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山本夏彦さんはこんなことを⑤「私の岩波物語」文藝春秋1994年③ + 「オーイどこいくの」新潮社  2002年 [読書記録 一般]

「職人は人間の中で一番上等である。それに引き替えインテリは気にくわない。何をして
 いるのかさっぱり分からない。」 - 長谷川如是閑





今回は、2月12日に続いて、わたしの要約ノートから、
キーワード「山本夏彦さんはこんなことを」5回目の紹介です。

前回に引き続き「私の岩波物語」と「オーイどこいくの」の紹介です。



出版社の案内には、

「日本出版界の魁・岩波書店は、日本語のリズムの破壊者だった―自ら主宰した雑誌『室
 内』の回顧に仮託しながら出版社、広告代理店から関連団体まで語りつくす、近代日本
 の『出版と言論の百年史』。稀代の名コラムニストの代表作!」




「国語は貧しくなり、野菜も魚も旬というものがなくなった。バブルがはじけて客が減っ
 たからタクシーは値上げだという-憂世は笑うよりほかなし! 折々の人の姿と心をうつす
 写真コラム。」

とあります。



出版社についての本ですが、なるほどと思うことがたくさん載せられています。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「本には魂の片鱗がこもっている」


・「この次の国難の時新聞は再び三度国を誤るだろう」


・「日本の紙は生きている しっとり湿って呼吸している」


・「『講談社学術文庫』 誰も出さない出しても儲からない本を出している」


・「『大正デモクラシー』= 親不孝と恋愛至上主義と猫なで声」




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☆山本夏彦さんはこんなことを⑤「私の岩波物語」文藝春秋1994年③ + 「オーイどこいくの」新潮社  2002年


☆「私の岩波物語」文藝春秋③ 

1.jpg

◇原稿料・画料小史
   
□原稿料
   一枚3000円~5000円 


□「人は本には金を惜しむ」
他のものより喜ばれる

本には魂の片鱗がこもっている

原稿料では衣食できない方が印税ではできる



□この次の国難の時新聞は再び三度国を誤るだろう



 イデオロギーが違えば話し合いはできない

 世論に逆らって言うとたいていの人は嫌な顔をする
- あらゆる世論はすべて読まれることを欲する
 






◇和紙と洋紙

□統制すると物はなくなる



□和紙 

 西洋紙には趣がないが日本史にはある

 紙幣 … 日本の札は世界一

    和紙 半紙 美濃紙 障子紙 奉書 細川 鳥の子(越前)

 日本の紙は生きている
しっとり湿って呼吸している
 
      |

渋を敷けば雨にも耐えられる
奉書 細川 雁皮 西の内 鳥の子 局紙



□戦前は鑑札の時代  

 昔の履歴書は美濃紙



□新雑誌 

 税制のせい - 儲かれば税金 
         税金になってはつまらないから経費で



税金が化けた物
 






◇印刷今昔 
 マスコミが印刷製本を一段下に見る
印刷業と印刷術 出版は虚で印刷は実


 長谷川如是閑 
   職人に及ぶと落涙
「職人は人間の中で一番上等である。それに引き替えインテリは気にくわない。何を
   しているのかさっぱり分からない。」
 






◇製本屋 

 紙 - 組 - 刷 - 製本

 加藤芳郎 
 「五百万部のどこが偉いのか」
あんなに汚い物を売って恥ずかしくないのか
- 週刊少年ジャンプ(集英社)


 講談社 
 「講談社学術文庫」
誰も出さない出しても儲からない本を出している



   売れる本と売れるだろう本の「つなぎ」として決して売れない本を出している
  - いい本はつなぎの中にある
 






◇取り次ぎ「栗田書店」の面目

□取次店
 「東販」「日販」

功 = 全国一斉発売



□版売  
 本を作りすぎる
※必要ない物を作る



□五大取り次ぎ 
  東京堂・東海堂・北隆堂・上田屋・至誠堂



□再販制 
  本の目利きがいなくなった






☆「オーイどこいくの」新潮社  2002年
 
1.jpg

◇家の中に他人がいた 
  明治まで家には居候

(居候から)多くを得た
 


◇大正デモクラシー 

 「親不孝と恋愛至上主義と猫なで声」



 孝 … 諸問題を始末していた
長子相続 - 扶養義務

         ↓

義務 全員に = 互いに押しつけて誰も見ない


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