、人も金も足りない中、民間に運営や更新を任
せようという流れが加速する」
・「日本経済を支えた3つは< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >」
・「日本は公的保険制度は大変充実しているから、民間の保険には入ら
ない方がいい」
もう一つ、再掲載になりますが、油布佐和子さん編の
「教師の現在 教職の未来」⑦を載せます。
子供の未来、教職の未来が明るくなることを望みます。
☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ④
◇あなたの不安に直結する未来の経済-年金 税金 医療費(2)
日本で素早い経済対策ができないのはなぜか
国税庁
- 税金を取るところ
市町村
- 個人所得や財産などの情報を収集し、税を課し、必要に
応じて給付も行うところ
↑↓
◎アメリカ
歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握している
から、細かい基準を設けながら適宜転換できた
会社員が最も税金を払っている
「トーゴーサン」税金の捕捉率
給与 10割 自営業 5割 農林水産業 3割
マイナンバー 真面目に納付している人がバカを見る?
ベーシックインカムは実現するか
ベーシックインカム
- 社会給付を現金給付に一本化して国民に最低所得を保障
するしくみ
社会全体でほんのはずみであっという間に困窮しかねない層が
分厚くなっている
~ 非正規雇用の拡大
救世主になるかもしれない経済学理論、MMT(現代貨幣理論)
異常な状態に陥らない限り、財政赤字が膨らまろうが、自国通
貨を発行している限りインフレはコントロール可能という
~ 海外では「日本がMMTの成功例」という評価すらある
- 検討の余地はある
日本のGDPはお先真っ暗なのか
人口が増えない国はお先真っ暗
日本人口のピークは2008年 高齢者白書 高齢者率
2045年 1億1000万人を割る 2035年 32.8%
2055年 1億人を下回る 2065年 38.4%
2100年 6000万人程度
※ 地方への打撃が大きい
地銀はすでに存在が危ぶまれている 2040年「地方消滅」は現実問題
公共インフラが民営化、運営委託の流れ
= 人も金も足りない中、民間に運営や更新を任せようとい
う流れが加速する
教育分野の2040年は厳しい
学習支援産業
~ 約350万人従事の巨大産業
日本の大学
782校2021年 ← 499校 1989年
◎ 同調圧力から大学が増えた
進学率
1994年-30.1% 2004年-42.4% 2010年-51.5% 2018年-53.3%
逃げ切れるか?
50代前半以下は2040年に向けて備えが必要
退職金はそもそも支払わなくても違法ではない
退職金は社内制度に過ぎない
現時点 2021年
大企業は約9割 日本全体では約8割に退職金制度
減額
平均は 1997年 3023万円 → 2017年 1997万円
退職金は給料が安い代わりに退職時に多く支払うことから生まれた
起源は江戸時代の「のれん分け」からか? 1917年三菱「使用人退職手当内規」
生産現場人手不足のため、
「今は高い賃金を払えないが長く働くほどお金がもらえる」
= 賃金の後払いのようなしくみ
◎日本経済を支えた3つ< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >
◎ 退職金を当てにするのは危険
民間の保険には入らない方がいい
公的保険制度は大変充実している
預貯金はもう意味が無い
これからの時代はテクノロジーよりも政治が株価を決める
資産形成したいならインデックスファンド
◎「その国自体が大丈夫か」という視点
☆「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑦【再掲載 2014.9】
[出版社の案内]
変化しつつある社会の中で、教育の現状と意義を考察する。5では制度
的な制約のなかで多様な役割を求められる現代の教師の現実を検証し、
未来の教師像はいかにあるべきかを様々な視点から模索する。
◇管理職はおいしいか?
校長昇進の経済的
メリット
◎ 一般教諭3億円にプラス2500万円程度
デメリット
▲ 長時間通勤,毎日出勤,勤務時間増
□差し引きして価値はあるか?
権限と同時に責任も
→ 保険も必要な時代に
◇学校縮小論と教師役割-これからの教師像- 小浜逸郎(1)
義務教育縮小論の根拠
1997.7『子供は親が教育しろ!』(草思社)
Ⅰ 改革動機の原則を
① 苦しんでいる人が多い
② 無駄が多い
③ 時代に合わない
Ⅱ 教育改革は教師の苦しみを軽減することを第一義とすべき
Ⅲ 教師がシステムのタテマエと子供のホンネとの間で苦しん
でいる
Ⅳ 思い切って義務教育機能を縮小すべき
= ※ 古いシステムに託すべきではない
学校教師の社会的位置
現代の社会権力の性格
学校教師の社会的存在 - 社会了解の構造
「相互委託」 -「役割期待」医者と患者
◎「委託」された社会権力としての教師
公教育の教師
= 近代社会の成人成員として必要であるとされている知識
や人格的資質を子供に植え付けるために,多くの他人の子
供の生活の一部を一定期間拘束する機能を「委託」された
職業である
委託者はある理念的な「社会力」とでもいったもの
- 学校教師は,常に見えない主体からの権力のエージェントな
のであって,しかも,一人一人の人間(子供)に対する全面的
権力代行者ではなく,部分的な権力代行者であるという本質を
持っている。
※ 国家と家庭という二つの相異なる社会的実体からの委託
教師「委託」の特色(解説の部分は略=ハマコウ註)
① 委託の実体的な主体が国家と家庭という全く立場の異なる二
者に分かれている
② 二つの委託主体のうち直接的な契約者が国家に一方的に偏っ
ている
③ 委託した主体と,その委託業務(教育サービス)を直接受け
る主体(=子供)とが異なっている
④ 委託期間が連続的で非常に長期に渡る
今回は、9月29日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介 4回目です。
出版社の案内には、
「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
未来の形をつかむことは誰にでもできる。
20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
きく、早く変わるだろう。
テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
よっては取り返しのつかない可能性もある。
この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
未来を考えられる力がきっとついているだろう。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「アメリカは歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握してい
る」
・「MMT(現代貨幣理論)とは、異常な状態に陥らない限り、財政赤字
が膨らまろうが、自国通貨を発行している限り、インフレはコント
ロール可能という理論」
・「2040年『地方消滅』は現実問題である。公共インフラが民営化、運
営委託の流れが進み、人も金も足りない中、民間に運営や更新を任
せようという流れが加速する」
・「日本経済を支えた3つは< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >」
・「日本は公的保険制度は大変充実しているから、民間の保険には入ら
ない方がいい」
もう一つ、再掲載になりますが、油布佐和子さん編の
「教師の現在 教職の未来」⑦を載せます。
子供の未来、教職の未来が明るくなることを望みます。
☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ④
◇あなたの不安に直結する未来の経済-年金 税金 医療費(2)
日本で素早い経済対策ができないのはなぜか
国税庁
- 税金を取るところ
市町村
- 個人所得や財産などの情報を収集し、税を課し、必要に
応じて給付も行うところ
↑↓
◎アメリカ
歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握している
から、細かい基準を設けながら適宜転換できた
会社員が最も税金を払っている
「トーゴーサン」税金の捕捉率
給与 10割 自営業 5割 農林水産業 3割
マイナンバー 真面目に納付している人がバカを見る?
ベーシックインカムは実現するか
ベーシックインカム
- 社会給付を現金給付に一本化して国民に最低所得を保障
するしくみ
社会全体でほんのはずみであっという間に困窮しかねない層が
分厚くなっている
~ 非正規雇用の拡大
救世主になるかもしれない経済学理論、MMT(現代貨幣理論)
異常な状態に陥らない限り、財政赤字が膨らまろうが、自国通
貨を発行している限りインフレはコントロール可能という
~ 海外では「日本がMMTの成功例」という評価すらある
- 検討の余地はある
日本のGDPはお先真っ暗なのか
人口が増えない国はお先真っ暗
日本人口のピークは2008年 高齢者白書 高齢者率
2045年 1億1000万人を割る 2035年 32.8%
2055年 1億人を下回る 2065年 38.4%
2100年 6000万人程度
※ 地方への打撃が大きい
地銀はすでに存在が危ぶまれている 2040年「地方消滅」は現実問題
公共インフラが民営化、運営委託の流れ
= 人も金も足りない中、民間に運営や更新を任せようとい
う流れが加速する
教育分野の2040年は厳しい
学習支援産業
~ 約350万人従事の巨大産業
日本の大学
782校2021年 ← 499校 1989年
◎ 同調圧力から大学が増えた
進学率
1994年-30.1% 2004年-42.4% 2010年-51.5% 2018年-53.3%
逃げ切れるか?
50代前半以下は2040年に向けて備えが必要
退職金はそもそも支払わなくても違法ではない
退職金は社内制度に過ぎない
現時点 2021年
大企業は約9割 日本全体では約8割に退職金制度
減額
平均は 1997年 3023万円 → 2017年 1997万円
退職金は給料が安い代わりに退職時に多く支払うことから生まれた
起源は江戸時代の「のれん分け」からか? 1917年三菱「使用人退職手当内規」
生産現場人手不足のため、
「今は高い賃金を払えないが長く働くほどお金がもらえる」
= 賃金の後払いのようなしくみ
◎日本経済を支えた3つ< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >
◎ 退職金を当てにするのは危険
民間の保険には入らない方がいい
公的保険制度は大変充実している
預貯金はもう意味が無い
これからの時代はテクノロジーよりも政治が株価を決める
資産形成したいならインデックスファンド
◎「その国自体が大丈夫か」という視点
☆「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑦【再掲載 2014.9】
[出版社の案内]
変化しつつある社会の中で、教育の現状と意義を考察する。5では制度
的な制約のなかで多様な役割を求められる現代の教師の現実を検証し、
未来の教師像はいかにあるべきかを様々な視点から模索する。
◇管理職はおいしいか?
校長昇進の経済的
メリット
◎ 一般教諭3億円にプラス2500万円程度
デメリット
▲ 長時間通勤,毎日出勤,勤務時間増
□差し引きして価値はあるか?
権限と同時に責任も
→ 保険も必要な時代に
◇学校縮小論と教師役割-これからの教師像- 小浜逸郎(1)
義務教育縮小論の根拠
1997.7『子供は親が教育しろ!』(草思社)
Ⅰ 改革動機の原則を
① 苦しんでいる人が多い
② 無駄が多い
③ 時代に合わない
Ⅱ 教育改革は教師の苦しみを軽減することを第一義とすべき
Ⅲ 教師がシステムのタテマエと子供のホンネとの間で苦しん
でいる
Ⅳ 思い切って義務教育機能を縮小すべき
= ※ 古いシステムに託すべきではない
学校教師の社会的位置
現代の社会権力の性格
学校教師の社会的存在 - 社会了解の構造
「相互委託」 -「役割期待」医者と患者
◎「委託」された社会権力としての教師
公教育の教師
= 近代社会の成人成員として必要であるとされている知識
や人格的資質を子供に植え付けるために,多くの他人の子
供の生活の一部を一定期間拘束する機能を「委託」された
職業である
委託者はある理念的な「社会力」とでもいったもの
- 学校教師は,常に見えない主体からの権力のエージェントな
のであって,しかも,一人一人の人間(子供)に対する全面的
権力代行者ではなく,部分的な権力代行者であるという本質を
持っている。
※ 国家と家庭という二つの相異なる社会的実体からの委託
教師「委託」の特色(解説の部分は略=ハマコウ註)
① 委託の実体的な主体が国家と家庭という全く立場の異なる二
者に分かれている
② 二つの委託主体のうち直接的な契約者が国家に一方的に偏っ
ている
③ 委託した主体と,その委託業務(教育サービス)を直接受け
る主体(=子供)とが異なっている
④ 委託期間が連続的で非常に長期に渡る
10年後すらどうなっているかわからないのに20年後は見当がつきません。ただ20年後の年齢を考えると、そのときまでにはこうなっていたいという願望はありますね。
by いっぷく (2024-10-06 14:46)
いっぷくさん ありがとうございます。
21世紀に入ってからの四半世紀でも、
思っていたより進んだこともあれば、
言われていたより進んでいないと思うことがあります。
2050年、生きているとしたら、わたしは90歳くらい。
どうなっているでしょうか。
by ハマコウ (2024-10-06 15:30)
「2040年の未来予測」
ハマコウさんの出版社の案内を読みせて頂いただけでも、沢山の不安が残りますね。私の時代は頑張れば何とかなる時代でもありましたが、
今頑張ってお仕事をされている方を思うと、非常に心配になります。
by 馬場 (2024-10-06 15:46)
馬場さん ありがとうございます。
書かれている明るい面が実現するとよいのですが‥。
先のことを想像しながら、予測しながら暮らすことも大切だと
本を読み感じました。
by ハマコウ (2024-10-06 17:58)