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「家族学ことはじめ」小此木啓吾 講談社 1999年 ④ [読書記録 一般]

「できるだけたくさん,あらゆる欲望を活発にして,ほしい物はどんどん買い,がまんな
 どしないで消費して使い捨てしていきましょうという世の中」






今回は、5月8日に続いて、小此木啓吾さんの
「家族学ことはじめ」4回目の紹介です。




出版社の案内には、


「人生の大半を一緒に過ごし、日常の悩みや喜び、将来の不安や希望をともにする家族。
 その形態は、時代とともに変化しているため従来の家族意識には歪みが出ています。長
 年精神科医として活躍してきた著者のこれまでの新聞、講演などからわかりやすいエッ
 センスを抜き出し、家族という小さな共同体の中でのそれぞれの役割の重要性を具体的
 に教えてくれます。」



とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「安全な心の基地のような親に」


・「マスメディア
  = 人権尊重の建前から人々にがまん・忍耐を強いることはタブー」


・「新聞の論点『学校が悪い教師が悪い』
それは間違い → 家庭教育の責任まで学校は負えない」


・「現代の我々は,つらいこと悲しいことを堪え忍んだり肉体的な不快や苦痛をがまんし
  たりすることについての精神的な強さを失っている」


・「中学生の残酷さ,攻撃性,空想性をどうやって社会が建設的なものに、より集団的な
  ものに変えていくかが重要」







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☆「家族学ことはじめ」小此木啓吾 講談社 1999年 ④

1.jpg

◇親子関係
 
□安全な心の基地のような親に

 親も独立し子供も独立して、しかもお互いに困ったときには助け合う間柄に成長してほ
しい。



□病める子供を産み出す社会

 今の少年 - 「いったいどこまでベルトコンベアに乗り続けるのか」

  ↑↓

 素直でとても順応性がよく同調性が高い子と無気力少年は表裏一体の関係


 コマーシャル音大
  「スポンサーが監視していますから」

  = 視聴者よりスポンサー第一主義



 今の世の中はコマーシャル売り込みがもっとも大きな権力を持つ社会

 がまんしようとか欲望を断念しましょうというような考え方はない

  ∥

 できるだけたくさん,あらゆる欲望を活発にして,ほしい物はどんどん買い,がまんな
どしないで消費して使い捨てしていきましょうという世の中

          |

 子供たちの欲望を満たし満足した顔を見ることに生き甲斐を感じる親

          ↓

 子供にがまん・断念を教えることは難しい社会



 マスメディア

= 人権尊重の建前から人々にがまん・忍耐を強いることはタブー
 






◇家族エゴイズムにスポイルされる子供たち

□マスメディア

 マスメディア

 = できる限り正当な権利として欲望の満足が正しい側面を強調する


 新聞の論点
「学校が悪い教師が悪い」

間違い → 家庭教育の責任まで学校は負えない 


 
 現代の我々は,つらいこと悲しいことを堪え忍んだり肉体的な不快や苦痛をがまんした
りすることについての精神的な強さを失っている


 S=フロイト
  「断念の術を心得れば人生も結構楽しいものです」

↑↓

  エスカレーター症候群



□どこの国でも中学生くらいの年頃の少年兵が一番残酷で勇敢



 非常に攻撃性が高まっていて,しかも,まだ死についての現実感がないし,半分空想の
中で暮らしている。
   
   ∥
   
 中学生の残酷さ,攻撃性,空想性をどうやって社会が建設的なものに、より集団的なも
のに変えていくかが重要

 二つのルート 
   ① スポーツ

② 受験・進学



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