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「いちばんやさしい教える技術」向後千春 永岡出版 2012年 ③ [読書記録 教育]

今回は 6月11日に続いて、向後千春さんの
「いちばんやさしい教える技術」3回目の紹介です。



出版社の案内には、

「教えたのにできないのは、じつは100%教え方が悪いせい。教え方にはルールがあり、
 どんなことでも3つのパターンにあてはめれば、必ず教えることができます。誰かに教
 える、伝えるときに知っておきたい教える技術をやさしく紹介。」

とあります。


相手をよく観察して、できたらすぐに声を掛ける、現在特別支援教育に関わっていますが、
特別支援教育に大切な「技術」だと感じます。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「どのようにうまく思考するかを教えることが認知スキルのゴール」


・「集中学習よりも分散学習の方が効果的」


・「スキーマをどれくらいもっているかが問題解決能力を決める」


・「文章を書くときには複数の作業を同時に行うため、教えることが難しい」





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☆「いちばんやさしい教える技術」向後千春 永岡出版 2012年 ③

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◇学ぶ人を納得させる教え方 認知スキルの教え方

□学校の勉強は「認知スキル」を開発するための科目

 運動スキル … 上手になるに従ってコトバはなくなっていく


 どのようにうまく思考するかを教えることが認知スキルのゴール

 



□「頭を使って考える」パターンは3つに分けられる

 ① 「記憶すること」


 ② 「問題を解決すること」


 ③ 「話したり書いたりすること」

 



□「記憶する」「記憶する方法」①

 効率よく … 覚えたい事柄を間隔を開けて繰り返し覚える


「分散学習」


 集中学習よりも分散学習の方が効果的





□「記憶する方法」②

 覚える内容をすでに知っている知識と結びつけると記憶できる
連想させる





□「記憶する方法」③

 相手は聴覚型? それとも視覚型?


 相手は聴覚型か視覚型か見極め、相手に合わせた方法で教える




□「問題を解決すること」

○「問題を解決すること」の教え方①

 「どうして分からないの?」は無意味な質問

    例:ハノイの塔 パズル
解き方のパターン(スキーマ)を獲得させる

  解き方のパターンを修得させて問題解決を教える



○「問題を解決すること」の教え方②

 解き方のパターンは多ければ多いほどベスト

スキーマ = 解き方のパターン


 スキーマをどれくらいもっているかが問題解決能力を決める




○「問題を解決すること」の教え方③

 スキーマを柔軟に考えると応用問題が解ける





□「話したり書いたりすること」

○「話したり書いたりすること」の教え方①

 言葉を使うスキルの基礎はノートを取ること


 ノートを取る技術
 1 話の理解に集中できる

2 相手の話の全体をまとめ自分なりの考えを追加できる



  メモ、ノート、鉛筆を持つ習慣づけ


 コーネル式ノート
┌──────┬──────────────────┐
│2記憶のヒント│1ノート │
│ ・キーワード│ ・箇条書きで │
│ ・図表 │ ・簡潔に │
│ ・ヒントなど│ │
│ │ │
│ ←│ ← 要点 │
│ │ │
│ │ │
│ │ │
│ │ │
│ │ │
│ │ │
├──────┴──────────────────┤
│3まとめ │
│ ・重要なことをまとめる │
│ │
│ │
└─────────────────────────┘

  ※ 後から見てすぐに記憶がよみがえるノートの取り方を定着させる




○「話したり書いたりすること」の教え方②

 文章の書き方を教えるのが難しい理由

 まず簡単なメモ

 ◎ 文章を書くときには複数の作業を同時に行うため、教えることが難しい




○「話したり書いたりすること」の教え方③

 文章は「小さなステップを踏んで書く」と教えよう

 ステップ1 マップ形式

 アイデアを出す

 キーワードを付箋で


 ステップ2 箇条書きストーリー

 マップを見ながら順序を考え、ストーリー形式で

        箇条書き


 ステップ3 おしゃべりスタイル

        箇条書きメモを見ながらおしゃべりするように文を書く
              (表記・言い回しは気にしない)


 ステップ4 段落形式

3を段落毎に整理しながらつながりの言葉を入れて全体を整える

       ◎いくつもの作業を同時にこなす作業は単純なステップに分けて教える



○「話したり書いたりすること」の教え方④

 「型」を教えることで文章が書けるようになる ◎P139

 どんな文章にも一定の型がある
・企画書 
      ① 企画タイトル 

      ② 企画趣旨 

      ③ 企画の詳細(日時、場所など) ④連絡先


   ・レポート・論文
① 導入 

      ② 方法 

      ③ 結果 

      ④ 考察

      ⑤ 結論


   ・事業計画書
① 事業プラン名 

      ② 目的 
      
      ③ 事業内容

      ④ 市場環境

      ⑤ 販売戦略 

      ⑥ 資金計画


   ・読書感想文
① 登場人物と粗筋 

      ② 印象に残ったシーン 
               
      ③ そのシーンとリンクする自分の体験や意見

      ④ まとめ(本から学んだこと)




○「話したり書いたりすること」の教え方⑤

  上手なスピーチの方法と教えたいことは?


  スピーチメモの作成と本番同様の練習を繰り返すことが大切


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