「『本が売れない』と言うけれど」永江朗 ポプラ社 2014年 ④(最終) /「教師の生き方・考え方」国分康孝 金子書房 1995年 ④ [読書記録 一般]
今日は10月29日、火曜日です。
今回は、10月26日に続いて、永江朗さんの
「『本が売れない』と言うけれど」の紹介4回目 最終です。
出版社の案内には、
「ギモン1 本を読む人は本当に減っている?
ギモン2 売れていないなら、どうして出版関係者は忙しい?
出版不況といわれる現在、本はたしかに『売れなくなった』。商い
不振で暇になるかと思いきや、本に携わる人たちは、ますます忙しい。
日本の読書は、本は、どこへ向かうのか? 日本独自の流通システム、
変わる書店の形、ネットの世界との関係性など、出版業界のこれまで
を振り返り、読み手と本をつなぐ新たな出会いの形を模索する。
本は誰かに読まれて初めてその存在の意味を持つ。出版社も書店も
取次も、『本』を『読者』に手渡すためにある。
著者が10 年かけて書いた本が、書店の店頭から1週間で姿を消し、
多くの読者が知らないうちに断裁されパルプになってしまう状況は、
『本』と『読者』のためになっているだろうか。 ――本文より」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「マージン率もマージン高も出版社が決めている。本屋は減っている
が出版社はあまり減らない。アウトソーシングできるから」
・「活気があるのは本だけに頼らないから」
・「出版不況の原因 ①バブルの崩壊と日本経済の長期不況 ②郊外化
と商店街の衰退 ③高齢化と人口構成の変化 ④ブックオフ アマ
ゾン マーケットプレイス 図書館 ⑤メディアの関わり方の変化」
・「どこを変えるべきか 何から変えるべきか。流通の改善、高利益率
化、返品率40%の前提、脱・本の多産多死・短命化」
もう一つ、再掲載になりますが、國分康孝さんの
「教師の生き方・考え方」④を載せます。
☆「『本が売れない』と言うけれど」永江朗 ポプラ社 2014年 ④(最終)
◇本屋は儲からないと言うけれど
「35歳限界説」
「薄利多売」の理由
理想の粗利と本の値段
35%
ランキング依存とリスクの最小限化
定価を決める出版社の責任
マージン率もマージン高も出版社が決めている
本屋は減っているが出版社はあまり減らない
アウトソーシングできる(製紙 印刷 製本)
本の値段を倍に ちくま学芸文庫
何冊売ってもマージンは同じでいいのか
出版社も本屋も取り次ぎにおんぶにだっこ
◇「話題の新刊」もベストセラーもいらない
活気があるのは本だけに頼らないから
「ヴイレッジ・ヴァンガード」
1986年名古屋で創業 菊地敬一
1 雑貨と書籍・雑誌を混在させた
パーティグッズ 間口の広さ
2 本屋について突き放して
新刊を置かないベストセラーを追いかけない
→ 面白い本をそろえた
3 客層についての思い切り
ヴィレッジ・ヴァンガードを好きだと思う客だけ
でいい
おっさん、おばさん立ち入り無用
4 フマジメに徹している
本
→ ブランドに利用価値がある
ビールも本棚も売る
B&B BOOK &BEER
「ベストセラーは置いていません」
大阪・心斎橋 スタンダード・ブックストア
2006~ 前身は1982~
書籍・雑誌と雑貨、カフェ
大人向けヴィレッジ・ヴァンガード
取り次ぎが提案する新たな書店
2013年 KITTE(東京駅の隣)
マルノウチ・リーディング・スタイル(本屋)
書籍(50坪)・雑誌 雑貨(50坪) カフェ(50坪)
大手取次の経営 大阪屋の子会社 リーディング・スタイル
本を売るためにコーヒーを売る
2012年 東京堂書店がリニューアル(神田)
ブック&カフェ
500円の文庫を売り続けるために200円のコーヒー
「人材こそ財産」街全体の価値を高める
長崎書店(熊本市)1889年創業
2006年リニューアル シックに セレクトショップ型に
◇エピローグ
物事は自動販売機じゃない
出版不況の原因
① バブルの崩壊と日本経済の長期不況
雑誌-広告
② 郊外化と商店街の衰退
超大型書店(メガストア)
③ 高齢化と人口構成の変化
若者向けの本は売れない
④ ブックオフ アマゾン マーケットプレイス 図書館
⑤ メディアの関わり方の変化
出版界で対応できること できないこと
どこを変えるべきか 何から変えるべきか
・流通の改善
・利益率を高くする
・返品率40%を前提に
・脱 本の多産多死・短命化
新しい本屋を作ろう
古書店
「本」と「読者」のために
本が第一
◇永江朗
1958年 北海道生 フリーライター
「哲学からアダルトビデオまで」
☆「教師の生き方・考え方」国分康孝 金子書房 1995年 ④
[出版社の案内]
教師としての自信を失ってしまいそうな時は、考え方を変えるか、行動
そのものを変えることが解消につながる。生徒に語れる自分の人生の哲
学を築くために、カウンセリングの視点から教師の仕事を解説し提言す
る。

◇自己開示的援助
自己開示は援助法の一つ
必要ならば教師はあるがままの自分を提示する勇気を持つ
教師が自己開示しなければ生徒は人生とはどんなものか分から
ないまま,自己中心性から脱却できない
□自分の提示
① 思考の自己開示
自分の人生観 価値観 ビリーフの開示
② 感情の自己開示
うれしい 悲しい 残念だ 等の開示
③ 行動の自己開示
□教育上の意味
① 生徒の生き方や問題への取り組みのヒントに
② 生徒も自己開示的になる
ヒューマンネットワーク
仲間同士の心のふれあいの促進
③ 親近感を増す
教師ものびのびと
□自己開示が有用な場合
① わがままで世間知らずの場合
② 良心的すぎて一つの考えに(ねばならぬ)に固執している
③ 先の見えない人
④ お人好しすぎて人が自分をどう見ているかに気が付かない
人
⑤ ある危機的状況におかれて判断が鈍っているとき
◇担任不信
隠された役割
頼りない教師
- 担任不信
- 頭の使い方が足りないから
プロフェッショナル
= その都度、頭をフルに回転させて自己決断(行動選択)して
いく
「生徒の求めるものに応じる」ために工夫を凝らす
(1)現実原則の学習
戦後教育は児童中心という美名のもとに現実原則(禁止命令)
に対決させることをためらった。
= しつけ 「~させている」
現実原則になじめない
= 非常識 我慢が足りない 他人のせいにする
対策
= 禁止・命令(現実原則)の提示をためらわない
子どもにフラストレーションを与え,それに耐えてもらう。
子どもはフラストレーション体験を強いる超自我対象(教
師)には,信頼感を持つ。
(2)グループへの同一化
「これは自分のグループである」というグループとの一体感
登校拒否の原因
グループの中で人間関係を持つ能力が低下してきている
□問題
① 心理的離乳がされにくい。- 幼児性が抜けない。
② 仲間からの耳学問がないので,現実問題の処理も不手際
が多い。
③ 所属集団がないということは人生の居場所がない。生き
甲斐がない。
④ 人が自分をどう見ているのか気が付かない。自己概念や
アイデンティティが定まりにくい。
⑤ 言動を模倣する機会が少ない。認知世界が拡大せず,生活
空間が狭くなる。
- ◎ 構成的グループエンカウンター
(3)人生哲学の学習
人生哲学を定めにくい苦悩 モラトリアム
教師や親が自分の人生哲学を語ることが大切
他者の考えにふれて自分の考えがはっきりする
人生哲学を育てるには
ホームの手伝い
工場のアルバイト
キャンプ・合宿
講演会 研修会
(4)自己主張能力の学習
自分の面倒ぐらいは自力で見よ
今回は、10月26日に続いて、永江朗さんの
「『本が売れない』と言うけれど」の紹介4回目 最終です。
出版社の案内には、
「ギモン1 本を読む人は本当に減っている?
ギモン2 売れていないなら、どうして出版関係者は忙しい?
出版不況といわれる現在、本はたしかに『売れなくなった』。商い
不振で暇になるかと思いきや、本に携わる人たちは、ますます忙しい。
日本の読書は、本は、どこへ向かうのか? 日本独自の流通システム、
変わる書店の形、ネットの世界との関係性など、出版業界のこれまで
を振り返り、読み手と本をつなぐ新たな出会いの形を模索する。
本は誰かに読まれて初めてその存在の意味を持つ。出版社も書店も
取次も、『本』を『読者』に手渡すためにある。
著者が10 年かけて書いた本が、書店の店頭から1週間で姿を消し、
多くの読者が知らないうちに断裁されパルプになってしまう状況は、
『本』と『読者』のためになっているだろうか。 ――本文より」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「マージン率もマージン高も出版社が決めている。本屋は減っている
が出版社はあまり減らない。アウトソーシングできるから」
・「活気があるのは本だけに頼らないから」
・「出版不況の原因 ①バブルの崩壊と日本経済の長期不況 ②郊外化
と商店街の衰退 ③高齢化と人口構成の変化 ④ブックオフ アマ
ゾン マーケットプレイス 図書館 ⑤メディアの関わり方の変化」
・「どこを変えるべきか 何から変えるべきか。流通の改善、高利益率
化、返品率40%の前提、脱・本の多産多死・短命化」
もう一つ、再掲載になりますが、國分康孝さんの
「教師の生き方・考え方」④を載せます。
☆「『本が売れない』と言うけれど」永江朗 ポプラ社 2014年 ④(最終)
◇本屋は儲からないと言うけれど
「35歳限界説」
「薄利多売」の理由
理想の粗利と本の値段
35%
ランキング依存とリスクの最小限化
定価を決める出版社の責任
マージン率もマージン高も出版社が決めている
本屋は減っているが出版社はあまり減らない
アウトソーシングできる(製紙 印刷 製本)
本の値段を倍に ちくま学芸文庫
何冊売ってもマージンは同じでいいのか
出版社も本屋も取り次ぎにおんぶにだっこ
◇「話題の新刊」もベストセラーもいらない
活気があるのは本だけに頼らないから
「ヴイレッジ・ヴァンガード」
1986年名古屋で創業 菊地敬一
1 雑貨と書籍・雑誌を混在させた
パーティグッズ 間口の広さ
2 本屋について突き放して
新刊を置かないベストセラーを追いかけない
→ 面白い本をそろえた
3 客層についての思い切り
ヴィレッジ・ヴァンガードを好きだと思う客だけ
でいい
おっさん、おばさん立ち入り無用
4 フマジメに徹している
本
→ ブランドに利用価値がある
ビールも本棚も売る
B&B BOOK &BEER
「ベストセラーは置いていません」
大阪・心斎橋 スタンダード・ブックストア
2006~ 前身は1982~
書籍・雑誌と雑貨、カフェ
大人向けヴィレッジ・ヴァンガード
取り次ぎが提案する新たな書店
2013年 KITTE(東京駅の隣)
マルノウチ・リーディング・スタイル(本屋)
書籍(50坪)・雑誌 雑貨(50坪) カフェ(50坪)
大手取次の経営 大阪屋の子会社 リーディング・スタイル
本を売るためにコーヒーを売る
2012年 東京堂書店がリニューアル(神田)
ブック&カフェ
500円の文庫を売り続けるために200円のコーヒー
「人材こそ財産」街全体の価値を高める
長崎書店(熊本市)1889年創業
2006年リニューアル シックに セレクトショップ型に
◇エピローグ
物事は自動販売機じゃない
出版不況の原因
① バブルの崩壊と日本経済の長期不況
雑誌-広告
② 郊外化と商店街の衰退
超大型書店(メガストア)
③ 高齢化と人口構成の変化
若者向けの本は売れない
④ ブックオフ アマゾン マーケットプレイス 図書館
⑤ メディアの関わり方の変化
出版界で対応できること できないこと
どこを変えるべきか 何から変えるべきか
・流通の改善
・利益率を高くする
・返品率40%を前提に
・脱 本の多産多死・短命化
新しい本屋を作ろう
古書店
「本」と「読者」のために
本が第一
◇永江朗
1958年 北海道生 フリーライター
「哲学からアダルトビデオまで」
☆「教師の生き方・考え方」国分康孝 金子書房 1995年 ④
[出版社の案内]
教師としての自信を失ってしまいそうな時は、考え方を変えるか、行動
そのものを変えることが解消につながる。生徒に語れる自分の人生の哲
学を築くために、カウンセリングの視点から教師の仕事を解説し提言す
る。

◇自己開示的援助
自己開示は援助法の一つ
必要ならば教師はあるがままの自分を提示する勇気を持つ
教師が自己開示しなければ生徒は人生とはどんなものか分から
ないまま,自己中心性から脱却できない
□自分の提示
① 思考の自己開示
自分の人生観 価値観 ビリーフの開示
② 感情の自己開示
うれしい 悲しい 残念だ 等の開示
③ 行動の自己開示
□教育上の意味
① 生徒の生き方や問題への取り組みのヒントに
② 生徒も自己開示的になる
ヒューマンネットワーク
仲間同士の心のふれあいの促進
③ 親近感を増す
教師ものびのびと
□自己開示が有用な場合
① わがままで世間知らずの場合
② 良心的すぎて一つの考えに(ねばならぬ)に固執している
③ 先の見えない人
④ お人好しすぎて人が自分をどう見ているかに気が付かない
人
⑤ ある危機的状況におかれて判断が鈍っているとき
◇担任不信
隠された役割
頼りない教師
- 担任不信
- 頭の使い方が足りないから
プロフェッショナル
= その都度、頭をフルに回転させて自己決断(行動選択)して
いく
「生徒の求めるものに応じる」ために工夫を凝らす
(1)現実原則の学習
戦後教育は児童中心という美名のもとに現実原則(禁止命令)
に対決させることをためらった。
= しつけ 「~させている」
現実原則になじめない
= 非常識 我慢が足りない 他人のせいにする
対策
= 禁止・命令(現実原則)の提示をためらわない
子どもにフラストレーションを与え,それに耐えてもらう。
子どもはフラストレーション体験を強いる超自我対象(教
師)には,信頼感を持つ。
(2)グループへの同一化
「これは自分のグループである」というグループとの一体感
登校拒否の原因
グループの中で人間関係を持つ能力が低下してきている
□問題
① 心理的離乳がされにくい。- 幼児性が抜けない。
② 仲間からの耳学問がないので,現実問題の処理も不手際
が多い。
③ 所属集団がないということは人生の居場所がない。生き
甲斐がない。
④ 人が自分をどう見ているのか気が付かない。自己概念や
アイデンティティが定まりにくい。
⑤ 言動を模倣する機会が少ない。認知世界が拡大せず,生活
空間が狭くなる。
- ◎ 構成的グループエンカウンター
(3)人生哲学の学習
人生哲学を定めにくい苦悩 モラトリアム
教師や親が自分の人生哲学を語ることが大切
他者の考えにふれて自分の考えがはっきりする
人生哲学を育てるには
ホームの手伝い
工場のアルバイト
キャンプ・合宿
講演会 研修会
(4)自己主張能力の学習
自分の面倒ぐらいは自力で見よ
**コメント:**
出版不況の背景にある「経済停滞や商店街の衰退」が、地域や文化にも深く影響しているという視点が興味深かったです。地元に根付いた商店街の消失は、書店だけでなく、コミュニティ全体の繋がりを薄くしてしまうのですね。本離れが進む中、出版業界と地域社会がどのように協力していけるか、考えさせられました。
by かずい (2024-10-29 21:22)
私の住んでいる地域は児童書販売を中心とする書店はあっても
専門書や文学作品などを扱う書店はまず思い浮かびません。
そのためにネット販売に頼ってしまいますが、このようなサイクルが
書店を減らしてしまう結果になってしまうのでしょうね。
by t-yahiro (2024-10-29 22:53)
かずいさん ありがとうございます。
高校生の頃、学校帰りに近くの本屋さんに寄り、
おもしろそうな本の頁をめくってみる。時々、買い求める。
そんな場がなくなったかと思うと寂しく思います。
本屋さんばかりでなく、地域にあるお店屋さん、産業を大事にしたいですね。
by ハマコウ (2024-10-30 06:10)
t-yahiroさん ありがとうございます。
地方では、車でちょっと出かけないと本屋さんに行けません。
ぶらっと寄って、おもしろそうな本を見つける楽しみより、
本や雑誌を買いに行ったついでにながめるぐらいになりました。
図書館でぶらぶらおもしろそうな本を探すのですが、
なぜかそんなにはワクワクしません。
by ハマコウ (2024-10-30 06:15)