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「人間の建設」小林秀雄・岡潔 新潮文庫 2010年 ③(最終) [読書記録 一般]

「……)これは、知力が下がったためで、世界の知力はどんどん低下している。それは音
 楽とか絵画とか小説とか、そんなところにいちばん敏感に表れているんじゃないだろう
 かと思うのです。」







今回は、12月11日に続いて、小林秀雄さん、岡潔さんの
「人間の建設」の紹介3回目 最終です。


随分前に出版された本ですが、ある本で知り、つい最近読みました。
素晴らしい本だと、わたしは感じました。

見直してみて、目次のような要約になってしまったと実感しています。




出版社の案内には、


「有り体にいえば雑談である。しかし並の雑談ではない。文系的頭脳の歴史的天才と理系
 的頭脳の歴史的天才による雑談である。学問、芸術、酒、現代数学、アインシュタイン、
 俳句、素読、本居宣長、ドストエフスキー、ゴッホ、非ユークリッド幾何学、三角関数、
 プラトン、理性…主題は激しく転回する。そして、その全ての言葉は示唆と普遍性に富
 む。日本史上最も知的な雑談といえるだろう。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「家庭に子どもが育つということは、その家庭の雰囲気が非常に子どもに影響すると思
 う」







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☆「人間の建設」小林秀雄・岡潔 新潮文庫 2010年 ③(最終)

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◇学問を楽しむ心(3)

「世界の知力が低下すると暗黒時代になる。暗黒時代になるとものの本当のよさが分から
 なくなる。真善美を問題としようとしてもできないから、すぐ実社会と結びつけて考え
 る。それしかできないから、それをするようになる。それが功利主義だと思います。西
 洋の歴史でってローマ時代は明らかに暗黒時代であって、あのときの恩恵は功利主義だ
 ったと思います。人は政治を重んじ、軍事を重んじ、土木工事を求める。そういうもの
 しか認めない。現在そういう時代になっていると思います。ローマの暗黒時代そっくり
 そのままになっていると思います。(中略)これは、知力が下がったためで、世界の知
 力はどんどん低下している。それは音楽とか絵画とか小説とか、そんなところにいちば
 ん敏感に表れているんじゃないだろうかと思うのです。」




□科学的知性の限界




□人間と人生への無知
時間…   
  情緒の一種か?




「感情をもとにして、ベドイトゥング(意義)を考えて、その指示するとおりにするので
 なければ、正しい学問の方法とは言えないと思っています。」 




□美的感動について  
  情緒




□人間の生き方
ドストエフスキー と トルストイ
悪害         善人




□無明の達人
  子どもが一を知るのは大体18か月    
1の中に全体がある
 

  順序数が分かるのは生まれてから8か月ぐらい

 
  家庭に子どもが育つということは、その家庭の雰囲気が非常に子どもに影響すると思
 う




□数学と言葉の相似




□はじめに言葉




□近代数学と情緒




□記憶がよみがえる




□批評の極意




□素読教育の必要



※昭和40(1965)年10月 「新潮」




◎「情緒」を美しく耕すために  茂木健一郎
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