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「家族学ことはじめ」小此木啓吾 講談社 1999年 ⑥ [読書記録 一般]

「親子の仲とか夫婦の仲というと,49%は憎しみ,51%は愛情で,その微妙な差で何
 とか保たれているというふうなことがたくさんあるわけです」






今回は、5月18日に続いて、小此木啓吾さんの
「家族学ことはじめ」6回目の紹介です。




出版社の案内には、


「人生の大半を一緒に過ごし、日常の悩みや喜び、将来の不安や希望をともにする家族。
 その形態は、時代とともに変化しているため従来の家族意識には歪みが出ています。長
 年精神科医として活躍してきた著者のこれまでの新聞、講演などからわかりやすいエッ
 センスを抜き出し、家族という小さな共同体の中でのそれぞれの役割の重要性を具体的
 に教えてくれます。」



とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「母と子の絆は自然の絆である。しかし,父と子の絆はそうではない。社会関係・道徳  ・契約が介入しないと成り立たない。」


・「母親の情報の読みとり方によって父親の行動に対する子供たちの解釈が変わる」


・「自分の感情がどんなふうになろうと,やるべきことはやっていく」


・「断念・あきらめが失われている」




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☆「家族学ことはじめ」小此木啓吾 講談社 1999年 ⑥

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◇夫婦の信頼感が子供の心を安定させる

□絆 

「親子の仲とか夫婦の仲というと,49%は憎しみ,51%は愛情で,その微妙な差で何
 とか保たれているというふうなことがたくさんあるわけです」

    |

母と子の絆は自然の絆である。しかし,父と子の絆はそうではない。社会関係・道徳・
契約が介入しないと成り立たない。


 今産業資本社会が広がるにつれ,人類が作り上げた父親像の崩壊が始まった


「本当にお父さんお母さんとの間にいい関係があれば,子供というものは、必ずどこかで
 踏みとどまって戻ってこられるものなんです」



□「妻は解説者でもあり新聞記者でもある」
      
 母親の情報の読みとり方によって父親の行動に対する子供たちの解釈が変わる
   


□健全な核家族における親子関係

 子育て三条件

 ① 父母の連合

 ② 世代間境界の確立
  ヨコ関係(夫婦)を優先させる

 ③ 父母それぞれが望ましい男性,望ましい女性のモデルになること

 





◇阿闍世コンプレックスに見る親子関係の葛藤

 吉沢平作先生「感無量寿教」
   阿闍世の物語 未生怨
 






◇子供の自我を尊重する家庭を

□自律性を身につけさせることが大切(小学校2・3年生の内に)
 
 親をある程度尊重したり,先生の言うことを聞いたりしなければならないという年代に
身につけてしまう
      
 ※ 自分の感情がどんなふうになろうと,やるべきことはやっていく



あたかも自動機械のごとくちゃんとやってゆける能力を「ジリツ性」と言います



□悲哀排除症候群

① 断念・あきらめが失われている

② 悲しみ・悲嘆 ~ 情緒体験

今は私利私欲
スーパー先取り型親子関係
 

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