SSブログ

教育ノートから「教師」 ⑩ [読書記録 教育]

「いかなる人もその資格がないのに人の師になる危険を内に蔵している」
山本夏彦


今回は 2月25日に続いて 読書メモの要約『教育ノート』より、
キーワード「教師」でまとめたものの紹介 10回目です。



今回紹介分から強く印象に残る言葉は…


・「一言の裏には『冷静さ』が」


・「しゃべり上手より聞き上手になる」


・「四六の構え」
- 懐かしい言葉です。
  板書(黒板に字を書く)の際、黒板だけでなく子どもの様子も目に入れるような構えの
 ことです。若い頃、先輩からよく指導された物ですが、このごろは聞かなくなりました。




若い頃、土曜日の部活動指導が終わってから、職員室で先輩の教員とよく話しました。
くだらないこともあれば、大変勉強になることもありました。
教員同士の会話する時間が確保できない「今」を淋しく感じます。





<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。

浜松ジオラマファクトリー



山田卓司さん制作のジオラマ「小牧・長久手の戦い」が浜松城天守門で1日より展示が始まりました。ぜひ見に行こうと思っています。
1.jpeg
<「中日新聞」東海本社版 2018.3.2朝刊>





☆教育ノートから「教師」 ⑩



◇学級経営とは
 
□学級経営

 = 子供たちとの人間関係の調整を図り,各種掲示物や机の配置に創意工夫をこらし,
  学級風土の醸成を目指す学級担任による営み(教師はデザイナー)




□今はモデルなき時代
 
①論を   
 大正   … 学級王国論  

 昭和初期 … ドイツ教育学 

 戦時下  … 日本共同体論

 戦後   … 地域社会学校論 
        集団主義教育論(ソ連)
        学級集団論(米国)


②実践家を真似る   

 考え方のプロセスを追うことが大事


③思想とセットで技術を取り入れる





◇教師嫌い 山本夏彦
  
 いかなる人もその資格がないのに人の師になる危険を内に蔵している



「人ノ患イハ 好ミテ 人ノ師トナルニアリ」





◇教師
  
 平田篤資  
  → 医者なんてのはせいぜい病人を治して普通の人間にすることしかできない。学校
   の先生というのは,健康な子供を預かってその才能を伸ばしたり高めたりしていけ
   るのだから大変なものだよ。





◇教師のひとこと
  
(1)一言の前に必ず率先垂範


(2)叱責の一言には必ずアフタケア

   叱責は意図的・衝撃的に


(3)一言の裏には「冷静さ」が





◇子供を伸ばす教師
  
① 体調の悪いときでも笑顔が出せる


② しゃべり上手より聞き上手になる





◇デモシカ先生
  
□1957年5月 中央公論

 教師の中には就職の際第一志望に失敗し,「教師にでもなろうか」と言ってなった「で
も先生」や,成績が悪いため入学が容易な教育系の学部にしか入れなくて結局教師にしか
なれなかったという「しか先生」が非常に多い。どうして教師にはそう魅力がないのか…。





◇演出者としての教師
  
□斉藤喜博  

 表現重視 表情の連動,精神的なつながりが授業の雰囲気を形成する
「教育の演出」(明治図書1963)


 ドラマでは発見と逆転が必要

= 「省略され単純化された身体的行動だけ」


 演出 

  = 授業をよくするための教師の工夫と表現


□教師の演出力(豊田ひさき:大阪市立大)

a 正答だけを拾い上げる古い授業から脱却する


b 誤答を生かす


c 無答の子
 「ウーン難しいね どうしてだろうね」


d 方向転換 バカにしている子に


e 分からない状況に


f 分かりません 要求


g 仲間が気になる子を育てる


h → きつい場合もある
 


□授業の演出

◎斉藤喜博
 「教師の演出」美しくしなやかな子供の事実

  子供たちの状態の変化に応じて展開を工夫

  児童との対応


◎大西忠治 

 四六の構え 
  ①立つべき位置 

  ②指導する子を決める

  ③机間巡視中の接近  

  ④美しさ・楽しさ


◎有田和正 

 力のある子には鋭くつっこみ,自信のなさそうな子には励まし支える


◎竹川訓由 

「どうぞありがとう運動」プリント配り


nice!(168)  コメント(1) 
共通テーマ:学校