SSブログ

「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ⑧ [読書記録 一般]

今回は 4月1日に続いて、長尾剛さんの
「日本がわかる思想入門」、8回目の紹介です。



出版社の案内には、


「ヨーロッパ哲学だけが人類の思想・哲学のすべてではない。古代から、中世、近世、近
代まで、各時代の日本思想にこそ、知的発見の楽しみが満ち溢れている。先賢に学ぶ40
のニッポン・オリジナル。」


とあります。



今回紹介するのは、

「朱子学」
「武士道」

についてです。






<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。

浜松ジオラマファクトリー






☆「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ⑧

1.jpg

<近世>

◇封建秩序の思想は朱子学が出発点

□江戸時代  

 日本人の思索の時代



□朱子学からすべてが始まる

 朱子学  

  = 孔子を始祖とする中国哲学「儒教」の一流派


 儒教 = 政治と道徳の教え
宋の時代 朱子(1130~1200)高度観念的に論理化

儒教のニューウェーブ


 絶対ルール「理」+存在の元素「気」=理気二元論
性即理

   下の立場の者は上の立場の者に従うのが宇宙の法則



□江戸初期 

 藤原星窩(1561~1619)
朱子学を政治権力に強烈プッシュ

藤原家の生まれ 
    「日本にも儒教による社会秩序をもたらさねば…」

1605年 家康に林羅山(1583~1657)を謁見させる
「人間社会の上下関係はすべからく天地関係と同じ」
上下定分の理



 徳川幕府の日本支配を永遠普遍の自然法則として正当化した
  林羅山(1583~1657)
 剃髪・僧として  「名より実を取る」

 五代綱吉より頭を丸めずにすむ


 1690年 湯島に聖堂
羅山の孫鳳岡を大学頭に任じる 
   → 正式に官学に







◇江戸時代・武士道の基本は何か

□徳川幕府の始まりは「革命」

 武士 = 戦闘者としての役割がなくなる

 → 武士道が理想として高度に 


 武士道のマニュアル本
太平の時代、武士が武士であるために

小幡景憲「甲陽軍艦」 

   山鹿素行「武教本論」

   宮本武蔵「五輪書」

   大道寺友山「武道初心集」 

   沢庵   「不動智神妙録」 

   山本常朝 「葉隠」

   柳生宗矩 「兵法家伝書」


 大道寺友山
  「暮らしの中で常に合戦を心のどこかに想定しておくのが武士」


 山鹿素行 
   殉死を真っ向から否定







◇戦闘者としての武士道 

□武士の日頃の努め

 道徳を修めて礼儀正しい振る舞いを常に心がけ、人格上「三民」すなわち庶民の手本と
なること


 宮本武蔵
  → 戦闘者であることにこだわり続けた

    戦いに対する現実主義・合理主義

↑↓

友山・素行 道徳志向(信念・精神力が第一義)


nice!(150)  コメント(2) 
共通テーマ:学校