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(1)「ヘリコプター・マネー」井上智洋 日本経済新聞社 2016年 (2)「教育について」 労働旬報社【再掲載2011年7月】 [読書記録 一般]

今回は、井上智洋さんの
「ヘリコプター・マネー」を紹介します。




出版社の案内には、


「マイナス金利時代の究極の経済政策。ヘリコプターマネーは、政府や中央銀行のような
 公的機関が、空からヘリコプターでお金を降らせるかのように、貨幣を市中に供給する
 ことを意味する、究極の景気浮揚策である。本書は、お金を増やすと景気が良くなるの
 はなぜかを解き明かし、長期的なデフレ不況に対しても有効であることを示す超入門
 書。」


とあります。



わたしには、よくはわかりませんでした。
要約も自信がなく…。





今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「貧しいところに文化はない」


・「世の中に出回るお金 = 『マネー・ストック』」


・「ヘリコプターマネー = 公的機関が貨幣を市中に供給すること」


・「『国債の貨幣化』こそヘリコプターマネーの核心」




一昨日、ラジオを聞いていたときに伊東四朗さんの面白い言葉を聞きました。
「森昌子の『先生』は好きだけれども、『先生』の森まさこは嫌い」
といった意味のようなこと。
「うまいなあ」とつぶやいてしまいました。



もう一つ、再掲載となりますが、労働遵法社の
「教育について」を紹介します。
すっと心に入ってくるものばかりです。






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(1)「ヘリコプター・マネー」井上智洋 日本経済新聞社 2016年



◇はじめに

 1998年~  
  本格的なデフレ


 経済を活性化させ、つけあがった若者をもっと増やすべきだ


 「貧しいところに文化はない」


 カール・マルクス 
「下部構造が上部構造を規定する」


 世の中に出回るお金 = 「マネー・ストック」





◇お金のばらまきで景気はよくなるか

 財政政策? 金融政策?
   日本人のきまじめさでデフレが長引く


 何がベビーシッター組合の危機を救ったか


需要不足は貨幣の増大によって解消できる


 ヘリコプターマネーは何か? 
  ヘリコプターマネー = 公的機関が貨幣を市中に供給すること

  米 ミルトン・フリードマン


 ジョン・ローの錬金術 
1671 スコットランド生
ローのシステム ミシシッピシステム - 「管理通貨制度」
しかし失敗
「国債の貨幣化」こそヘリコプターマネーの核心






◇政府紙幣と財政ファイナンス

歴史の中の政府紙幣


銀行券と中央銀行の起源


財政ファイナンスはすでに日常化している


 信用創造のカラクリ 


銀行は無からお金を作り出す
   法廷準備 1%


プラス金利政策の制約


ゼロ金利経済の制約
超過準備-ブタ積み


 プラス金利とゼロ金利の違い 


国の借金はゼロになる
 










(2)「教育について」 労働旬報社【再掲載2011年7月】



◇宮崎駿 1941東京生 学習院大卒

□「風の谷のナウシカ」
 ~  植物学者・中尾佐助の自然観 



□マニュアルによる教育
  マニュアルなんかない!



□学校の空間と時間の組み替え
  平らでない校庭



□文字やアニメより現実を 
  映画・アニメはハレの日のイベント

映像の垂れ流しは規制すべき



□物を見ることの大切さ 
  自分が気に入った窓口から勉強する



学問は義務教育が終わってからで十分



□子供の未来 = つまらない大人?
子供というのは、その瞬間しかない

        |

  「今」見ておかなければならないもの
  「今」感じておかなければならないもの



□人間の力を信じて傷付くことを恐れない
トラウマ(心的外傷)?

  ← 無傷で育つことはあり得ない

  人間はお互いに迷惑を掛け合って生きている



□人間は自然を壊し,つくってきた
どういった風につきあうか,どれだけのリスクを払うか

× 全面的ディープ・エコロジスト



□空からの目と地べたからの目と
二つの視線が必要

フランクル「夜と霧」
    地獄を書いたことにより読んでて希望が持てる



不幸が人を良くする(人間のジレンマ)



□大人が子供に対してできること
才能と訓練

大人ができることは子供にチャンスをつくること

  = 干渉しない
素直に自分の周りを見てみよう



□「いいところがあるはずだ」と大人が伝えよう






◇山田太一   1935年東京生 早稲田大 → 松竹

□山田太一
  「人間を見るその目の厳しさと優しさ」



□癒しを求める心 

「夜中に起きているのは?」

現実的な物に希望が見られない - 閉塞感

 共同体-心の安定



□戦後,価値はどうなったか?

 - 命と平和と豊かさと

 もめることを忌避するようになった
     
 正義・正しいことより平和が優先する
 
経済的豊かさ → 苦労も多い



質が問われる世の中に



□家族の風景 戦後

 - 母親中心



私生活を越える世界が無くなった
   お国の為・世界の為

 役に立たない物もすてき

※ 失敗した人に対して救いになる道が少ない社会







◇別の価値観のある社会

□家族も相当冷たい社会の価値観に縛られている


 
□オウム真理教
 ~ 社会の価値観と違う共同体

   その中にいれば認めてくれる

「自分が認められる」~癒し



□失敗しても子,失敗しても父,失敗しても母
     
 = 広く見ることの大切さ



□地域社会の共同体イメージ

 下町 - 一方であけすけ、一方で節度



□人間をまるごとで見る

「人間なんてそんなにすばらしいものか,すばらしいだけのものか」

「自分や他人の暗闇を見なければならない」



理解できないまま相手を認め合う

理解しないで互いの存在を認め合う



 リアルに考えよう



 「人間ってそんなに立派なものか?」

 「人間ってもっとすごいものじゃなかったのか?」



 人間はすばらしくなる時もある



心の飢え - 認めてもらいたい



□愛と人格 「街で話した言葉」(ちくま文庫)

 自分よりも誰かを優先したいという気持ち

 男女間 - 頼りないもの非常にテンションが高くなるがいずれ覚めていく

  ↓

不安定な感情に引き回されないで,ある人とつき合えないか
   「自己欺瞞」を支える思想

    ヤマアラシ症候群(小此木)

   あるがままでいられる学校を 
      生きていくということはいろいろ矛盾していい



あるがままをプラスもマイナスも含めて認める








◇岸田今日子  東京生 父は岸田国士 自由学園卒 文学座→雲→円

□自分の好きなことを見つける



□引っ込み思案でブキッチョだった 

 自由学園 羽仁もと子
   思想しつつ、生活しつつ、祈りつつ


一年早く小学校へ入学 好きなことが見えてきた自由学園


最初に目指したのは舞台芸術


「一人前の社会人になってから女優になれ」


母の勉強と芸術好きが影響


今の子供たちがかわいそう


子供が好きなことをする(見つける)手伝いを







◇網野善彦 1928 山梨生 東大文史学

□非農業民に着目

 歴史を学ぶおもしろさ

「日本社会の歴史」の方法 

「日本」の名前はいつ生まれたか?
  7世紀末 702年 対外的に 倭→日本
 


□畿内人と関東人の差異



□「分からないこと」の魅力



□「百姓=農民」ではない

 江戸時代の虚像

鎖国 → 海禁
  公式貿易 
   松前 ←→ アイヌ・北東アジア

薩摩 ←→ 中国

   長崎 ←→ オランダ・中国

   対馬 ←→ 朝鮮



□能登・輪島の場合 時国家 頭振(水呑百姓)の中に大金持ちがいる

子供の問いから学ぶ

歴史教育のあり方

時代区分を疑う

その時代の「豊かさ」自由主義史観 
      ↓
高く評価する明治時代が大問題

「一新」「島国意識」
評価すべきは人民で,明治のリーダーではない

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