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「反オカルト論」高橋昌一郎 光文社新書 2016年 前半 / 小西健二郎「学級革命」 国土社 1992年 から学ぶ【再掲載 2011.12】 [読書記録 一般]

今回は、高橋昌一郎さんの
「反オカルト論」の前半を紹介します。


オウム事件で懲りたはずなのに、
しばしば「オカルト」がメディアで取り上げられます。
不思議なことはあるでしょうが、ただ脅すだけのような番組や記事、わたしは嫌いです。
科学的であることが正しいとも感じませんが。
「反オカルト」論に期待してしまいます。
不思議は不思議のままでよいとわたしは思います。





出版社の案内には、


「19世紀アメリカの少女の単なるイタズラから始まったとされるスピリチュアリズム。
 これほどまで科学の発達した21世紀の現代でもなお、『オカルト』は生き続けている。
 日常的には血液型占いや六曜のような迷信、祈祷治療や霊感商法、さらに『死後の世界』
 を煽る医師やSTAP研究不正の社会問題まで、様々に姿を変えて存在する。その『罠』
 に、庶民のみならず大学生やエリート、学問に携わる専門家さえも陥るのはなぜか?現
 代社会にはびこる『欺瞞』に囚われないための科学的思考法を、分かりやすい対話形式
 で身につける。」


とあります。





今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「知識人こそ騙されやすい (理由)専門分野での成功から『過信』に陥る」


・「『心霊現象』は『通常』の物理現象
常に批判的かつ実験的に検証したフーディーニの功績」


・「霊媒師とSTAP事件の関係」


・「キュリー夫妻はラジウムを発見した。抽出法を特許にすれば莫大な特許料が入るが、
  夫妻は『金儲けは科学精神に反する』と言い、研究成果すべてを論文に公開した。」

  
・「キュリー夫人の信念『科学は人類を幸福にしなければならない』」









もう一つ、再掲載記事となりますが、小西健二郎さんの「学級革命」を載せます。
「学級革命」、教育界では名著と呼ばれた、1955年に刊行された本です。
東井義雄さん、戸田唯巳さんと同じく生活綴り方(作文指導)で知られた兵庫県の方です。
20代の実践を、子どもの作文と共に 記録したものです。
60年後の今でも新鮮な輝きをもっています。
「学級王国」は否定されるようになりましたが、
初任の頃、本書を読み俄然やる気にさせられた覚えがあります。
子どもより先に教室にいること、30年以上前より心掛けています。
たびたび読み直しては 自分を励ましています。
現代の教育とは大部違いますが、教育に携わる方にオススメです。







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☆「反オカルト論」高橋昌一郎 光文社新書 前半 2016年
 
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◇なぜ騙されるのか

□なぜスピリチュアリズムは大流行したのか

 戦争の影響 
  - 悲しみにうちひしがれ、交霊会に参加
   
 ・いたずらで  フォックス姉妹 

・コナンドイルとハリー・フーディーニ

 ・霊媒師 アンナ・フェイ
ウィリアム・クルックスも騙されてしまった

 


□なぜ交霊会は暗闇で行われたのか
   
 1891年「霊媒師の暴露」
  この本を読んでフィーディーニは霊媒師のウソを暴こうとした      
 



□霊が物質化した「エクトプラズム」?

1922年1月 米国 「心霊コンテスト」

 クラントン夫妻のミナ
ウソがふくれあがり身動きがとれなくなった  腹話術
 



□妖精写真にも騙されたコナン・ドイル




□解説 - 知識人こそ騙されやすい
    
 専門分野での成功から「過信」に陥る  







◇なぜ妄信するのか

□ミナ・クラントンとハリー・フンディーニの対決
 
「心霊コンテスト」の審査結果
   フーディニが激怒
 

「心霊現象」は「通常」の物理現象
   
   常に批判的かつ実験的に検証したフーディーニの功績    
 



□ミナ・クランドンの晩年
 



□日本の「スピリチュアリズムの父」もだまされた
  
 浅野和三郎 海軍機関学校英語教官 シェイクスピア全集完訳 

→ 息子の病気を機に1916年「大本」に入信
  

「大本」 1892年 出口なお  祈祷・予言



出口王仁三郎  新聞社買い取り宣伝 → 30万人の信者

「明治55年に天変地異」終末論
 



□霊媒師とSTAP事件の関係

 小保方氏




□なぜ荒唐無稽な話を信じるのか

 ピポクラテス 病気は自然発生




□「科学者の鏡」としてのガリレオとキュリー夫人

マリ・キュリー  

  - 自分の利益を求めず科学の発展に尽くした


 ラジウム発見

※ 抽出法を特許にすれば莫大な特許料が入るが、夫妻は「金儲けは科学精神に反する」
 と言い、研究成果すべてを論文に公開  


 ノーベル賞2回

  → 賞金はほぼ全額貧困者救済病院と放射線研究所設立に寄付
  
         |

 信念
 「科学は人類を幸福にしなければならない」
 



□解説 - 見ること、信じること    

 デューク大  
  ジョセフ・ライン 「超心理学」創始

1934 第六感を主張「超感覚的知覚」(ESP)

1975 「ユリ・ゲラーの手口」















☆小西健二郎「学級革命」 国土社から学ぶ 1992年 【再掲載 2011.12】

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□子供に学ぶ教師の姿



□教師らしくない教師に 
  
 教師たるもの意地でも先生らしくないようにしゃべらなくてはなりません



□頭を下げることのできる教師



□観点
 
 ① 一人が良くなることによってみんなが良くなる


② みんなの力を借りなければ…先生一人ではなかなかだ


③ その子に良くないところがあるのはその子が悪いのではなく、先生やみんなにも責
  任がある

 

□教師の仕事は

 ① どんな子もいとおしいと思うこと


 ② どんな子も絶対に良くするという揺るぎない信念を持つこと


 ③ 信念を貫き通す強い意志を持つこと


 ④ 子供の力を見抜く確かな観察力を持つこと


 ⑤ クラスの子供を動かす言葉と行動力を持つこと


 

□生活つづり方
 
 一人の悲しみをみんなの悲しみに
 
 一人の喜びはみんなの喜びに



高度成長を経て



 一人の悲しみは他の者の喜びに一人の喜びはみんなの嫉妬に(遠藤豊吉)



□生き生きとした教室を

◎「おはよう」   

  日記を机の上に  

  子供より先に教室に


◎「日記」

  斜めに目を通し簡単に赤ペン


◎「子供の顔を」「いいですか 分かりましたか」は決して言わない

  見れば分かるはず

 
◎「たとえば○○がね」 

  話の中に他ごとを考えている子の名前を入れる

 
◎「声が元手」
 
  ・しゃべり方に注意を

・先生らしくないしゃべり方

= 子供と同じような気持ちになって話す

   = 頼むという形式でものを言う

   = 相談を持ちかけるという形で言う

   = 説教する代わりに何かの話をする

   = 読んでやる


  ・身体でしゃべる

   子供の身体に触れてやる

  土曜の帰りには一人一人と握手

  握手でほめる

肩をたたく「もうするなよ」


◎「本」

  「この本おもしろいぞ」

「社会の時間までお預け」

「誰かこの本を家で読んできてみんなに話してやらないか」

  「この本 みんなに話すのもったいないなあ」

「この本は今度雨が降った昼休みに(先生が)読むからそれまで絶対読むなよ」
   → 逆に言えば読む

 
◎「みんな仲間」

  教師自身の態度姿勢

「教師はキツネ型よりタヌキ型がよい」
 


□子供に学ぶ  

 距離をなくす 
 
 爪切り・耳垢取り・身体に触れること



□教室のポスト 

「先生からの手紙」
 一人一人の子に簡単な文句を書いてポストに

・花のお礼

・病気休みの子へのお見舞い
 


□傑作の卵
 
 ① 十分間練習


 ② 書き直し


 ③ 終わりまで聞いてやる

 
 ④ 習うより慣れろ  鋭い耳

 
 ⑤ 概念砕き


 ⑥ 五大ニュース 五秒感想

 
 ⑦ どんな


 ⑧ 傑作のたまご帳
 


□愛するが甘やかさない

 区別する
   ・今すぐやらせればできること

・今すぐはできなくてもやがてやらせることができること

・どうしてもできないことがある
 


□暮らしの話し合い

 今日の暮らしの話し合い  日直一人が司会一人が記録

 ①「これから話し合いを始めます。今日の暮らしで何か問題はありませんか。」

   ・遊び
   ・いたずら
   ・よい行い

    
  教師 「それについて話し合ってみよう」
だらだらしない

「ありません」



 ②「先生についてありませんか」


 ③「先生,なにかありませんか」

感想 自己批判


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