SSブログ

「モラトリアム国家 日本の危機」小此木啓吾 祥伝社 1998年 ③ [読書記録 一般]

今回は、4月20日に続いて、小此木啓吾さんの
「モラトリアム国家 日本の危機」の紹介 3回目です。





出版社の案内には、


「名著(「モラトリアム人間の時代」)から20年。その病根は若者から企業の管理職、
 官僚、教師にまで波及した!権力志向のみ強く、責任をとらない人々…モラトリアム人
 間が「エリート」となった国の悲劇。」


とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「親らしい心、先生らしい心をいかにして取り戻すか」


・「『教育する』という大義名分を認めなくなった」


・「子供を学校制度に適するようにうまく育てる機能を家庭教育は失っている。」



・「『冬彦さん』を巡る嫁姑の主導権争い」




<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。

浜松ジオラマファクトリー








☆「モラトリアム国家 日本の危機」小此木啓吾 祥伝社 1998年 ③

1.jpg

◇ジェネラティビティ・クライシス

 親らしい心、先生らしい心をいかにして取り戻すか
   

□アダルト・チルドレン

 虐待されて育った子供 ←→ 自称アダルトチルドレン

「今の不幸は親の責任」と自己正当化



「教育する」という大義名分を認めなくなった



ある種のアイデンティティ喪失



□「ジェネラティビティ・クライシス」

 ジェネラティビティ = 次世代を育てる心


 未来に対するセルフコントロール


 しかし,今,次の世代のための生命保険より,自分のための年金をという心理が支配す
る時代を迎えている。親も教師も本来の役割を果たせない。
      

 初等中等教育は,家庭教育を前提として成り立っている。
      

 今の子供たちは,家庭の中で集団生活に適応できるような心の準備を与えられないまま
学校にはいるからだ。

 
※ 学校教育は,一人一人の子供が,集団生活をするのに必要な最小限の社会性や適正能
 力,具体的には自分で身の回りを始末したり,整理したり,自立して活動できるだけの
 親離れしていると…


  |

しかし,入学してくる多くの子供は,これらの条件を満たすだけのしつけを受けていない



 子供を学校制度に適するようにうまく育てる機能を家庭教育は失っている。



□親になり始めた「モラトリアム二世」世代

 ポスト団塊世代



□「ホテル家族」の宿泊者たち 

 家族幻想が心の支え - よい家族を演技する



□モラトリアム人間は子供を自己愛の対象にする

 子供本位家族 → 最適な生き甲斐の源泉に



□「冬彦さん」を巡る嫁姑の主導権争い

 「一卵性母娘」「冬彦さん」



□親を手玉にとる術を知り尽くした子供たち

 子は親の心を読みとりながら親の操縦方法を心得る



頼りになる親を持たない子供たち



□「赤ん坊業」を身につけた赤ん坊たち



□アメリカにおける健全な「核家族」とは?

 日米の親子関係の違い = 「川の字文化」



□離婚再婚ネットワーク家族~米国 



□アメリカでもし登校拒否したら
     
 米国医師
「登校拒否で学校に行かないやつは,どんどん淘汰されてちょうどよいではないか。何で
 国がお金を使ってそんな連中の面倒を見るのかね?」



□高齢化と少子化は一体の関係



□「子育て困難症候群」の母親たち



□子育てにより喜びより苦しみが上回る女性たち

 母親になることの価値
 かつては母親になることによって家庭の中で女性たちは一生の身を保障された



今自分自身の活力で自分の人生を支えることの方がより安全度が高いと思う女性が増え
ている



□パタニティブルーを訴える父親たち



□日本以上に深刻なアメリカ  

 父親のイメージダウン

スウェーデン
  - 生まれてくる子供の半分以上が未婚の母

    その国の閣僚の女性の比率は,未婚の母の比率と比例する



□親らしい心,先生らしい心を,いかにして取り戻すか?


nice!(127)  コメント(0) 
共通テーマ:学校