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草柳大蔵さんはこんなことを41 [読書記録 教育]

今回は、12月20日に続いて、わたしの読書ノートから、
「草柳大蔵さんはこんなことを」41回目の紹介です。





今回も、「続午前8時のメッセージ」(静岡新聞社)からの紹介です。




出版社の案内には、


「評論家・草柳大蔵が送る待望の第2弾。家庭、学校、社会、さまざまな角度から子ども
 の心を見つめ、輝く未来のために祈りを込めて語る珠玉の99話。」


とあります。



「馬鹿の一寸、のろまの三寸」
聞いたことがあるような・・・
立ち居振る舞いからわかることはありますね。







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☆草柳大蔵さんはこんなことを41

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☆「続午前8時のメッセージ」草柳大蔵 静岡新聞社 2002年(7)



◇馬鹿の一寸、のろまの三寸

 掛川でおそば屋さんをやっていらっしやる鈴木則子さんという方からお手紙を頂戴しま
した。


 ご自分たちがどのように子どもたちを育ててきたか、どのように過ごしているかといっ
た内容のお手紙ですが、これは教育にそのまま使えると感じましたので、ご紹介したいと
思います。



 鈴木さんの長男は28歳で子どもさんが2人、次男は26歳、3男は大学3年生。


 実家のお母さんに「ご飯を食べさせただけでろくに手をかけてないのに、3人ともいい
子に育ったね」と言われて、口の悪いお母さんだと思っていたそうです。



 でも「朝食をしっかり食べさせることが子育ての大事な第一歩だ」ということを聞いて、
「なるほどなあ」と納得されました。


「食べるということは、栄養をとる以外に、その子の体調もわかるし、ついでにきのう学
 校で納得いかなくて腹がたったということや、電車の中での出来事など、いろいろ話を
 聞けるときですし、心の通い合う時間です」


 とおっしゃるんです。


 そして、お母さんが相づちを打って、


「そりやおかしいね。それじゃあ腹がたつよね-」


と言うだけで、本人は


「あ-、すっきりした!」


と、また元気に出かけていく。


 だから、食べるということはなかなか面白いですねとお書きになっています。




 その通りですね。


 鈴木さんのお店の中でも、お客さんが入ってきて、座って、注文して食べる様子を見る
だけで、いろいろ事情がわかるそうです。


 夫婦二人でお店に来て、それぞれが本を読みながら無言で食べるだけで帰ってしまう人
たちがいる。


 そうかと思うと、おばあちゃんと若夫婦と子どもが来て、おばあちゃんが一人でも食べ
られる年齢の子どもを膝に抱いて、口に入れて食べさせてあげているのに、若夫婦は知ら
んふりをして自分たちだけで食べている。


 あるいは、おじいちゃんと若夫婦と子どもで来て食べ終わったあと、お金を払うおじい
ちゃんを置き去りにして黙って出ていく家族がいる。


「なんで『おじいちゃん、ごちそうさま』と若夫婦が言えないのかな。そうすれば子ども
 たちもそれを言える子になるのにと思ってしまいます」


と鈴木さんは書いていらっしゃいます。


 また、鈴木さんのお店は自動ドアではなく、ガラ方ラと手で横へ開ける戸なんですが、


「手を添えて、普通に静かに開け閉めできない大人が随分大勢います。入るときも出た後
 も、十センチ以上開いたままの人も時々います」


とおっしゃるんです。


 昔は子どもがふすまをピチッと閉めないで少し隙間が開いていると、


「馬鹿の一寸、のろまの三寸」


と言ったんですね。


 すると、子どもは「あっ、いけね」と回れ右をして、ちゃんと戸を閉めました。


 家庭教育ってこういうことなんですよね。


 学校の勉強を見てあげることも必要でしょうが、そういうときに子どもを諭すことも必
要ですよね。



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