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「保護者との関係に困った教師のために」 小林正幸・有村久春・青山洋子 ぎょうせい 2004年 ③(最終) [読書記録 教育]

今回は、9月14日に続いて、小林正幸さん、有村久春さん、青山洋子さんの、
「保護者との関係に困った教師のために」3回目の紹介 最終です。




出版社の案内には、


「保護者との関係が問題になりやすい場面で、学校や教師がどうすればよいのか、対応の
 ヒントを示すとともに、非行や学業不振、不登校等、それぞれの場面に応じたQ&Aを
 交えてわかりやすく解説。保護者の心理についても触れる。」



とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「実現可能性が高いところから手を打つ」


・「予防こそ最大の問題回避」


・「今,目の前にいる保護者は中学生の時に校内暴力があった世代
     → 教師に「管理的」「コントロールしたがる」イメージ」


・「かつては地縁・血縁がサポートしていた しかし,今は…」





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☆「保護者との関係に困った教師のために」 小林正幸・有村久春・青山洋子 ぎょうせい 2004年 ③(最終)

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◇保護者と敵対しないために

 ① 敵意・怒りの背後の願いを読む



 ② 保護者側に立つ (保護者の願いをはずさない)



 ③ 原因追及,問題点探しをやめる

「今の問題を少しでも上向けるために,自分はどのようにすればよいのか…,何がで
   きるのか…」

- 見解の一致点 … 具体的な解決策

  

 ④ 仕切り直しで保護者と情報を共有 



 ⑤ ブレイン・ストーミング

  1 現時点での確認  ・学校の工夫や努力を説明

 ・保護者の努力を説明 工夫を尋ねる


   2 過去の工夫の確認 ・学校の工夫や努力を説明

  ・保護者の工夫や努力を尋ねる


   3 新しいプランの作成・提出

  ・新しい解決策を考える

「学校にしてもらいたいことは…」

「新しい工夫はありますか…」


   4 ブレイン・ストーミングで大事なこと

  アイデアの多さが勝負 = 共有された目標に近づく努力



 ⑥ 実現可能性が高いところから手を打つ

結果の予測から

(1)実践しやすいもの → (2)結果予測



 ⑦ 保護者と一緒にことに臨む PDS








◇普段の工夫

 ① 予防こそ最大の問題回避



 ② 保護者と良い関係を結ぶこと 人間関係のプロ



 ③ 将を射んと欲すればまず馬を射よ

 1 保護者と学校で子ども理解が異なる場合

2 子どもが肉体的・心理的に学校で危機状況の場合

3 保護者や我が子が不当な扱いをされたと感じる場合

   子どもとの良い関係 



 ④ 実ほどに頭を垂れる稲穂かな 

保護者とは対等 子どもとは上



 ⑤ 自分を意識する(自分の職業,性,年齢を意識する)

今,目の前にいる保護者は中学生の時に校内暴力があった世代

     → 教師に「管理的」「コントロールしたがる」イメージ  



 ⑥ 源家族との関係

自分が育った家族 = 源家族







◇保護者の心理
  
 ① 自己主張が強い保護者  

    被害者意識が大 → 願いやおそれを知るのが大切 



 ② 相手(教師,学校)を信用しない保護者

かつての不幸な体験

「信用できない」状態にいる → 不安やおそれが強い



 ③ 頑固,物事に固執する保護者

不安と緊張 → 攻められない  和らげる



 ④ 我が子の非を認めない保護者

子どもの現実を見られるように



 ⑤ 被害者意識を持ちやすい保護者

我が身を守る (1)怒りや攻撃  (2)関わりを避ける



 ⑥ 社交性に乏しい保護者



 ⑦ 夫婦の協力が見られない保護者



 ⑧ 親離れ・子離れができていない保護者



 ⑨ 子どもの面倒を見ない保護者

   かつては地縁・血縁がサポートしていた しかし,今は…
  


 ⑩ 子どもに厳しすぎる保護者 



◇著者

小林正幸(東京学芸大学教授)

有村久春(昭和女子大学教授)

青山洋子(駿河台大学専任講師)
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