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山本夏彦さんはこんなことを⑪-「死ぬの大好き」新潮社 1998年 ③ [読書記録 一般]

今回は、3月21日に続いて、わたしの要約ノートから、
キーワード「山本夏彦さんはこんなことを」11回目の紹介、
山本夏彦さんの「死ぬの大好き」③です。


「別の視点」の大切さを教わる本です。



辛口、批判への覚悟を強く感じます。




出版社の案内には、

「『この世は生きるに値しないところだ』と子供心に悟った時から、著者は人間の見物人
 になった。見れば見るほど人間というものはいやなものだ。『死ぬの大好き』という著
 者による卓越した人間批評。」

とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「愛 - 言わぬは言うに勝った」


・「 純粋,純潔,純情-うさんくさい」


・「やらせでない写真はない」


・「大正デモクラシー  = 親不孝と自由恋愛と口語文と猫なで声,女性崇拝」
- 「平成デモクラシー?」の時代の次は?おそろしく感じます。






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☆山本夏彦さんはこんなことを⑪-「死ぬの大好き」新潮社 1998年 ③

1.jpg

◇愛  

 伊藤整

 -「愛」という言葉が輸入されて以来,日本婦人の不幸は如何ばかりか


 愛 - 言わぬは言うに勝った
 



◇「がんばる」だけは禁じたい

 吉行淳之介「生きていることは汚れることだ」


純粋,純潔,純情-うさんくさい


 形容詞 - 目新しい形容詞を使わないこと

   ~ そこから文章が腐る
 



◇一犬虚ろに吠えて

 慰安婦問題
従軍は違う
   ~ 兵隊は一回いくらで買うと娼婦はそれを溜めて郷里に送金した
    ↓

これがないとどこの国の兵士も強姦略奪を欲しいままにする

  それを防ぐ為に軍は民間に任せて商売させていた

      ∥

  応募する者がいくらでもあるのに強制連行するわけがない
 



◇永井荷風

 新聞記者になろうか?

・「いや,私は事に依ったら盗賊になるかもしれない。しかし,不幸にしてまだ私は『正
 義』と『人道』とを商売に扱うほど悪徳には慣れていない。吏は役に立たぬものなり,
 賄賂を取りたかる者なり。責むるは野暮なり。いくら取り替えても同じことなり。」

 


◇やらせでない写真はない

 見合い写真の流行
   ~ やらせ
 



◇「アカ」

 マジメ人間と主婦連は同一人物である

  |

従軍記者,従軍看護婦はいたが「従軍」慰安婦はいない
朝日新聞「アカ」品がない
 



◇戦前貸家事情

 ・銀行   = 金貸し

 ・証券会社 = 株屋

 ・不動産屋 = 千三つ屋
(千に3つまとまればいい商売)

 



◇戦前の男女の仲

 大正デモクラシー
  = 親不孝と自由恋愛と口語文と猫なで声,女性崇拝
 



◇本 

 健康な人は本を読まない。読まない人に読ませなければ50万100万のベストセラー
にはならない。故にベストセラーと聞いたら読むに値しない。古本屋は本の辛辣な目利き
で,ベストセラーの命は半年だと見て,あとは一山百円の箱に投げ込む。

    |

 オール委託,オール返品制
・返本すれば払わなくて済むから商品知識はなくて済む。
・商品知識がなくて仕入れも他人任せの商売なんて他にない。
・その代わり薄利


 昭和初年まで「入銀制」買い取り



本屋は企業ではなく家業であるべきだ


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