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「モラトリアム国家 日本の危機」小此木啓吾 祥伝社 1998年 ④(最終) [読書記録 一般]

ジョン・トーランド(米国)
「人間には100%の善玉も100%の悪玉もいない。にもかかわらず,人々は,その人
 物が何か一つの犯罪を犯したり悪事を行ったり過ちを犯したりすると,その人物はすべ
 てが悪玉であったかのようなイメージを抱く。10%を見逃すかもしれない。自分はこ
 のような認識の人類的な誤りを正すことを持って使命としたい。」




今回は、4月23日に続いて、小此木啓吾さんの
「モラトリアム国家 日本の危機」の紹介 4回目 最終です。





出版社の案内には、


「名著(「モラトリアム人間の時代」)から20年。その病根は若者から企業の管理職、
 官僚、教師にまで波及した!権力志向のみ強く、責任をとらない人々…モラトリアム人
 間が「エリート」となった国の悲劇。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「『正義』をタブーにする時代がいじめをはびこらす」


・「『あれかこれか』でなく『あれもこれも』」


・「今我々が取り戻さなければならないのは,自分の欲望を拒絶することによって得られ
  る自己コントロール感覚である」


・「欲望の自己コントロールが無効化し,自分の罪は棚上げして,人の罪ばかり責め立て
  る軽々しく無責任なマスメディア社会の風潮を思う」



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☆「モラトリアム国家 日本の危機」小此木啓吾 祥伝社 1998年 ④(最終)

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◇日本人としての自分らしさを求めて

□日本の「自己感」をいかにして取り戻すか
       
 今第三の開国 - 自己の主体性



□いつまでも「心の旅路」を続ける戦後の日本国民

 戦後の日本人の心を支配している「タブー」からどう解放されているか?


 敗戦国日本独特の自分らしい観点から自分のことも相手のことも自分の歴史も、もう一
度認識し直し,自己感を取り戻す作業が必要



□なぜタブーが生まれるのか?



□「正義」をタブーにする時代がいじめをはびこらす

「義を見てせざるは勇なきなり」
  正義より自分の安全を大切にする



□なぜ「正義」が危険思想なのか

 正義の観念と勇気の心情をどうやって子供たちに伝えるか



□「愛国心」という言葉への恨み,憎しみ,怒り  

 日の丸君が代



□戦勝国アメリカ本意の歴史観からの脱却を!



□現代史家トーランドの示唆するもの

ジョン・トーランド(米国)
「人間には100%の善玉も100%の悪玉もいない。にもかかわらず,人々は,その人
 物が何か一つの犯罪を犯したり悪事を行ったり過ちを犯したりすると,その人物はすべ
 てが悪玉であったかのようなイメージを抱く。10%を見逃すかもしれない。自分はこ
 のような認識の人類的な誤りを正すことを持って使命としたい。」



□自国にとっての本当の歴史の真実とは?
 






◇モラトリアム国家・日本への提言

□モラトリアム国家・日本の危機  

 精神的主体性の回復



□ソフトな自我の勧め

「あれかこれか」でなく「あれもこれも」



□「視界ゼロ」の生き方を



□活性化する女性の力 新しい家庭のあり方



□受験秀才に代わるサクセスフル・インテリジェンスを

 サクセスフル・インテリジェンス(成功知)

・「一人の秀才A」と成績はよくないが創造性を持った少年Bの二人が森にいたとき,
 向こうから熊が現れた。

・秀才Aは熊の走る速さと自分の走る速さと距離を計算し,もうダメだとその場に呆然と
 立ちつくしてしまった。

・少年Bは,その時,一目散に走り出した。そしてこう言った。
「僕は要するにAよりも速く走れば助かるんだから!」

        ∥
 今国際化の中で力を振るっているのは少年Bのような現実主義者である。立ちつくす日本の秀
才たちは次々に熊に食べられてゆく。



□「ジェネラティビティ・クライシス」への戒め

 短縮定型化の法則に従ってひたすら新しい科学技術の進歩と商品の生産を際限なく進め
る行動に対する自己コントロールの回復を提言したい。



「短縮定型化の法則」
ドイツの精神科学者クレッチマーの用語

 安全で効率のよい道が発見されると,不便な道ABCは使われなくなり,短縮されたよ
り新しい道がパターン化される。



 急速な変化が人々の心を規定する



どうしたらこの衝動に歯止めをかけられるか?

= セルフコントロールの回復を

 今我々が取り戻さなければならないのは,自分の欲望を拒絶することによって得られる
自己コントロール感覚である




□映画「セブン」-七つの大罪とモラトリアム心理

 ダンテ「神曲」
キリスト教の地獄へ堕ちる七つの大罪    
     ①大食 ②強欲 ③怠惰 ④肉欲 ⑤高慢 ⑥嫉妬 ⑦憤怒

          |

 欲望の自己コントロールが無効化し,自分の罪は棚上げして,人の罪ばかり責め立てる
軽々しく無責任なマスメディア社会の風潮を思う


※衝動を超えた真の父性像を!

 自らの怒りに耐えてそれを乗り越えていく,そのたくましさ,意志の強さ
        
~  ミケランジェロの「モーゼ像」

  フロイトの「モーゼ論」

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「意外と知らない京都」京都新聞出版センター 井上満郎 2012年 ⑤(最終) [読書記録 一般]

今回は、4月24日に続いて井上満郎さんの
「意外と知らない京都」の紹介 5回目 最終です。



歴史を視点とした京都の魅力について詳しく教えてくれるます。



出版社の案内には、


「専門家執筆陣40人を迎えて、“京都”をキーワードに歴史・伝統・文化・祭事などに関 する52編を収載。『京都原始から室町の幕府へ』『信長入京から幕末の激動へ』『古都
 近代の開花と伝統』『京・匠の世界』『祭事さまざま』の5章で構成しています。巻末
 には京都を知るための参考図書一覧も掲載。『京都検定』受験の参考図書として、また、
 あらためて京都を学ぶためにも格好の一書です。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「1930年代 太秦に七社 (関東大震災で映画人が京都に移動)」
- 関東大震災のためだったのですね。


・「東山界隈に一代別邸群」


・「西郷菊次郎(隆盛の子)市長 三代事業
  ① 第2琵琶湖疎水の建設
② 上水道の敷設     都市インフラ
③ 道路拡張及び電気鉄道の敷設」







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☆「意外と知らない京都」京都新聞出版センター 井上満郎 2012年 ⑤(最終)

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◇大火と都市改造 吉住恭子

□京都の三つの大火

 天明8(1788)年正月 大火災 洛中洛外の9割
京都史上最大

 「宝永の大火」「元治の大火」(どんどん焼け)
 1864年
  


□町家や寺院の土地を収用

 宝永5(1708)年3月8日

417町 10351軒 → のち寺院







◇新撰組と勤皇の志士 木村幸比古

□脱藩浪人が増える

 浪人 
  身分を持たなくても武士同様の志 → 浪士、志士



□討幕運動で大政奉還、王政復古が実現







◇京都の小学校 辻三千子

□町内住人が思いを込めて

 明治2(1869)番組小学校



□すべての子どもに教育を







◇京都と映画 富田美香
  
□撮影所街・映画都市の形成 

 千本座 牧野省三 監督兼プロデューサーとして活躍

1916 撮影所

 1930年代 太秦に七社 (関東大震災で映画人が京都に移動)







◇芸能ルネサンス 1950年京都薪能誕生 西村彰朗

□近代薪能  野外での夜の演能



□中央や流派の壁を越えて







◇京都の別邸文化  矢ヶ崎重太郎

□別邸は有力者との交流の場

 明治23(1890)年琵琶湖疎水開通
   東山界隈に一代別邸群
    

 山県有朋 第3次無りん庵
      有力者との交流の場   
         
 京都来訪者の宿舎     
  

 要人の宿舎として発展
    大礼    







◇京都の三代事業 秋元せき

 ① 第2琵琶湖疎水の建設


 ② 上水道の敷設     都市インフラ


 ③ 道路拡張及び電気鉄道の敷設


西郷菊次郎(隆盛の子)市長 三代事業



□巨大プロジェクト完成

 烏丸線 3間 → 15間(27.2m)に拡幅







◇京都の菓子と文化 山口富蔵

□京都のお菓子文化の伝統

 お菓子屋はん - もてなし 贈答品 御菓子司


 お餅屋はん  - 神仏への供え餅菓子


 お饅屋はん  - 普段
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