『新版 静岡県伝説昔話集』(上巻)静岡県女子師範学校郷土研究会編 1994年 22 [読書記録 郷土]
今回は、9月15日に続いて、静岡県女子師範学校郷土研究会編による
『新版 静岡県伝説昔話集』(上巻)22回目の紹介です。
戦前に女子師範学校の学生達がまとめた昔話。
大変おもしろく、それを今読むことが出来るのは、学生さん達のおかげです。
今回も、前回に続いて、「地名の由来」に関係する昔話です。
三ヶ日ミカンで知られる「三ヶ日」の由来も… おもしろく感じます。
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ものづくりのまちとも言われる浜松。
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☆『新版 静岡県伝説昔話集』(上巻)静岡県女子師範学校郷土研究会編 1994年 22
9 地名の由来 続き
(16)三ケ日の地名 (引佐郡三ケ日町)
中の郷は姫街道屈指の繁華な地であったが、昔、火災が三日ほど続いたために、三日火
と称するという伝説がある。
また、飛脚が京に上るにあと三日路ということにより起こったという説もある。
また昔、八王寺宮に毎年正月3日に流鏑馬の目出たい行事があり、それが非常に有名で
あったので、三日矢場と言ったのが変じて三ケ日の地名となったのだそうである。
なお、昔、皇大神宮をお定めする時に、伊勢にするか、引佐郡の三ケ日にするか、とい
う問題でいろいろ調べたところが、三ケ日は一ケ所欠けている所があるというので、伊勢
に定まったのだそうである。 (山本ふみ)
(17)鵺退治 (引佐郡三ケ日町)
三ケ日町に鵺代、尾奈という地名の二区と胴先という半島が猪鼻湖に突き出している。
昔、源三位頼政が鵺という怪物を退治した時、矢が当たって鵺の体は三つに飛び散り、頭が落ちた所を鵜代といい、尾の落ちた所が尾奈となり、胴の落ちた所が胴先となった。
また、矢の落ちた所は矢塚と呼んで、現在でも小さい塚がある。 (本多みち)
(18)スロウ (引佐郡鎮玉村・現引佐町)
鏡玉村混川小学校の西方に「スロウ」と呼ぶ所がある。井伊氏の城跡であると伝えられ
ている。「スロウ」は城の訛りらしい。 (本多みち)
(19)ごろごろ坂 (引佐郡都田村・現浜松市)
都田村一色に、ごろごろ坂という所がある。
都田村と中川村との境に一本の大林が立っている。
ある夜の事、何者かがその林を伐り倒してしまった。
さあ大変、それは官有であったので、役人が来て色々取り調べたがついにわからず、仕
方がないので両村のどちらかが一人の犯人を出す事とし、一色からその犯人を立てて詫び
た。
それ以来、毎夜火の玉がその坂をごろごろ転がるようになったので、そこを、ごろごろ
坂という。 (本多みち)
『新版 静岡県伝説昔話集』(上巻)22回目の紹介です。
戦前に女子師範学校の学生達がまとめた昔話。
大変おもしろく、それを今読むことが出来るのは、学生さん達のおかげです。
今回も、前回に続いて、「地名の由来」に関係する昔話です。
三ヶ日ミカンで知られる「三ヶ日」の由来も… おもしろく感じます。
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9 地名の由来 続き
(16)三ケ日の地名 (引佐郡三ケ日町)
中の郷は姫街道屈指の繁華な地であったが、昔、火災が三日ほど続いたために、三日火
と称するという伝説がある。
また、飛脚が京に上るにあと三日路ということにより起こったという説もある。
また昔、八王寺宮に毎年正月3日に流鏑馬の目出たい行事があり、それが非常に有名で
あったので、三日矢場と言ったのが変じて三ケ日の地名となったのだそうである。
なお、昔、皇大神宮をお定めする時に、伊勢にするか、引佐郡の三ケ日にするか、とい
う問題でいろいろ調べたところが、三ケ日は一ケ所欠けている所があるというので、伊勢
に定まったのだそうである。 (山本ふみ)
(17)鵺退治 (引佐郡三ケ日町)
三ケ日町に鵺代、尾奈という地名の二区と胴先という半島が猪鼻湖に突き出している。
昔、源三位頼政が鵺という怪物を退治した時、矢が当たって鵺の体は三つに飛び散り、頭が落ちた所を鵜代といい、尾の落ちた所が尾奈となり、胴の落ちた所が胴先となった。
また、矢の落ちた所は矢塚と呼んで、現在でも小さい塚がある。 (本多みち)
(18)スロウ (引佐郡鎮玉村・現引佐町)
鏡玉村混川小学校の西方に「スロウ」と呼ぶ所がある。井伊氏の城跡であると伝えられ
ている。「スロウ」は城の訛りらしい。 (本多みち)
(19)ごろごろ坂 (引佐郡都田村・現浜松市)
都田村一色に、ごろごろ坂という所がある。
都田村と中川村との境に一本の大林が立っている。
ある夜の事、何者かがその林を伐り倒してしまった。
さあ大変、それは官有であったので、役人が来て色々取り調べたがついにわからず、仕
方がないので両村のどちらかが一人の犯人を出す事とし、一色からその犯人を立てて詫び
た。
それ以来、毎夜火の玉がその坂をごろごろ転がるようになったので、そこを、ごろごろ
坂という。 (本多みち)