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「色川大吉対談集 あの人ともういちど」色川大吉 日本経済評論社 2016年 ② [読書記録 一般]

今回は2月19日に続いて 色川大吉さんの対談集
「色川大吉対談集 あの人ともういちど」の2回目の紹介です。



出版社の案内には、

「1970年代後半から最近に至るまでの歴史家色川大吉の異色対談集。女優あり作家あり、
 原発の告発者あり。石牟礼道子、阿部謹也、先ごろ没した安丸良夫ら愛蔵すべき対談
  の数々。」

とあります。


大変楽しむことができた本です。



今回は、色川式大さんと山崎朋子さんとの対談の紹介です。

女性史、勉強になりました。
また、この本で、児童文化研究者の上笙一郎さんが配偶者だと初めて知りました。





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☆「色川大吉対談集 あの人ともういちど」色川大吉 日本経済評論社 2016年 ②

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◇新しい女性史を目指して 山崎朋子
 
□山崎朋子 
 1932~ 佐世保生 

 1952福井大修了 → 小学校教師

 1966 夫の上笙一郎との共著「日本の幼稚園」で毎日出版文化賞

 アジア女性史研究 「サンダカン八番娼館」大宅壮一ノンフィクョン賞
 


□「アジア女性交流史」

 『アジア女性交流史』明治編・対称編

女性がアジアの底辺で 3つが一つの延長上
 


□相馬黒光(こっこう)のことなど 

 相馬黒光「黙移」 ヒハリ・ボースと俊子、渡辺倭文栄(しずえ)

↓ 篠山紀信の叔母 20年間ボースの面倒

片方では相馬家の財政的なルートを確保しながら、片方では倭文栄さんに結婚もさせな
いで奉仕させる ~ ひどい方じゃないか

 山崎朋子 「渡辺倭文栄聞き書き」

 郭沫若(かくまつじゃく)の日本人妻 佐藤をとみ
 


□明治と大正の違い

 明治人  国家意識が強い  河原みき子(教師→スパイ)

 大正人  すこし余裕 → 自分の気持ちで ← 教育

      大正 国家と個人との対立する価値をぶつけあうところに



□女中史の意味

 山崎 ~ 売春婦、女中、女工、農婦


 昭和   女中さんの手がある 

残酷-低賃金、労働者を雇ってありとあらゆる仕事をさせる
 


□根強い文書信仰
  
「いわゆる文献資料がなければものがいえない」=「学問」

            |

 公的な歴史 「文書資料がなければ当人がいくら主張しても認めない」
 
    行政 活字化された物がなければ資料として認めない       



□魔にとりつかれる研究者

 1972「サンダカン八番娼館」

 本物 
 「先生は広い世間のこと、学問のことをいろいろ知っとるだろうけど、この問題につい
  てはわしが先生じゃ」
  
           ∥

 相互交流の中で研究者自身が自分を変えなくちゃならない        
1995.1 「ちくま」No289



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