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教育ノートから「教師」 29 「戦後の日本の子ども観を見直す」 明石要一 明治図書 1995年 ① [読書記録 教育]

今回は 5月17日に続き、「教育ノートから 教師」29回目、
明石要一さんの「戦後の日本の子ども観を見直す」1回目の紹介です。

今朝はパソコンの調子が悪く、遅くなってしまいました。


出版社の案内には、

「宿題がないと不安がる『宿題依存症』など、日本の近代社会では見ることのできなかっ
 たタイプの子どもがふえている。戦後50年の子どもの生活を社会構造の変化と絡めて
 明らかにし、理解を超えるといわれている現代の子ども観を見直す。」

とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「『課題依存症』子供の出現」
-「課題依存」型保護者の出現と言えるのかも知れません。


・「Ⅰ期-年中行事中心  Ⅱ期-月単位サイクル Ⅲ期-週単位サイクル」
- 地域社会から個々の家庭へ、その時社会から予定社会への流れ、
  Ⅳ期(出版当時)から現在Ⅴ期は時間サイクルと言えるでしょうか。


・「『山びこ学校』(無着成恭)『学級革命』(小西健二郎)『村を育てる学力』(東井義雄)」
- わたしの世代の小学校教員の多くが読んだ本です。
  綴り方教育の流れを汲むものですが、「担任の想い」が強く感じられる実践でした。
  現在は、「学級王国」への恐れからか、学年・学校のチームでの取り組みへと変わっ
 てきました。
  協調しての実践、一人で悩みを抱え込まないことは大変よいことですが、作文指導の
 日々を懐かしく感じます。     





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☆教育ノートから「教師」 29-「戦後の日本の子ども観を見直す」 明石要一 明治図書 1995年 ①



◇戦後五十年

①「課題依存症」子供の出現  

  宿題がないと不安が募る新タイプの子供



②「ひとりぼっち」子供の出現 

  何となく ぼんやり ~ 学級の一割弱




□戦後50年 Ⅲ期

Ⅰ期 思想と地域

年中行事中心 

   1945(昭和20)年から1959(昭和34)年



Ⅱ期 都市とマスメディア

   月単位サイクル

   1960(昭和35)年から1974(昭和49)年



Ⅲ期 学校と部屋

   週単位サイクル

   1970(昭和50)年から1991(平成3)年



現在Ⅳ期







◇戦後第Ⅰ期(1945~1959)  年中行事中心期
  
(1)地域プランの中の子供     

  地域教育計画 = 生活改善,地域復興
  ごっこ学習 経験学習


  理論的支柱 
    デューイ 「学校と社会」「民主主義と教育」

オルセン 「学校と地域社会」


  具体的教育方法 
    キルパトリック「プロジェクト・メソッド」

× 学力低下
◎ 「意欲・関心・態度」に重き
◎ 教師の「志」の高さ
  


(2)「山びこ学校」「学級革命」「村を育てる学力」

□無着成恭 「山びこ学校」  

  いつも力を合わせていこう

 かげでこそこそしないでいこう

 いいことを進んで実行しよう

 働くことが一番好きになろう

 何でも「なぜ」と考えられる人になろう

 いつでももっといい方法はないか探ろう


□小西健二郎 「学級革命」 

 ① 子供たちより先に教室に入る

② 子供一人一人と話をする

③ 挨拶を先にするようにする

④ 日記を書かせ,毎朝読んで聞く

 ⑤ 子供の顔や自分の顔に注意する

⑥ 話す中味を禁止ばかりにしないように注意する

 ⑦ 握手をしたり爪を切ってやったりして体に触れてやる       
 ⑧ 教師の誤りを認め,批判もしっかり受け止め,へだたりをなくす        

 ⑨ 子供たちが自分でしようとする動きを尊重する

⑩ 子供一人一人に個別に働きかけをする

⑪ 教師と学級全体で褒める

⑫ 話し合いの会を持って問題点を引き出す

⑬ 作文を書かせながら,表記・表現の指導を細かくして子供たちのものの見方・考え
  方を広げる
   
   ×「子供たちに対する要求力ははっきりでていない」

◎ 「裸の子供を知ろう」「本物の教育をしよう」



   熱き「想い」


□東井義雄  「村を育てる学力」(昭和32年)

 キーワード 
   「愛」 「いのち」 「本物」



 子供に主体的な愛を育てなければならない



 二つの理論
   ①「子供を太らせる教科の論理」

   ②「子供を太らせる生活の論理」



作文的な方法


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