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「授業の展開」斎藤喜博 国土社 2006年(1964年の新装版) ① [読書記録 教育]

「いつでも教師と子どもが全力を挙げてたたかい,教師がいつでも子どもを組み伏せ,子ども
 に新しいものを発見させ,子どもを変革させていくものでなければならない」






今回は、斎藤喜博さんの
「授業の展開」の紹介1回目です。




出版社の案内には、


「この本は今や授業の実践と研究では“伝説”の存在になりつつある斎藤喜博の授業に関
 わる三部作の三作目のもので、もっとも内容が豊富で、理論的にも実践的にも最重要な
 書となっている。」


とあります。



「斎藤喜博さんの実践が現代に行われるとしたら、どのような評価を受けるだろうか」
と感化得てしまいます。



今回紹介文より強く印象に残った言葉は…

・「斎藤喜博 三部作 ①『授業入門』②『授業』③『授業の展開』」
- 教育名著といわれています


・「方向性と単純化 → 単純化の勇気を持て!」


・「(良い授業とは)教師の人間の豊かさがあらわれたもの=人間の高さ,豊かさ」






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☆「授業の展開」斎藤喜博 国土社 2006年(1964年の新装版) ①

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◇巻頭解説  横須賀薫
  
□「授業展開」の研究 

 斎藤喜博 三部作

 ①「授業入門」


 ②「授業」


 ③「授業の展開」 



□方向性と単純化

 → 単純化の勇気を持て!



□授業形態について 

 (1)個人学習

 (2)組織学習

 (3)一斉学習

 (4)整理学習


 斎藤喜博の授業論 = コミュニケーションを組織すること



□人と仕事 

 1952(昭27) 41歳 島村小学校長

 1955(昭30)~1962(昭37) 8回の公開研究会

 「シマショウ」(としてその実践が全国に知られる=ハマコウ註)







◇授業展開

Ⅰよい授業とは何か?

「教師が生身の人間としての教材解釈を持ち,方法プランを探っており,それを生身の人
 間である子どもと授業の中で激突させ,その中で自分の解釈も方法も変更していくよう
 な質の授業」



いつでも何かを追い求めているような授業
     
 ※ 自分と教材との対面の仕方を基本に置き,その上に子どもと対面して,個性的に創
  造的に授業を展開していた
  
            ∥

  教師の人間の豊かさがあらわれたもの   

   = 人間の高さ,豊かさ



Ⅱ教育科学と人間の問題
  


Ⅲ科学的に教えるということ 
  


Ⅳ授業の中での差別の問題 人間性
  


Ⅴ展開は絶えず修正されていくものだ  



Ⅵどこにも通じるという展開の方法はない







◇展開を保障する条件

□単純化と方向性  

 不必要なことはしない

 → 切り捨て

 → 単純化



□展開を成功させる三原則

 原則

  ① 解釈する筋道


  ② 構造化する力


  ③ 分析する力(核・中心)



□授業展開の中で

 ① 解釈する筋道 専門家に近い熟練した読み取り


 ② 構造化する力
 1 何を教え込むか決定する

    2 何を取り上げ何を切り捨てるのか決定する 単純化・方向化

  3 どうしても教え込みたいことを決定する                           
        → それをどのような方法で教え,学習させ,子どもに覚えさせるか研究する
 
     4 子どもに理解困難だと思われる所を小さい所まで見つけ出しておく                       
        → 現実の授業の中で教えたり考えさせたりできるようにしておく     
 
     5 いくつかの重要な問題について,一人一人がどのように勉強したり,どのような発見をしたり,ど
      のような思考や解釈の誤りをするのか予想を立てておく                          
        → それに対しての教師の説明の仕方,反駁の仕方を教えておく 


 ③ 分析する力



□授業展開の中での新しい発見

※ いつでも教師と子どもが全力を挙げてたたかい,教師がいつでも子どもを組み伏せ,子ども
 に新しいものを発見させ,子どもを変革させていくものでなければならない


 子ども ~ 発見 ~ 変革

 × 不明確,押しつけ的で冷たい発問や説明
  


□教材解釈と展開の関係 

 1 教材解釈の深み 


 2 説明と思考の区分け 


 3 予想外の解釈にぶつかったとき

 
 4 展開の軸を持つこと = 教師の人間の幅


 5 展開で方向付ける核


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