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「たとえ世界は終わっても その先の日本を生きる君たちへ」橋本治 集英社新書 2017年 ③(最終) [読書記録 一般]

「正義とは『損得で判断しない』ということ」


「あちらこちらに金をつぎ込んで、つぎ込んだやつがもうけられるように競っていること
 をグローバリズムという







今回は、11月6日に続いて橋本治さんの
「たとえ世界は終わってもその先の日本を生きる君たちへ」3回目、最終を紹介します。


現代社会を冷静に見つめ、的確に分かりやすく捉える目をもった方を失ったことを
大変淋しく思っています。


出版社の案内には、


「『イギリスのEU離脱決定』と『ドナルド・トランプのアメリカ大統領選当選』を見て、
 成長と拡大を求め続ける資本主義経済の終焉を確信したという橋本治。資本主義の終わ
 りとは何か?その後を我々はどう生きるべきなのか?『昭和の終わりと同時に日本経済は
 飽和した』『貿易なんて西洋人の陰謀に過ぎない』『国民はクビにできないので、企業
 経営感覚の政治家は容易に差別主義者になる』など、政治や経済といった枠を超えて次
 世代に語りかけるメッセージ。」



とあります。







今回紹介文より強く印象に残った言葉は…

・「学校で必要なのは、子供がぶつかり合ってお互いに学び合うこと。」


・「『個室』が生まれて『個性』が消えた」


・「心のない論理 - 政治家、官僚
心の論理 ~ ヒューマニズムで相手を黙らせてしまう論理」


・「内容のある観念は分かるんです。でも、内容のない観念はただ抽象的なんですね。」
                                    岡潔


・「講談の流行が『特攻』を作った
講談は『どんな困難でも我慢して努力すれば何でも達成できる。』世界観
   = 無駄でもがんばれ!  」


・「成長が雇用を奪うウロボロスの蛇
   なんのためのだれのための経済?  チキンレース」





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☆「たとえ世界は終わっても その先の日本を生きる君たちへ」橋本治 集英社新書 2017年 ③(最終)

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◇バブルを経て「社会」 が消えた                         
 寄りかかる規範が無くなった                          


「社会建設」が死語になった時代                       
 


 天動説になり社会が消えた                        
 


 バカの壁以上に強力な                             



 バブル景気で日本から金持ちが消えた                          
  ◎ 学校で必要なのは、子供がぶつかり合ってお互いに学び合うこと。        
            |                           
 
    外の世界との響き合い                  



「個室」が生まれて「個性」が消えた                        
 失われた「金持ち」の幻影を求めて「食」しか豊かにならなかった日本                            

 食べもの屋 - バブルの痕跡








◇何を言っても無駄な人たち                           

「心ある論理」と「心ない論理」

   △理屈のための理屈、相手を屈服させんかのための論理



「心の論理」はきれいごと

   心のない論理 - 政治家、官僚

   原発 ~ ◎事故が起こる前まで補助金をもらって原発の恩恵にあずかっていた。

   心の論理 ~ ヒューマニズムで相手を黙らせてしまう論理

                 |                      
  2分割 → 自分が正しい!             



「個性のない数学は内容がない」                         
   『人間の建設』新潮社 1965年

   岡潔
   「内容のある観念は分かるんです。でも、内容のない観念はただ抽象的なんですね。」



 天動説から生まれた「ニューアカ」                         


 金融経済は「心の論理」                            



 講談の流行が「特攻」を作った                          
   歌舞伎、人形浄瑠璃 ~ ドラマの中心は「我慢」               
   講談 ◎「どんな困難でも我慢して努力すれば何でも達成できる。」世界観
 
             |

        無駄でもがんばれ!                      心



 理はなくて道理がある                              


 講談人気の低下 
  ① 頑張るのはダサイ                              
  ② へんにべたべたしているからいやだ。                      
     ↓                                   
   それをスルーすると頭のいい論理ができあがる                                        







◇世界が終わった後に                               
 カチンと来る 
やり過ごせない若者



 国家としての優先順位



「廃墟同然の惑星で産業だけが発達する」
 


 成長が雇用を奪うウロボロスの蛇
   なんのためのだれのための経済?
        |
     チキンレース   



「人はバカになっている」とはどういうことか

自分の頭の中で社会が回っている「天動説」


◎ 正義とは「損得で判断しない」ということ

× あちらこちらに金をつぎ込んで、つぎ込んだやつがもうけられるように競っている
  ことをグローバリズムという

↑↓

 ○「世界経済は回せていける範囲のぎりぎりで回ってりゃいい」 



自分たちが大損すれば世界経済を救えるかもしれない



 トランプ大統領の最大のナゾ

?「どうして彼はアメリカの大統領なんかになろうなんて考えたのか?」

バブル前に、もし日本が「経済から撤退」していたら…



「必要なものは必要なときにあらわれる」   








◇不思議な王子様のモノローク

「語り下ろし本」
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