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「人間の建設」小林秀雄・岡潔 新潮文庫 2010年 ② [読書記録 一般]

今回は、12月8日に続いて、小林秀雄さん、岡潔さんの
「人間の建設」の紹介 2回目です。


随分前に出版された本ですが、ある本で知り、つい最近読みました。
素晴らしい本だと、わたしは感じました。




出版社の案内には、


「有り体にいえば雑談である。しかし並の雑談ではない。文系的頭脳の歴史的天才と理系
 的頭脳の歴史的天才による雑談である。学問、芸術、酒、現代数学、アインシュタイン、
 俳句、素読、本居宣長、ドストエフスキー、ゴッホ、非ユークリッド幾何学、三角関数、
 プラトン、理性…主題は激しく転回する。そして、その全ての言葉は示唆と普遍性に富
 む。日本史上最も知的な雑談といえるだろう。」



とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「アメリカという国は個性を尊重するようでいて、じつは個性を大事にすることを知ら
  ない国なんです。」


・「本質は直感と情熱でしょう。」







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☆「人間の建設」小林秀雄・岡潔 新潮文庫 2010 ②

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◇学問を楽しむ心(2)
「芸術はくたびれをなおすもので、くたびれさせるものではない。」(岡)




「…丹念に長い間取り扱ってきたものを見ているうちに自分の心からほしいままのものが
 取れたのじゃないかな。自然をありのままにかきさえすればいいのだ、そのためには、
 心のほしいままをとってからでなければかけないのだ、そういうふうになっているらし
 い。この絵は、枝振りがよいとかいけないとかいう見方は思い上がったことなのです。
 それでは本当の絵はかけないらしい。」(岡)



国を象徴する酒
  「酒に個性がなくなった。」(小林)




「アメリカという国は個性を尊重するようでいて、じつは個性を大事にすることを知らな
 い国なんです。」




「近頃の小説も絵と同じです。個性を競ってみせるのですね。絵と同じように、物がなく
 なっていますね。物がなくなっているのは、全体の傾向ですね。」(小林)




「本質は直感と情熱でしょう。」(岡)




数学も個性を失う

「このごろの数学は抽象的(観念的)になった。」(岡)
  = 内容がなくなって単なる観念になる




「個性的なものをだしてくれればくるけれど共感がもちやすい」(岡)




「今の文化は積み木細工の○○」
これ以上積んだらダメだと言ったってやめないし…





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