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『致知』2003.12月号  特集「読書力」(1) /読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」23 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ③【再掲載 2014.10】 [読書記録 一般]

今日は11月24日、日曜日です。


今回は、月刊誌「致知」2003年12月号の要約を紹介します。


21年前の記事です。


もう一つ、再掲載になりますが、遠藤周作さんの
「信じる勇気が湧いてくる本」③を載せます。




☆『致知』2003.12月号  特集「読書力」(1)

◇「丘の上の町」の自覚を持て  ウシオ電機会長・牛尾治朗

□選ばれた者の責任

 来年の4月より、国立大学が独立行政法人として運営されることにな
りました。


 この歴史的な大変革を目前に控え、各校はその準備に追われています。


 そうした中で注目を集めているのが、東京大学の動向です。


 先般、総長の佐々木毅先生と対談する機会があり、その時私は、東大
は「丘の上の町」の自覚を持ってこの変革を見事成功させて欲しいとエー
ルを送りました。


 「丘の上の町(a city upon a hill)」とはアメリカのジョン・F・ケネディ
の言葉です。


 彼は、大統領就任のためワシントンに移る際に、マサチユーセッツ州
議会で行ったスピーチで、植民地時代のマサチューセッツ初代総督ジョ
ン・ウィンスロップの言葉を引用しました。

   
 「アメリカは丘の上の町だ。世界中が混沌と激流の中で、アメリカが
  どうするか見ている。われわれが成功することが、世界を幸せにす
  ることだ」


 小高い丘の上にある町には、四方から視線が集まります。


 したがって、自らの一挙一動に常に注意を払い、選ばれた者の責任を
果たしていかなければならない、とケネデイは言っているのです。


 こうした開かれた社会のリーダーシップは、情報開示が一段と進むこ
れからのIT社会では、ますます重要になってきます。


 日本は、これまでのプライバシーを重視した閉ざされた社会から、開
かれた社会へとリーダーシップを発揮していくに当たり、民主主義の進
んだアメリカから学ぶべきことが大いにあります。






☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」23 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ③【再掲載 2014.10

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◇笑いの特効薬

〇 人にわらわれるというのは別にこちらの努力を要しない。しかし,
 人を笑わすにはかなりの努力と技巧のいるものなのである。
                     『春は馬車にのって』



〇人を笑わせる。
円生   「間」 
  ノック  「積み重ねの間」 
  井上ひさし「文体」
    『勇気ある言葉』



〇 笑いは憎しみや怒りとは全く反対に他者を拒絶するのではなく,他
 者と結びつこうとする意志の最初の表れだとも言えるのである。人間
 を憎しみや怒りで拒絶するのは馬鹿でもできるが,人間を受け入れる
 ことはやはり努力がいるからである。   
                      『春は馬車にのって』



〇 自分というものは本当はだれにも恥ずかしいものである。われわれ
 が日常平気で生活できるのは自分の恥を直視しないですむためでもあ
 ろう。
                         『現代の快人物』



〇 時間がないから,金力がないからというのは,自分が怠けるための
 口実だということです。生活をエンジョイすることに臆病な人間の言
 い逃れに過ぎません。  
                  『あなたの中の秘密のあなた』



〇 無邪気を装うぐらいは子供にとって朝飯前である。 
                      『春は馬車にのって』



〇 私は嘗て先生から「おまえは米食い虫みたいだ」と言われ,その先
 生に深い恨みを持った記憶がある。叱るのはよいが,少年の人格まで
 傷つけるような言葉は決してよくない。
        『春は馬車にのって』



〇 われわれは宗教を失い,つまり人間の価値を機能主義の尺度で測る
 ようになってしまった。それでも今のところ,あの戦争中に比べれば
 ましだ。
                      『生き上手死に上手』



〇 「何かを畏れる心」の大切さ
人間が人間について余り過信を持たぬ何かを持つことだ。
己の考えだけが正しく寸分間違いはないという優越感。 
→ 悪をはらむ
自分の弱さに対する劣等感に欠けている。
自分の脆さや自分以外の人間もまた人間であるという想像力に欠け
 ている。
= 優等生
                      『生き上手死に上手』
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