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「心がフッと軽くなる瞬間の心理学」名越康文 角川SCC新書 2010年  [読書記録 一般]

「鬱というものは心を車に例えて言うと、ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいる状
 態 = 動けないままエネルギー消費」
   
    






今回は、名越康文さんの
「心がフット軽くなる瞬間の心理学」の紹介です。


名越さん、メディアで引っ張りだこですね。



出版社の案内には、


「閉塞感が増す今の日本で、うつに向かいそうな重い気分を切り替えて、前向きに生きる
 にはどうすればいいのか。瞬間、瞬間を大切にすることで、ネガティブ思考に陥らず、
 心がフッと軽くなる方法をアドバイスします。」

「うつに向かいそうな重い気分、暗い気持ちを切り替えて、前向きに生きるにはどうすれ
 ばいいのか。すぐにネガティブ思考に陥ってしまいそうな時代の「今を生きる力」を、10
 のヒントとしてまとめた。」


とあります。






今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「なぜ今の日本人はこんなにピリピリしているのだろうか」


・「今の社会が『社会を維持すること』を第一の原則として回るシステムに固定してしま
  ったこと = 身も蓋もない合理主義社会」


・「競争社会の息苦しさが不安と焦りを増している
= 絶対的な達成感や満足感が感じられない社会」


・「自分の心をコントロールできる視点を持つ = こだわらないこと」





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☆「心がフッと軽くなる瞬間の心理学」名越康文 角川SCC新書 2010年

1.JPG

◇閉塞感が増す時代の「今を生きる力」

① 自殺が増えるなどなぜ日本人の心は疲弊しているのか
  
□社会が複雑化する中「規範とすべき基準」がなくなっている

  「何のために生きるのか」の十分な答えを現代人は持ち合わせていない

「何のために生きるのか どう生きることが人間の基本なのか」



□連帯感、満足感を得られにくい窮屈な社会

  日本社会全体が我に返って「ガクッときている」

なぜ今の日本人はこんなにピリピリしているのだろうか



「根本的な生き方をどこかで見失っているからだ」



□虚無名心の拠り所として日本には宗教が根付いていない

 最大の原因

 = 今の社会が「社会を維持すること」を第一の原則として回るシステムに固定してし
  まったこと


= 身も蓋もない合理主義社会



アメリカンモデルの援用
    

 かつては「徳のある人」がいた… 
超越的価値


 感覚が更新しにくい生活環境になっている


「損得勘定」の蔓延で人間関係が劣化
考える経験の減少


 競争社会の息苦しさが不安と焦りを増している
絶対的な達成感や満足感が感じられない社会


 誰もが大なり小なり閉塞感に苛まれていることを認識しよう
   スピード化の中に埋没 






② 閉塞感が充満する日本でどう前向きに生きればよいのか

 未来と過去のことにとらわれすぎない

  「今、ここ」の「課程」に集中する 

社会維持システムの表面的な合理性、つまり小さな「損得勘定」に人間の感覚まで
  侵されている



 小さな損得勘定に惑わされない
一番小さな「損得勘定」の世界の相対的な価値観をどんどん…
 
   勝ち組? 負け組?  



「人とつながる」というのは「心でつながっている」ということ
自分の心を変えていくこと

  

 性格は変わらないが、心はものすごく変わりやすい
   心はどこにジャックをつなぐかで景色が完全に変わる  

心は固定された物質ではない。実はいろいな部屋に向けて開かれた空間で、あとは
  どこにアクセスするかと言うことなのです



 心が解放された感覚を知っておく
◎ 自分の心にはたくさんのジャック







◇心が弱っていると思ったとき、鬱に向かわないために

① 誰にも相談できないとき何を考えればよいのか

「気分転換」は日常の中で見付けるべき

幸福に執着せず過ぎ去るものだと
今この幸福を味わう  
 
   × ブルーマンデー



 ストレスから逃れるために集中力を高める
思考の暴走 頭の暴走



自分で止めるしかない

◎ 朝一つの行動を集中して!

   目の前のことにちゃんと取り組む
自動継続に任せない

 ※「鬱というものは心を車に例えて言うと、ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでい
   る状態」
   
   = 動けないままエネルギー消費 

         ↓

  行動の意識化

 


② 何をしていてもネガティブな考えになるとき、どうすればよいのか

心のバランスが悪いときは身体にも無理が生じる


自分を客観視し感情的にならない
感情的になったとき人間は最もエネルギーを消費する

   心の問題を総て社会問題とつなげるべきでない    


 「フット楽になる」という体験が重要
「一日に一分間だけ集中してください」


 

③ 心の幸福を保つにはどう心掛ければよいのか

 自分の心をコントロールできる視点を持つ
こだわらないこと
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