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「理想の国語教科書」齋藤孝 文藝春秋 2002年 ③(最終) / 「その未来はどうなの?」橋本治 集英社新書 2012年【再掲載 2017.4】 [読書記録 教育]

「教育の基本は『あこがれ』にあこがれる関係性」




今回は、7月27日に続いて、斎藤孝さんの
「理想の国語教科書」3回目の紹介 最終です。


斎藤孝さん、メディアに多く登場されていますが、
たくさんの本を出版されています。




出版社の案内には、


「31の世界の名文をテキストに『日本語力』『教養』『倫理観』を鍛える一冊。」

とあります。




今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「独立不覇の合理主義的精神  福沢諭吉」


・「世の中の無名の人たちの話を聞き取り書き留める達人  宮本常一」


・「『美文ではない名文』言葉に迫力がある  野口シカ」
- 読むと涙が出てきます。母の思いが伝わる「名文」です。


・「声に出して読む理想の教科書」





もう一つ、再掲載となりますが、橋本治さんの
「その未来はどうなの?」を載せます。
これからの社会の変化を想像させてくれる本です。



☆子供たちの学習に
文部科学省の
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☆「理想の国語教科書」齋藤孝 文藝春秋 2002年 ③(最終)


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<3学期>

◇「杯」 森鴎外(1862-1922)

 日本のスーパーエリート




◇「百年の孤独」 Gガルシア=マルケス(1928-)

 夢と現実世界が入り交じった「うねうね世界」の大傑作




◇「福翁自伝」 塾生の勉強  福沢諭吉(1834-1901)

 独立不覇の合理主義的精神




◇「家郷の訓」 父親のしつけ  宮本常一(1907-1981)

 世の中の無名の人たちの話を聞き取り書き留める達人


 得意技 = 日本中歩き回ること

 - 村全体が大家族のような子育て




◇「野口英世の母」シカの手紙 

 野口シカ
  「美文ではない名文」言葉に迫力がある




◇「ベートーヴェンの生涯」 ロマン・ロラン 片山敏彦訳




◇「レオナルド・ダ・ヴィンチの手紙」科学論 杉浦明平訳
   
 レオナルド・ダ・ヴィンチ(1425-1519)
   夢見る大合理主義者 デッサン力




◇「パンセ」 パスカル 松浪信三郎訳
   
 「考える」ことが人間固有の行為

 わたしたちの生きる意味・尊厳が考えることにある

 「幾何学的な精神と繊細な精神」との両立




◇「ファウスト」

 ゲーテ 手塚富雄訳  

 知情意のスーパースター
   メフィストとファウスト




◇おわりに

 声に出して読む理想の教科書

 生の美意識を育てる  
   
 キーワード「凄み」「憧れ」「生の美意識」
① すごみ
文体に勢いがあり魂が伝わる力があるもの

    野口シカの手紙、棟方志功、太宰治
   

  ② あこがれ

    教育の基本は「あこがれ」にあこがれる関係性


  ③ 生の美意識

    = 倫理

  
  ④ 筋があって分かりやすくかつ深い味わい
  小学校3年生でも理解可能

     シェイクスピアにアンコール






















☆「その未来はどうなの?」橋本治 集英社新書 2012年【再掲載 2017.4】

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◇まえがき

「なにがどうわからないんだろう?なんでこういう視界不良状態になっちゃったんだろ
 う?」ということを考える本
   

□自問  
 「その未来はどうなの?」
   

□ゴール
 「そうかそのように分からなかったのか」  







◇テレビの未来はどうなの?

□地デジの後はどうなるの?
 

□テレビって何だろう

 「向こうからやってくるもの」 新聞・ラジオ
 

□向こうからやってくるチャチで下らないもの 

 
□批評を無効にしてしまった

 
□普段着-講談本とマンガテレビ

 
□「いいかげんになりうるもの」がテレビで以前の「ちゃんとしていなければ迎えられな
 い」文化のあり方を揺さぶった

 CM-「あまり集中して番組を見るな」ということ
 


□テレビは誰にも変えられない

「やたらの数の批評的現時を弄する人間を生み出して、しかし言論そのものを活性化する
 ことはなかった。いい加減であっていいということを習慣的にマスターさせたが、いい
 加減であっていいといい加減でいいの間にある微妙な差は理解させなかった」








◇ドラマの未来はどうなの?
 
□指針のない世に人はドラマを「生きる指針」とする

 自由 = 指針のない状態
   
 明治・近代
  「指針なき時代」に指針となったドラマは講談 


 戦前の講談
  「どんな無茶なことでも何とかしようと思えば何とかなる」前向き
     
   講談 → 「なせばなるなさねばならぬ何事も」前向き体験を確立
 


□講談の中に挫折はない    

 文学 - 純文学  ただ文学


 大衆小説 
   ひたすら前向きな講談をルーツとする

大衆小説「講談雑誌」に最初「新講談」として登場



「講談師」以外の書き手による講談風の小説

  「読み物」
   

 ○講談は挫折を認めない - 勝ち負けがはっきり!
  
 ※「挫折あり」を前提とするのが文学で、「挫折なし」を当然とするのが講談であり、
  そこから生まれる大衆小説  
  
             |

          生まれが違う                 


 大衆小説 → エンターティメント小説

挫折が大衆小説の中に入り込むと「ニヒルな主人公」になる


□「人生の指針となるドラマ」があった時代

 大衆小説出身の吉川英治は根本のところで前向き
     
 = 宮本武蔵は挫折しない
   
      ↑↓

 ノーベル文学賞
  「前向き」「困難を乗り越える」とは無縁のところ!      



□小林秀雄は吉川英治に「文化勲章をもらうべきだ」と言った     
(読者・日本人のために)

 小林にとって吉川は「日本人の生きる指針となるドラマを書く作家」



□「生きる指針」があるんだかないんだか分からない時代
   
 「それだけの数が売れているにもかかわらず誰もが知っているヒット作ではない」
   

 「国民的」がなくなった ~ 万人受け        

 ※ 自由が定着し個々人の自由という指針なしの時代がやってくる
 


□再現ドラマはすべてOKなのか?

 ◎ドラマから人生の指針を得るなどというのはダサイことになってしまいました
 
 吸収率は悪いが…








◇出版の未来はどうなの?    

□「どうして本がインターネットの中に吸収されなきゃいけないの?」



□「えらい人」のいる業界
日本の出版界 ~ 「えらい人」が健在のまま



□「えらい人をおそれてはだめだ」
   
 「本を書くのはえらい人だ」という思いこみ     
 


□大衆化というパラドックス

 文庫本の性格が変化  
  評価定着 → 売れそうなものなら何でも!


 大衆化が進むと大衆がいなくなる ~ 成長が起こるから
 


□斜陽化した中央集権

 インターネットは双方向 ~ 中心がない







◇シャッター商店街と結婚の未来はどうなの?

□「商店街」を考える

 - 「人的接触が少なくても煩わしくないからいい」

 

□都市にあって都市的でないもの

「下町と山の手」 
  山の手 ~ 新興住宅地の走り
 

 職住一致 職住不一致


 商店街の下町的イメージ
 


□生活感のあるところとないところ
   
 都会には生活臭がない 

「生活感を外に出さない家」に! 



□労働のある結婚生活

 「労働」-「貧しさ」-「生活感」



□商店街は動けない

「シャッター商店街」は「商店街の限界集落」

「町の在り方」を示す顔







◇男の未来と女の未来はどうなの?

□「小太りの女」 

 そこら辺によくいる普通の女



□「美人」という権利 

 美人を権利として考えると不美人はいなくなる  



□それはどういう変わり方か?
   
 権利に目覚めた女達はさっさと美人になる
 


□女は変わることができても男は譲歩しかできない 








◇歴史の未来はどうなの?
 
□支配者が自分の正当性を確認するためのもの







◇TPP後の未来はどうなの?
 
□どうなるかではなくどうするか







◇経済の未来はどうなの?
 
□どこかに大きな錯覚がある

軍備拡大政策にも似て








◇民主主義の未来はどうなの?
 
 世界中が民主主義を肯定する前例のない時代
 

 民主主義はズルをする
 

 王様ばかりが多すぎる
 「しんどくても、あまりあきらめない方がいいですよ」

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山本七平さんはこんなことを ⑫ / 「命の尊さを守るため闘い続ける」 三宅廉(『現代の覚者たち』竹井出版 1988年 ③より )【再掲載 2012.3】 [読書記録 一般]

「日本の宗教は安心立命教」


今回は、7月20日に続いて、「山本七平さんはこんなことを」12回目、
谷沢永一さんの「山本七平の知恵」(4)の紹介です。




出版社の案内には、


「日本人とは何か。そして日本社会は、いかなる見えざる論理で動いているのか ― こ
 のテーマに一貫して取り組み、比類なき足跡を残した思想家、山本七平。当代随一の読
 書人、人間通である著者・谷沢永一が、敬愛してやまない山本七平の代表的な著作から7
 5の視点を厳選して、そのエッセンスを紹介した山本日本学の真髄。」



とあります。






今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「普遍主義的だが征服力はもたない =はじめから悟りきっている」


・「『空気は日本人の普遍主義』会議は確認儀式」


・「我々には二つの基準がある = 論理的基準と空気的基準」


・「農業即仏行 ~ 働けばよい」





もう一つ、再掲載となりますが、『現代の覚者』③より、
「命の尊さを守るために闘い続ける」(三宅廉)を載せます。
「弱い者を育むのが保育」-大切にしたい言葉です。





☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」



ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。


<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。

浜松ジオラマファクトリー










☆山本七平さんはこんなことを ⑫-「山本七平の知恵」谷沢永一 PHP(4)

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◇謙虚かつ傲慢な「日本的普遍主義」

□日本人 

 自分の静かな佇んでいる動かざる判断の基準としては普遍主義を抱きながら,それをも
って世界に出なかった

 → 普遍主義的だが征服力はもたない = はじめから悟りきっている
 



◇空気は二時間で立ちこめる

□絶対拘束は「空気」
     
 決議はなく空気を悟る

 → 悟った瞬間パアーッと決まる

   |

 議事進行
  「どうですかね。~の方向ですがいいですかね。」

= 自分が参加した気持ちを持たせる

   |


 空気を浸透させるのに時間がいる = 2時間
「空気は日本人の普遍主義」会議は確認儀式

- 議長はちょっとずつリードする
 



◇論理的判断と空気的判断

□空気 = 判断の基準

 我々には二つの基準がある 
   論理的基準と空気的基準
 



◇個と全体の調和

□鈴木正三 

 日本の思想家は表現者 自覚者


□いかにして生きていくか

 = 世間普通の人間になること
 



◇働くことは善である

□生きていることは善 

 「働くことは善」~南北問題の元
 



◇成仏から日々の充足へ

□日本人は成仏しようとしていない



 日々の修行,日々の充足,日々の安心が中心に
 



◇「安心立命教」

□1640年頃 鈴木正三(すずきしょうさん)思想家

「人間には皆仏性があり,それに従って自然に生きればいいのだが,人間は貪瞋癡(とん
 じんち)という三毒でおかされて病気になるから自然に生きることができない。仏はこの病気を
 治してくれる医者=大医王である」



農業即仏行 ~ 働けばよい


□正三にあっては日々が往生 = 「安心立命」



 生きて歓びを味わうことがすなわち働くことであり,働くことがすなわち仏の修行でも
ある



 ◎ 日本の宗教は安心立命教















☆「命の尊さを守るため闘い続ける」 三宅廉(『現代の覚者たち』竹井出版 1988年 ③より )【再掲載 2012.3】

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◇「命の尊さ」を守るため闘い続ける 三宅廉

□三宅廉 
  
 明治36年神戸生 昭和3年京都府立医科大学卒・教授

 昭和26年 パルモア診療所

 昭和31年 パルモア病院 → 院長




□産科と小児科を一体化診療

 子供の誕生は祝福の瞬間であり同時に危機の一瞬

  ∥

  「闇の谷」クレメント・スミス(ハーバード大)
  



□生まれてから15年間はフォローしたい 

 15年後 記念会

 シュバイツァー
  「14歳は最も美しい時。世界中のみんな14歳ならどれだけこの世が良くなるか」

  ルソー 
  「15歳を境に第二の人生が始まる」
  



□弱い者を育むのが保育 

 15年間見届ける 



□育児は胎内から

 ナチスのヘス
  「私の前で両親が仲良くしているのを見たことがない」



 ◎ 母親がこの子の将来を担っている

 ◎ 哺乳こそ人間形成の第一歩
  



□あえて成算も保証もない道へ 

 真の医療
   ~ くどいまでの愛が必要

 義兄・石井卓爾の応援
  



□はじめに信仰があった 

 ダウン症治療 
   ダウン症児の優しさ = 人と決して争わず仏さまのような性格


 「誰もが99匹の羊を追いますが、私は迷える一匹を追うのです」
勿論99匹を捨てるのではない。一匹により多くの気を配りたい。

     |

恐い思想
   「弱い子ダメな子はいらない」



 ◎ この世の中に立つことのできなくなった老人は早く死ねという考え方につながって
  いく

 
「強い子がいるから弱い子もいるんです。優秀な子の他に無数の普通の子がいる。社会は
 それで成り立っている」

 

「弱い子は本当は自分だったのかもしれないのです。自分の代わりになってくれたのだと
 いう発想が日本では根本的に出てこない。弱い子の存在を社会が支えるというシステム
 は、豊かな社会ならできるはずなのに、日本の現状は障害児とその親を突き放している。
 しかし、そこに造物主の配慮があり、親と社会はその子を持つように選ばれたのです。
 従って親と子の苦労は決して無駄にはなりません。障害児を社会が支えるシステムの不
 備はその子が身を以て示しているのです。その積み重ねがあって初めて社会は前進する
 のです」


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