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教育ノートから「教師」30-「戦後の日本の子ども観を見直す」 明石要一 明治図書 1995年 ② [読書記録 教育]

 農村派教師
 「貧しい農村の子供を生活綴り方という共通の手法を使い子供と教育に対して高い志と
  熱い思いを抱き地域にこだわった」





今回は 5月20日に続き、「教育ノートから 教師」30回目、
明石要一さんの「戦後の日本の子ども観を見直す」2回目の紹介です。


出版社の案内には、

「宿題がないと不安がる『宿題依存症』など、日本の近代社会では見ることのできなかっ
 たタイプの子どもがふえている。戦後50年の子どもの生活を社会構造の変化と絡めて
 明らかにし、理解を超えるといわれている現代の子ども観を見直す。」

とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「二つの理論
    ①『子供を太らせる教科の論理』 ②『子供を太らせる生活の論理』」
- 「綴り方」を聞かなくなって大部たちます。かつての作文、日記には地域を強く感じ
 させる文章がありました。


・「子供が村を変える変革者」
-「米百俵」の精神はかつては生きていました。


・「小遣いは年中行事にあわせて貰った(日常ではお駄賃としてお釣りを貰っていた)」
- わたしの子供時代はまさにそうでした。


・「ギャングエイジを体験した遊び集団」
- 小学校3,4年生頃のギャング時代を経ることは大切だと思います。





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☆教育ノートから「教師」30-「戦後の日本の子ども観を見直す」 明石要一 明治図書 1995年 ②

◇戦後第Ⅰ期(1945~1959)  年中行事中心期

(2)「山びこ学校」「学級革命」「村を育てる学力」②
□無着成恭 (前回掲載)

□小西健二郎(前回掲載) 

□東井義雄  

「村を育てる学力」(昭和32年)

 キーワード 「愛」 「いのち」 「本物」



 子供に主体的な愛を育てなければならない

  ↓

  二つの理論 
    ①「子供を太らせる教科の論理」

②「子供を太らせる生活の論理」



作文的な方法



□共通事項(無着、小西、東井三氏の)

 ① 教育と子供に対して高い志を持っている
    (熱い想い)

 ② 高い志と熱い想いを「地域社会」(村)に注ぎ,そこを何とかよいところにしよう
  としている



地域にこだわり,そこを変革しようとする農村派教師
山形県山元村(無着)
兵庫県大路村(小西)
兵庫県出石郡(東井)



子供が村を変える変革者


 農村派教師
 「貧しい農村の子供を生活綴り方という共通の手法を使い子供と教育に対して高い志と
  熱い思いを抱き地域にこだわった」





(3)年中行事を単位とした子供の生活サイクル
    
□月刊漫画とラジオがメディアの中心
小遣いは年中行事にあわせて貰った                               
   日常ではお駄賃としてお釣りを貰っていた
       
  (週刊漫画 - 小遣いが月極め)

□紙芝居も



 ◎地域や遊び集団に限定

 ◎地域の特性,遊びの集団の絆


□ギャングエイジを体験した遊び集団

 小林  
  ① 同性による五人前後の集団

  ② 閉鎖的でメンバーの入れ替えが容易ではない

  ③ 役割分担,リーダーシップの分化が見られる構造化が存在する

  ④ 秘密の遊び,禁じられた遊び,冒険遊びを特徴とする

  ⑤ 集団の凝集性を高めるもの 名前・バッジなど

  ⑥ 外部に対して闘争的でかつメンバーに対しては保護的に働く






(4)自叙伝から見た当時の子供の生活
 
「最後のガキ大将」(フレーベル館 1986 はらたいら )


「親父の少年時代」(かや書房 1981 遠藤ケイ)



 ◎日が暮れるまで外で群れ遊び
お正月・お盆・夏祭り・秋祭り・遠足・運動会


※ 地域と家庭,学校の三つの機能が程良く釣り合っており,生活のサイクルも緩やかで
 子供にとって「子供時代」が体験できる。


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