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山本七平さんはこんなことを⑧-「時評にっぽん人」読売新聞社 1981年 / 「17歳からの死生観」山折哲雄 朝日新聞社 2010年【再掲載 2013.2】 [読書記録 一般]

今回は、6月10日に続いて、「山本七平さんはこんなことを」⑧
山本七平さんの「時評にっぽん人」の紹介です。

わたしが学生の頃に出版された本ですが、今でも勉強になる本です。




今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「孔子
  『他人の悪を暴いているから自分は正しい』とする者を憎む
『聖人君子の統治』皇帝が聖人で君子であれば理想的政治」
- 民主主義から遠いものに感じます。万が一、統治者が成人でも君子でもなかったら…


・「アーミッシュ-現代の機械文明を拒否して18世紀頃の生活をそのまま続けている」


・「保障も求めないが,存在にも手を貸さない」


・「日本   ボトムアップ = 稲を育てる ~ 落ちこぼれ」










もう一つ、再掲載となりますが、山折哲雄さんの、
「17歳からの死生観」を載せます。
山折さんが大賢治ファンであることが、よく分かりました。




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☆山本七平さんはこんなことを ⑧ -「時評にっぽん人」読売新聞社 1981年 
 
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◇期待の論理

 自民党  「これだけは絶対しないもの」がある 自衛隊


 社会党   何をするかわからん
 


◇儒教的なるもの

 孔子
  「他人の悪を暴いているから自分は正しい」とする者を憎む

「聖人君子の統治」皇帝が聖人で君子であれば理想的政治
 


◇宗教

 神の法  と  人の法

 教会法  と  世俗法

 肉の秩序 と  霊の秩序
 


◇金権と血権

 血権 = テロリズム



◇アーミッシュ

 キリスト教 アナバプティスト派の分派
現代の機械文明を拒否して18世紀頃の生活をそのまま続けている



ニューヨークから二時間半


 電気を拒否 
   国家保障や社会保障は一切受けていない



存在するものは 神と自分と家族

「保障も求めないが,存在にも手を貸さない」
 


◇優等生

 旧約聖書 メシャリーム(箴言)

「さとき者と愚かな者に分け,さらに子を懲らしめることを差し控えてはならない。鞭で
 彼を打っても死ぬことはない。」


フランス 各々の優等生 = 馬を育てる


 日本   ボトムアップ = 稲を育てる ~ 落ちこぼれ  
 


◇倫理観を教育に

 日本の教育 あらゆる点で平均値が高い
 


◇自由

 経済は重要だが限度がある

江戸っ子「千畳敷も寝るは一畳」



経済的充足と精神的充足
   「甘藷説」(享保9年)鎖国を守った
 


◇下見吉十郎

 瀬戸内海へ 正徳元(1711)年伊予大三島の下見吉十郎

 648日 3年の長旅 吉十郎を芋地蔵に

 

◇井戸平左衛門

 享保の改革 → 甘藷を全国へ

 山陰地方への導入 
  - 井戸正明(石見大森銀山代官)
  飢饉にあって官庫を開いて米を棄民に施し,その責任を負って切腹

 井戸家の養子 
   イモの試作
享保の飢饉 → 大規模に

倉を開け切腹


 民衆と公儀の間に挟まれて尚民衆の味方をした <誠実さ>



芋法事 正明碑 伝承














☆「17歳からの死生観」山折哲雄 朝日新聞社 2010年【再掲載 2013.2】

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◇宮沢賢治から考える

□気違い賢治  
  
 日蓮宗の世界に入る - 法華経


 黒マントで寒行 = 自閉
   たった一人から
  



□風と黒マント 
 
 「春と修羅」 

  → 風の世界に敏感 


「おれは一人の修羅なのだ」
  



□二次元的な宇宙観 

 「注文の多い料理店」「風の又三郎」「銀河鉄道」
   ~ 冷たい風


 悪魔的な風と清らかな神の世界の風
   ~ 二元性




□賢治の聴覚  
  
 ドイツ・ベルリンのマックス・プランク研究所 
 
 
 天体の音~地上の音と類似
昔の人の聴覚は鋭かった - 我々は視覚にごまかされている




□死と復活  
  
 トシ(2つ違いの妹)
  日本女子大国文科卒 - 女学校の先生

 
 大正11年になくなる
   大正11年11月27日「永訣の朝」

 
 共通語で呼びかける賢治と方言で答える妹
   ~ 死と復活の言葉
  



□万葉人の心 
  
 明治以降 - 共通語第一主義 

 長岡輝子の朗読


 挽歌 … 愛する人の死を歌った歌 「オホーツク挽歌」


 賢治 ~ 宇宙をふく風の中に命を感じていた




□謎の言葉  
  
 仕事を点々として昭和6年手帳に
  「雨ニモ負ケズ」死の2年前
 
  
 キーワード 
  ①「黒」
        
  ②「風」 謎の言葉「でくのぼう」

  
 デクノボウ(木偶の坊)「人形」木偶人形 木の木っ端
人間嫌いの宣伝か

   - 痛烈な人間批判 「死ぬ前に死んでいる」
  



□専門人を超えて 
  
 絶望的状況 - 救われたい → 南無妙法蓮華経
 
 
「雨ニモ負ケズ」の前後に南無妙法蓮華経が何回も出てくる
     
  = 題目を唱えながら死の恐怖・不安と闘っている賢治
          
  
 小倉豊文
   手帳を通して賢治研究

賢治葬 法蓮華経を唱え「雨ニモ負ケズ」を朗読



 宮沢賢治はすべての人間になろうとした。すべてのものに挑戦した。      
 
  ~ すべての世界に挑戦して人間の可能性を追求しようとした

キーワードは「風」「黒」「デクノボウ」






◇日本人から考える

□3つのキーワード 

 ①「母」

 ②「死」

 ③「神」(前畑選手)




□心の時代変化 

 現在の若者の3つのキーワード
  ①「自分らしさ」

  ②「楽しさ」

  ③「笑顔」

  

□地球一周の行 

 42.195 し・に・い・く
  


□本当の美とは 
  
 全国
  ~ 大自然の中に消え失せさせるスポット
  


□東西文化の出合い






◇無常観から考える

□被災者の微笑



□この世の3原理 「無常」

 ①永遠のものはひとつもない


 ②形あるものは壊れる


 ③人はやがて死ぬ




□「天然の無常観」




□生き残りの物語

「殺すな」という言葉 
  神ごろしの時代ゲーム

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