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「アドラー心理学でクラスはよみがえる」野田俊作・萩昌子 創元社 2017年 ③(最終) [読書記録 教育]

「静かにしてもらえるとありがたいのですが」+「協力してくれてありがとう」
                            (教員が児童に対して)



「子供へのアプローチ7つのべからず
  1 子供を敵に回さない 
  2 子供を恐怖心で動かさない
  3 解決を焦らない
  4 褒めない・叱らない
  5 命令しない
  6 意見と事実を混同しない
  7 必要以上に干渉しない」








今回は、3月27日に続いて、野田俊作さん、萩昌子さんの
「アドラー心理学でクラスはよみがえる」の紹介 3回目 最終です。



「アドラー心理学」を活かした学級経営を知ることができます。


今回は、<実践編>の紹介です。
現場で大きく役に立てることができそうです。
ただ、小中学校、それぞれの現場により大きく違いがはあるようです。

興味をお持ちになった方は、ぜひ、本書をお読みください。



出版社の紹介には、


「ロングセラー『クラスはよみがえる』のコンサイス版。アドラー心理学の第一人者の著
 者が、子どもたちが協力しあうクラス運営のオリジナルメソッドを伝授します。クラス
 がまとまらず子どもたちを怒ってばかりなのは、単に教師のスキルが足りないだけです。
 本書は、①講義、②実践、③運営の3STEPで、アドラー流の教育スキルが身につく
 しかけになっています。アドラー心理学の基本から、子どもたちを勇気づける言葉がけ、
 クラス議会のやり方まで完全マスターできます。難しいものが多いと言われるアドラー
 心理学本の中で、イラストや図表が満載でわかりやすくて役に立つクラス担任必携の一
 冊です。」


とあります。







今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「『協力原理』で!」


・「命令語をやめてお願いする
『お願い口調』疑問文で敬語を使うのが最も効果的」
- 年配の方は、このごろの教員の丁寧なもの言いには驚かれるのではないかと思います。
 もちろん、現場によって違いはありますが。。 


・「『静かにしてもらえるとありがたいのですが』
  +『協力してくれてありがとう』 (教員が児童に対して)」
- このような穏やかな言い方の方が、納得して動くことができるようです。



週末は雨でしたが、春らしくなってきました。
庭の桜のつぼみも膨らみ、花もいくつか開きました。
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☆「アドラー心理学でクラスはよみがえる」野田俊作・萩昌子 創元社 2017年 ③(最終)

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<実践1>子どもたちが協力を学ぶヒント 

□なぜ協力原理がいいのでしょう
 
 現代社会にうまく対処できる 


 理由

 1 自分と他者とを比較しないので、自分のしようとすることにエネルギーを注ぎ込め
  る


 2 他者を競争相手としてみることはないので、いつでも仲間として協力者として、他
  者と関われる


 3 恐怖心から行動しない
 



 ①まずは子供を尊敬する


 ②どこまでも子供を信頼する


 ③子供を決して批判しない

代替案を提案する

 「どうすれば?」と未来について考えていく


 ④自分を好きでいられるように援助する

君にはすでに充分よいところがあると伝える

「与えられているものをどうとらえるか」


⑤命令語をやめてお願いする

「お願い口調」疑問文で敬語を使うのが最も効果的

仮定文による言い方 
    「静かにしてくれると助かるのですが」

「静かにしてもらえるとありがたいのですが」



「協力してくれてありがとう」





□子供はあなたをモデルにして行動する





□子供へのアプローチ7つのべからず

 1 子供を敵に回さない 


2 子供を恐怖心で動かさない


3 解決を焦らない


4 褒めない・叱らない


5 命令しない


6 意見と事実を混同しない


7 必要以上に干渉しない









<実践2> 子どもたちを勇気づけるヒント

□「褒めるのではなく勇気づける」




□子どもたちに勇気を与えてください

□褒めることは勇気づけにならない

  自分の利害にしか関心がなくなってしまう


  努力したのにそれに見合う称賛が得られないと腹を立てることになる

          ↓

  他人の評価にびくびくして暮らす人間になってしまう恐れがある





□子どもたちの協力に感謝する     

 1 クラスルーム・マネジメント全般に協力してくれた場合


2 子どもたちがあなたの依頼を聞き入れてくれたとき

「協力してくれてありがとう」


 3 子供同士が協力した場合には助けられた側に代わってお礼を言ってください
 
    「ありがとう」




□子どもたちの積極的な姿勢を喜ぶ

  「わたしはうれしい」




□失敗したときも勇気づける

 今後の処置 

  1 原状回復かそれが不可能なら後始末
  

  2 今後繰り返さないための対策


  3 感情の処理   


「失敗したからと言って人間としての価値は低下しない」




□意欲がない子を勇気づける

 「あなたはできないと感じるのだね。でも、あなたならきっとできると思う。」


 「失敗することを恐れているの?失敗してもいいんだよ。」

          |


 「あなたが積極的に挑戦しているのを見るとうれしい」アイ・メッセージ


  丹念に 「うれしい」「ありがとう」




□感情的にならない、同情しない
  
 子供の置かれている状況を理解し、問題解決を援助する姿勢をもつ
 

 「共感」をする    




□絶対に子供を罰しない

  ×に代えて「子供に結末を体験させる」
  
 ① 自然の結末(教師が手を出さないと何ができるか考える)
  

 ② 社会的結末(適正なルールを運用する)
  

 ③ 論理的結末(とめはしないが、何が起こるかだけは考えてもらう)




□クラス集団へのアプローチ5つのべからず
  
 1 競争させない
  

 2 君臨しない
  

 3 統治しない
  

 4 裁判しない
  

 5 悪平等・全体主義に陥らない      






<運営1>クラスに民主的な秩序をつくる

□互いに協力し合う場を作る

コーディネーターに徹する




□クラスに民主主義を確立する

 クラス会議  通常会議  週1回   + 臨時会議


 クラス会議をする


 民主的なルールを作る   

第1回クラス会議

一週間の活動計画

     「役割ルール」「禁止ルール(最小限に)」
  

 ルールに違反した子どもの対処 

  ×罰  あとぎめはなし





<運営2>相互に援助し合う環境を作る

 問題を抱えたこの援助をクラスの共同課題に

個別カウンセリング と オープンカウンセリング


 カウンセリング技法を身に付ける


 子どもが展開している作戦の種類を診断する


 誰の責任で解決すべき課題である力を考える


 不適切な行動の対処術
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